水鏡
言端
夢をみる
波紋がひとつ。青く光る音が水面の凪を壊して、波を立てた。跳び上がった飛沫が色とりどりの光の粒に変わり、それぞれの音を口ずさんだ。鳴り響くハーモニーに浮かされて私は踊る。白い裾を翻し、海の色のハイヒールで飛び跳ねる。光の粒が尾を引くほど速く回り、回って、回り続けて、星海の奈落へ足を滑らす。浮遊感に包まれる前に、ゆっくりと目を開けた。白一色のステージライトと、青く光りはしない錆びた音がぼくを待ち受けている。ここに広がる星のない夜が、ぼくの生きるべき世界だ。
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