七月です。織姫はきっと浮気者。
電車の中で、アラーム音
糞食らえと電話越しに言いたくなった。これは、やばい。まじでやばい。客はこねぇし、なぜか一人だし。いなくなる前に、一言ほしかった。自分以外にも人がいると思っている状況だったから、何もせずパソコンで広告作りに集中していたというのに。
私は、悪くない。
私、タップダンス極めようと思う。そうしたら、貧乏ゆすりをしても、タップダンスだって言えるから。
久しぶりに日の落ちる前の空を見た。電車のホームから、一人見上げる。グラデーション。ぐらでーしょん。色が、転々と入れ替わっていく。もう少し、見ていたいな。そう思う頃には、電車がびゅう。隠され、鉄に、塞がれた。
やっぱり、不健康。
今日は適当に回ってみよう。暇になるまで、回転しよう。天気がいいから。機嫌が悪いから。知らない街を、見てみよう。
昨日のこと。カップルのお客さんが来た。私は彼らに話しかけると、男性は私を見て微笑んだ。女性の方は、なぜか不機嫌になった。別に、どのような対応をされても、私は接客を続けるし、ちょうどいい塩梅で接するつもりだったよ。
男性が私の胸を何度も見ない限りはね。
パートナーが横にいるというのに、私の手元や表情を見ずに、胸元を見るのは、どういうことだろう。どういう神経で、そのような行為を行うのか。つまらない人。
ゆっくりと彼らから離れ、放っておいた。それ以上、接客を続けたら、私が「どうして?」って問い続けちゃいそうだから。
彼、他のお店の店員さんにも、同じことしてるんだろうなぁ……。お姉さん、そんなやつ別れちゃえー。
何度見ても東京タワーがしょぼく見えるのは、私が現代に住む人だからなのだろうか。赤く、オレンジ色の混ざる照明。先端がとがり、剥き出しになった鉄が光に反射している。
今履いているスカートのようだ。今日は派手な色を着てしまった。後悔はなく、服装と同じ明るい気持ちのみである。ぶーん。
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