第311話 機動戦士ガンダムSEED DESTINY その2 悪相だが実は正しい編
『DESTINY』語りも二回目、今回は二号主役ロボorラスボス(笑)の「デスティニーガンダム」について語りたいと思います。例によって「ガンダム」は通称で正式名称は「デスティニー」です。サブタイトルは、私が思ったデスティニーの顔についての感想で、これはあとで詳しく書きます。
番組タイトルを冠した機体が二号主役ロボというのは『Zガンダム』『Gガンダム』と先例がありまして、このあとも『OO』が引き継ぐので珍しくはありません。ただ、前作『SEED』は主役ロボ名を冠していない番組名でした。いやまあ『ガンダム』が主役ロボ名というのがシリーズを通してあるのかもしれませんが。
さて、そのデスティニーですが、変形合体などのギミックはありません。ただし、武装はやたらと充実していて、インパルスの三つのシルエットの武装を一機で全部扱えるという「全部載せ」(笑)の機体だそうです。
変形合体系のギミックが無いので面白味には欠けるのですが、特殊装備も充実していて、F91ばりに分身したりとか、V2の光の翼とか、Xばりの超強力なビーム砲とかを積んでる上に、掌からビーム撃つのでゴッドフィンガーみたいに見えるという(笑)。歴代ガンダム装備も全部載せまではいきませんが、結構積んでるんですね。
ニュートロンジャマーキャンセラーを積んでいて核動力搭載機です。核エンジン搭載を禁止していた条約自体が実質的に無効化したんで積んじゃったという。ただ、核動力以外にインパルスと同じデュートリオンビームによるバッテリーの補充もできます。
これは『DESTINY』では「ニュートロンスタンピーター」という新装備が実用化されたからでしょう。文字通り核分裂を暴走させる機械で、核兵器を自爆させます。これが核動力機に使用されたら、それこそ自爆するという。ただ、試作段階なので作中でも一度しか使われていません。それでも、このニュートロンスタンピーターが使われることを想定して核以外の動力源をしているんでしょう。
作中でエネルギー切れを起こしかかる描写があって、核動力機なのにおかしいという指摘を受けていたのですが、これは核エンジンの発電量を超えてエネルギーを消費してしまった場合はエネルギー切れを起こすということのようです。もっとも、それを補完するはずのデュートリオンビームも上手く使えていなかったということなのですが(笑)。
とまあ、装備面だけなら作中最強のガンダムだったりします。
そしてこいつ「悪相」です(笑)。Wikiとか読んだら福田監督が「悪相」って言ってたという。
何が悪相かって、目の下に赤い隈取りがあって、それが頬の方まで縦のラインで下がっていて、血の涙を流しているように見えるんですよ。アレです、アニメ版のデビルマンです(笑)。
ただ、これ二号主役ロボだとすると悪相なんですが、ラスボス機と考えるとムチャクチャ正しいという(笑)。
前回も書きましたが、結局シンが実質ラスボスのデュランダル議長に心酔したまま、彼の理想である「デスティニープラン」を守るためにキラやアスランと戦うんですよ……機体名通りに(笑)。
で、デュランダル議長はMSに乗らないので、実質的には彼のために戦う最強の戦士であるシンと、その愛機であるデスティニーがロボとしてのラスボスになるという。
なので、こいつ番組名を冠した二号主役ロボのくせに、実はラスボスなんです。
そして、前話でも書いたように、こいつ、最後は負けます(笑)。結局アスランの「インフィニットジャスティス」に敗れて大破状態に追い込まれるという。
最後は、敗れて月面に落ちたデスティニーに、中破して戦闘不能になったインパルスが寄り添うというシーンで本作の戦闘は終わります。ラスボスとして負けたけど、そこはやっぱり一号主役ロボと二号主役ロボで締めるということなのでしょうか。
デザイン的には非常にカッコ良い機体です。悪相なことも、本機の場合はむしろ魅力のひとつと言えるでしょう。
主役ロボを実質ラスボスにしてしまうというのは非常に斬新な手法(笑)で、そこは評価できなくもないのですが、やっぱり一般的なエンタメからすると非常に尖っているので「主役降板」と批判されるのはしょうがないかなと思います。
少し短いのですが、今ちょっとリアルが忙しく時間がとれませんので、今回はここまでにして、次回はその他のガンダム系機体について語って行きたいと思います。
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