第252話 勇者王ガオガイガー その3 聖なる左腕編

「君たちに最新情報を公開しよう!」


 ということで、ガガガ語りも3回目、ガオガイガーの続き、特にオプション装備について語りたいと思います。ですので、サブタイトルは前回「勝利の鍵」に出した「ディバイディング・ドライバー」が初登場する第3話のサブタイをいただきました。


 そのディバイディング・ドライバーについて語る前に、まずガオガイガーのデザインについて。


 胸にライオン、肩に新幹線、膝にドリルと、勇者シリーズの神器はパトカー以外装備済みです。ちなみにパトカーは味方勇者ロボの「ボルフォッグ」が変形します。


 カラーリングは、ライオンが黄色(金色)である以外は、黒白メインに赤のアクセントというマジンガー以来のスーパーロボット伝統色です。胸ライオンロボとしてはダルタニアス直系と言ってもよいカラーリングですね。


 非常に重量感あふれる、カッコ良いデザインをしております。そして、こいつは勇者シリーズの伝統に反して、二号主役ロボが登場しません。スーパー合体しないんです。そのため、デザインバランスは崩れていません。


 ただ、後半になってパワーアップはします。その際にはステルスガオーのエンジンが宇宙用に換装された「ステルスガオーⅡ」にバージョンアップして、ガオガイガー自体も「スターガオガイガー」となります。ただし、作中ではこう呼ばれたことはほとんど無かったはずです。


 機体固有の武装に「ブロウクンマグナム」があります。これがスーパーロボの古典に忠実(笑)なロケットパンチなんですね。ただ、腕部が回転しながら飛ぶので、アトミックパンチという方が正しいかと思います。もっとも、なぜか拳部分だけ腕部と逆方向に回転するんですよ。これ何の意味があるのかなと(笑)。まあ、敵の体内に突入したあとは、破壊効果が少しは上がるのかもしれませんが。ただ、無意味にカッコ良いという利点はあります(笑)。


 こいつは、敵であるゾンダーロボの装甲をぶち抜けるのですが、単体でフィニッシュになったことはなく、あくまでも牽制攻撃です。また、あとで書く前半部必殺技「ヘル・アンド・ヘブン」が両手を使うので、これが破壊されると必殺技が使えなくなるという欠点があります。このため、発射後に敵を攻撃したあと腕に戻るところのバンクシーンがあり、大抵は腕に戻ってきます。


 後半になってパワーアップしたスターガオガイガーでは、ファントムリングという後半部の敵のバリアを打ち破るオプションが装備された「ブロウクンファントム」にパワーアップします。使用法は変わりませんが、後半部必殺技「ハンマーヘル・アンド・ヘブン」は右腕を換装して使用するので、ブロウクンファントムが無くなっていても問題が無いという(笑)。


 ちなみに、ブロウクンマグナムやブロウクンファントムは右腕にしか装備されていません。左腕には「プロテクトシェード」というバリアが装備されています。これは、左手を前面に出して展開すると、敵の攻撃を受け止めて、星形のエネルギーに変換してはじき返すというシステムです。ただし、全身に弱く張り巡らせることもできるようで、ガオガイガーが高熱の中に取り込まれてガイが意識を失っていたときは、ギャレオンが勝手に全身に張り巡らせて防御していました。また、強すぎる攻撃に対しては防御効果が及ばず、貫通されるシーンもありました。


 後半では、同じくウォールリングが装備され、防御力がアップします。ただし、敵の攻撃を反射できなくなりました。


 ガオガイガーの基本武装って、これらのほかは膝のドリルぐらいで、非常にシンプルなんですよ。


 そして、武装以外の必殺技が、前述の「ヘル・アンド・ヘブン」です。こちらは右手に破壊エネルギー、左手に防御エネルギーを充填して、両者を合わせて敵に叩き込む格闘技です。単に敵を破壊するだけでなく、敵ゾンダーロボの中核になっている「ゾンダー核」を抜き出して回収することが可能です。


 このゾンダー核は、ストレスが溜まった人間が「ゾンダーメタル」によって変化させられたものなので、救助対象なんですね。


 使用前に「ギルギルガンゴークヴォ」みたいな呪文を唱えています。これWikiだと「ゲム・ギル・ガン・ゴー・グフォ」だそうなんですが、私には前述のようにしか聞こえなかったという(爆)。だから、これてっきり「ギルギルガン」へのオマージュが入っているんだとばっかり思ってました(笑)。


 ちなみに、ギルギルガンというのは東映まんがまつり『グレートマジンガー対ゲッターロボ』に登場する三段階進化する宇宙怪獣で、スパロボにも出てくるので知っている人は意外に多いかと思います。閑話休題。


 この「ヘル・アンド・ヘブン」は威力が強い反面、使用者のガイの体にも大きな負担をかけるという欠点があります。このため、後半部必殺技の「ハンマーヘル・アンド・ヘブン」では追加武装の「ゴルディオンハンマー」が開発されることになりますが、これについては次回に解説する予定です。


 さて、本体の装備はこのあたりで、いよいよ本題のディバイディング・ドライバーに行きましょう。


 こいつは左腕の先端に追加されるオプション装備で、外見上はマイナスドライバーをモチーフにしています。これに限らず本作におけるガオガイガーの追加武装は、あらかた身の回りの工具がモチーフです。


 さて、こいつはオープニング主題歌でも、いかにも必殺技風に名称が叫ばれているのですが、実は


 こいつは、主題歌でも歌われているように「空間湾曲」を行うツールなんです。それは何のためか。


 前に書いたように「巨大ロボが戦うと街が破壊されてしまう」問題を解決するためなんです。


 コイツを地面に叩き込むことで、そこを中心に最大半径十五キロメートルの円状に空間が湾曲され、街が押しのけられるんです。その空いた空間で戦闘をすれば、街は破壊されないという。


 街中に敵ゾンダーロボが出現しても、こいつを使用することで街への被害を最小限に抑えられるんですね。ただし、空間を湾曲していられる時間は約三十分なので、その間に敵を倒さないといけません。


 なので、大抵は戦闘前に使用され、使用頻度は特に前半部は非常に高くなっています。


 また、能力が「空間湾曲」なので、本来用途以外でも敵の防壁を貫通するのに使ったり、落下した味方が市街地を破壊しないように湾曲空間に閉じ込めたりもしていました。


 これは非常に画期的な装備だと思います。今まで巨大ロボが目をつぶっていたり、あるいは『ザンボット3』とか『Gガンダム』みたいにそれを問題視するとか、あるいは『エヴァンゲリオン』みたいに防御専用の要塞都市を造るみたいな形でしか対応していなかった「街の破壊」への対応を真っ正面から行ったんですから。私は、これが登場しただけでも本作を高く評価したいと思うくらいに、良い装備だと思っています。


 戦闘が宇宙に移る後半部では、パワーアップした「ガトリングドライバー」が登場することもあって、使用頻度は減りますが、何回か使用されました。


 といったところで、時間が来ました。次回は後半部必殺技「ハンマーヘル・アンド・ヘブン」などについて語りたいと思います。ということで……。


「次回も、このサイトでファイナルフュージョン承認!」

「これが勝利の鍵だ!」 → ゴルディオンハンマー


 


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