第242話 機動新世紀ガンダムX その4 僕がニュータイプだ編

 『X』語りも4回目、ニュータイプ用MSほかの敵MSについて語りたいと思います。予告通り、サブタイトルはカリス・ノーティラスのセリフから取られた第10話のサブタイをいただきました。


 作中で敵として初めて登場するニュータイプがカリス・ノーティラスです。ただし、彼は「人工ニュータイプ」という、人の手でニュータイプ能力を付与された存在でした。宇宙世紀だと「強化人間」にあたります。


 彼が駆るのがニュータイプ専用MS「ベルティゴ」です。白に紫のアクセントが入った機体で、曲線を主体に構成された優美なデザインはキュベレイを思い出させます。武装もビームサーベルと腕内蔵のビームガンに遠隔操作子機ビットと、キュベレイと似ています。マシンキャノンも積んでいますが。


 ガンダムXとの初戦では、ビットによるオールレンジ攻撃で圧倒し、サテライトキャノンを破壊してしまいます。目的がティファの身柄だったので、ガロードの命と引き替えにティファを連れ去るという。


 再戦の際には、ティファの救出に行っていたガロードではなく、コクピット恐怖症を克服したジャミルが修復と改修をされたディバイダーに乗って出撃し、ビットをひとつずつ撃墜するという戦法で渡り合います。ジャミルは大戦時にベルティゴとの対戦経験があったので戦い方を知っていたという。このときはカリスの方に異変が生じて撤退します。


 三度目にはガロードが乗って、ジャミルの戦い方をヒントにビットを撃墜して勝利しました。この際、腕を切った程度で完全には破壊しなかったのでフリーデンに回収されて修復され、何とこの次に説明する「パトゥーリア」との戦いではジャミルとティファが乗って出撃します。


 その後、改心したカリスに返還され、後半には味方機として再登場し、最後まで戦い抜きます。


 とにかく初登場時に一号主役ロボであるガンダムXを圧倒したことから、やたらと強いMSであるという印象がありました。優美な外見といい、ビットを放出するときの腕を左右に伸ばしたポーズといい、キュベレイっぽさが非常にあるのですが、ロボとしてのデザインでいえばベルティゴの方がバランスが取れていてカッコ良いと思います。


 そのベルティゴの次に登場したニュータイプ専用機は、モビルアーマーの「パトゥーリア」です。こいつ超巨大でして。設定全長が六百メートル以上あるという。


 移動形態時は宇宙戦艦というか潜水艦みたいな前後に細長い紡錘形の後方に艦橋があるようなデザインなのですが、戦闘形態になると前方がパカッと割れてアプサラスⅢみたいな形になるという。もっとも、実は登場年代からすると、コイツの方がアプサラスⅢより前です(笑)。


 無線子機ではなく、有線式のビーム砲でオールレンジ攻撃をかけますが、このビーム砲が三十もあるという(笑)。おかげで、絵面的にはデビルガンダムみたいになっています(笑)。


 設定上、ミノフスキークラフトとIフィールドを兼用している「フィールドジェネレーター」というのを装備しているそうで、そのため空中に浮いてますし、ビームも効かないという。


 ただ、巨体ゆえにMSなどの近接攻撃には弱いので、大戦中の作戦ではベルティゴが護衛に付くという運用をされていました。


 ベルティゴで敗れたカリスが生体ユニットとして組み込まれて起動します。カリスの意志とは関係なく戦わせる仕様になっているあたり、サイコガンダムも思わせる悪魔のマシンですね。ただ、ガロードやティファの説得でカリスが一瞬だけ動きを止めた隙にガロードがカリスを救出したので稼働できなくなりました。


 不思議なことに、こいつ設定上はかなりインパクトがあるはずなのに、あまり記憶に残ってないんですよね。カリスが生体ユニットにされたのを説得して救出するって流れの方は記憶にあるんですよ。人間ドラマの方が印象に残っていたりします。


 それから、Wikiには「ラスヴェート」ってニュータイプ専用機があると書いてあったんですが、これが全然記憶に無い(笑)。ググってみても思い出せないという。まあ、そのググったところで画像検索の上位三番目に登場するのが「ドマイナー機体だから語り合おう」とかいうあたりでお察しというか(笑)。


 それ以外のニュータイプ用MSとして「フェブラル」ってのもあったとWikiには書いてあるんですが、これ回想シーンにしか出てこないので印象が薄いんですよね。ググって映像見ても思い出せませんでした。


