帰宅
家までの道中、かすみにさっきのことを聞いた。
⦅ざっくりとお話するとマスターは王様に精神干渉系のスキル、恐らく精神支配のスキルを使われました⦆
(そうなのか?)
⦅えぇ、 。一瞬ぼーっとなりましたよね?あれは精神支配にかかり始めているからです。あれが数秒続くと相手に完全に精神を乗っ取られるんです⦆
(マジかよ!ていうか、よく分かったな?)
⦅常にマスターの周りは注意しているので分かりましたがあと少し対応が遅れていたら支配されていたかもしれません……⦆
(そんなにやばかったのか……あと一つ聞いていいか?)
⦅なんでしょう?⦆
(支配されかけてる時に周りが早くなったり遅くなったりしたんだけどあれも精神支配の影響か?)
⦅あれは違います。私がマスターの思考を加速させたので周りが遅く見えただけですよ⦆
(なんか色々ありがとな!)
⦅いえいえ!スキルとしてマスターをお守りしただけですよ!⦆
そうこうしているうちにリックの屋敷に着いた。
「ただいまーー!」
俺は屋敷の扉を開けて、大きな声で帰ったことを伝えた。
「お帰りエリック!シャワー浴びてくる?」
「そうだな、そうするよ」
「もうすぐで朝ご飯だからちょっと急ぎめでね!」
「おう!」
俺はぱっとシャワーを浴びてダイニングに向かった。
「やっときた!早く食べよ!」
ルルは既に席に着いていてこっちを向いて言ってきた。
「「………」」
マリとりこは顔を合わせて「どうする?」みたいな感じでいた。
「?……まぁいいか。食べよ!」
俺は席について気付かないふりをした。
朝食が終わるとマリとりこがこっちによってきた。2人は顔を見合わせて、
「あの、ご主人様…今から少し時間をいただけませんか?出来れば3人で……」
「いいけど、どうしたんだ?」
「ちょっと……」
と言ってうたた寝しているユイの方に目を向ける。
ちなみにルルは屋敷を見に行く準備中だ。
マリの意図を察した俺は分かったと言って2人を自分の部屋に案内した。
「話って、どうしたんだ?」
「その、ですね……朝にとても大きな魔力を感じまして、もしかしたらご主人様が関わってるんじゃないかなと思いまして……」
「えーっと……」
(かすみー!本当のことを行った方がいいのか?)
⦅りこさんはともかく、マリさんなら何かしらは気づいているんじゃないでしょうか?⦆
(りこはともかくって、まぁ本当のこと話すか)
「ご主人様?」
少しの間ぼーっとしていた(かすみと話していた)ので心配になったのかマリが顔を覗いてきた。
「あぁ悪い。確かに関わっていたぞ……っていうか当事者の1人が俺だ」
「なんとなく分かっていましたがまさか当事者だったとは」
「なんとなく分かっていたのかよ……まぁいいか。朝あったことを説明するとな───」
俺は朝あった出来事を話した。クエストのために北の森に行ったこと。そこで襲われているスティラを見つけて助けたこと。そこからの出来事も全て話した。
全て話した後にマリが一つだけ聞いてきた。
「スティラさんってもしかして、スティラ・レイモンドって名前ですか?」
「え、そうだけどなんで分かったんだ?」
「昨日の夜にルーちゃんが学園のことを話してくれたんです。その時にスティラさんの名前を聞きました。確か、すごい有名なレイモンド流という剣術の家系の人だったはずです」
「あいつ学園の生徒だったのか」
「はい。確か3つ年上の先輩だったはずですよ!」
「ってことはエリンとルルと同い年か?」
「王女様ってルーちゃんと同い年なんですか?」
「うん。俺の3つ上の18だ」
「へぇー」
「ところでりこ。お前は何してるんだ?」
今までずっと空気になっていたりこにも一応聞いてみた。
「僕?僕は魔力を感じたからマリちゃんにも感じたかどうか聞いただけだよ?」
「……りこちゃんはご主人様に聞きたいこととかないの?」
「全部マリちゃんが聞いちゃったからもういいかなーって」
「ってことはもう何もないな?」
と俺は聞くと2人のとも頷いた。それに少し遅れてドアがノックされて開いた。
「もう屋敷に行く準備できたから行くよー!」
「「「はーい!」」」
俺達は3人揃って返事した。
────────────────────
お久しぶりです!
……………本当にお久しぶりです。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます