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「っはぁー」
神社に居ると清々しい気持ちで満たされる気がする。
穢れが落ちた? なんてね。
「甘酒美味しいわね」
「あぁ、これどうやって作ってんだろ」
「想太には作れないのか?」
「いや、作れないことはないだろうけど」
「バーテンダーなのに?」
「いや、俺の店には甘酒のメニューないから」
「酒を扱う店なのにか?」
「そう言うことじゃないだろ」
まったく、父さんはたまに天然かますから拍子抜けするわ。
「昔は母さん良く作ってたよな。もう作らないの」
「飲む人がいれば作るわよ。飲む?」
「うん」
今年最初の運試しね、と三人同時におみくじの筒を振る。飛び出て来たのは第一番だ。
「一番ですね、どうぞ」
「どうも」
まだまだ中は開かない。ふんわりと二つ折りにされたおみくじを三人集まって一斉に開く。これも恒例だ。
「じゃんっ! あー、母さん小吉! 父さんは末吉ね! あんたは」
「大吉」
「わ、良いわねぇ!」
信心怠りなければ、幸福招来。
んー、こりゃぁ春から縁起がいい!
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