 『X』って、意外に出てくるMSの種類は多いんですけど、記憶に残っている機体が少ないんですよ。ただ、初代『ガンダム』に登場するMSのオマージュになっているのが多いという印象はありました。このフェブラルというのはジオングへのオマージュだそうなんですが、ググってみた外見からすると、あまりジオングっぽくないなあと(笑)。


 見た目からしてザクへのオマージュだったのがジェニスです。これは宇宙革命軍の大戦時の主力MSですが、地球にもたくさん残されているので、戦後の無法地帯を生きるMS乗り「バルチャー」の多くが愛用しているという。


 なので、やっぱり序盤の雑魚敵扱いでした(笑)。


 ただ、ザクらしくバリエーションが多くて、パイロットカスタム機があるんですね。ググってみたらバッファローマンみたいな角の付いたヤツが出てきて、そういやこんなの居たなあとか思い出したり(笑)。


 あと、長らく敵だったエニル・エルが味方になったあとでカスタム機に乗ってましたね。


 ほかにも、グフ相当のジュラッグとか、リック・ドム相当のセプテムとか、ゲルググ相当のオクト・エイプとかあるみたいなんですが、ググってみても作中の印象を思い出せないという。


 原因として考えられることとして、顔がみんなジェニスによく似てることがあるんですよ。この頃は、あまりアニメ誌とかで設定を補完してなかったんで、ジェニスのバリエーションとしか認識してなかった可能性があります。


 こいつらは前大戦時の宇宙革命軍側のMSなんですが、宇宙革命軍は旧地球連邦と違って、かなり国力を失ってはいたものの崩壊してはいないので、中盤以降に新型MSが出てくるんですよ。


 それが「クラウダ」で、ビーム兵器とかも通じない重装甲な上に機動性も攻撃力も高いという、恐ろしく強力な量産型MSだったりするんですよ。それこそ「さすが新型」って感じです(笑)。バーニアだけは脆いという弱点はあるものの、そこを狙えるような凄腕は少ないという。重装甲なせいで全体的にぶっといデザインなのですが、とにかく量産型のくせに強いという印象が残っている機体でした。カラーリングは基本的に白で、グレーと紫のアクセントが入っています。


 なお、指揮官機にはアンテナが付いております(笑)。ジャミルのライバルだったランスロー・ダーウェルが二本アンテナの付いた薄黄色の専用機に乗っていましたね。


 これら宇宙革命軍のMSに対して、旧地球連邦軍の量産機がドートレスで、ジム相当の機体です。こいつらも元ネタがジムなんで、ゴロゴロ出てくるという(笑)。カメラアイが三つ付いてるのが特徴です。


 連邦系のMSも結構出てくるんですが、何しろ記憶に残っていないという。Wikiとか読むと、結構オリジナリティのありそうなMSが出てるのに、ググってみても活躍のシーンを思い出せないんですよ。


 飛行型のバリエントは足がバーニアになってるデザイン見て、こんなのも居たなあと思い出したんですが、ブリトヴァとかガブルとかコルレルなんて、かなり特徴的な外見をしているのに記憶に無いという。


 新地球連邦軍の量産型機であるドートレス・ネオは、デザインを見るとドートレスの正常進化機って感じでカッコ良いのですが、これも記憶に残ってない(笑)。


 ほかにも東南アジア諸国の量産型MSなんてのもあるみたいなんですが、やっぱり記憶から消えています。


 MAも何機か出てきているのですが、エニル・エルが乗ってたグラブロっぽいエスペランザと、MSの頭が付いた飛行機といった感じのガディールは何とか記憶に残ってたものの、ほかは忘却の彼方ですね。


 結局、ガンダム系以外で印象に残ってたのはベルティゴ以外だとジェニスやドートレスといった序盤雑魚MSと、量産型のくせしてやたら強かったクラウダだけという。


 今回ググってみて、意外に個性的なデザインの連中がいたなあと改めて思ったものの、印象に残ってないんですね。本編を一回見ただけで、スパロボやGジェネもやってないと、本編に少ししか登場していないロボの印象はどうしても薄くなってしまうということでしょうか。


 ということで、ロボ編はこれで終わりまして、次はキャラ編に入りたいと思います。まずは主人公語りからになりますので、ガロードをフィーチャーした第31話のサブタイトルを頂きたいと思います。ということで、次回……


「飛べ、ガロード!」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る