第241話 機動新世紀ガンダムX その3 私の愛馬は凶暴です編
『X』語りの3回目は、残りのレギュラー枠ガンダムに行ってみましょう。予告どおりサブタイトルは第3話のサブタイからいただきました。『X』のサブタイは各話の名セリフから取られているんですが、こいつは「月は出ているか?」と並ぶ人気セリフですね。
さて、まずは味方ガンダム二機「ガンダムエアマスター」(以下エアマスターと略記)と「ガンダムレオパルド」(以下レオパルドと略記)から行ってみましょう。
何でまとめて扱いなのかというと、こいつら印象が薄いんですよ。エアマスターは名前のとおり飛行機に変形する空戦用です。レオパルドはドイツ戦車の名前をそのまんま使っており、陸戦用重武装型です。
ただ、エアマスターもレオパルドも、それまでのガンダム類型の中に収まっちゃってて、オリジナリティが低いんですよ。エアマスターはZガンダムとかウイングとかの系列でよくあるパターンだし、レオパルドはガトリング砲を持っていたり、胸にも内蔵していたりと、まんまヘビーアームズの後継機っぽいという。そのせいで印象が薄いのかなとか思ったり。ただ、レオパルドはガンダムにしては珍しくローラーダッシュ機能が付いてます。もっとも、これはボトムズのパクりっぽいなあという印象の方が強かったりしたのですが。
エアマスターは基本色が白に赤のアクセントが入っていたのが、のちに強化改修されたエアマスターバーストになると青のアクセントに色が変わるという。強化ポイントはバーニアの追加による機動性アップと武装の強化です。
レオパルドは基本色が濃緑だったのが、強化改修後のレオパルドデストロイでは赤茶系になります。強化ポイントは当然のように武装強化です。何でエアマスターとレオパルドのカラーリングが逆転したのか不思議だったんですが、よく考えてみたらレオパルドの役割はガンキャノンなんで、赤くなるのも当然かなとか思ったり(笑)。
パイロットは、エアマスターがウィッツ・スー、レオパルドがロアビィ・ロイで、一貫して味方機でした。
あと、こいつらにも設定上ビットモビルスーツがあるのですが、アニメには未登場です。
さて、こいつらが味方機なら、敵ライバル機にして、最終的にはラスボスになってしまったのが「ガンダムヴァサーゴ」(以下ヴァサーゴと略記)と「ガンダムアシュタロン」(以下アシュタロンと略記)です。こいつらも二機まとめて扱いなのは、パイロットが二卵性双生児の兄弟だからでして。
兄のシャギア・フロストが乗るのがヴァサーゴで、前にも書いたとおりサブタイのセリフは彼が愛機ヴァサーゴを評したものです。
こいつは、赤黒系の典型的な悪役ガンダムです。胸部が悪魔の顔っぽい意匠で、腕がガシャガシャ伸びて大型クローで攻撃してくるという悪役っぽさ(笑)。さらに、腹部がジャキンと伸びて、そこから大型メガ粒子砲「メガソニック砲」をぶっ放します。このとき、大型クローを前方の地面に突いて機体を固定するので、ものすごくゴリラっぽい印象がありました。
シャギアが「凶暴です」と豪語するとおり、クローによる中~近距離格闘能力も高ければ、メガソニック砲やクロー先端に装備されたビーム砲による遠距離攻撃も可能と、死角の無い強力なMSだったりします。
こいつも強化改造されてガンダムヴァサーゴ・チェストブレイクとなります。クローがさらに柔軟になったほか、メガソニック砲が胸部にも増設されて合計三門になっています。さらに背面に排熱板と集光板を兼用したバインダーが増設されていますが、これが展開すると昆虫の足のような感じで、さらに不気味さを増しているという。胸部形状も、追加された発光パーツが目のように見えて、さらに顔面っぽくなっています。
このヴァサーゴとコンビを組んでいるのが、シャギアの双子の弟であるオルバ・フロストが乗るアシュタロンです。こいつはビグロというか、ヴァル・ヴァロというか、そんな感じのアームが付いたMA形態に変形できるという。変形後のMA形態だとモノアイが付いているのが特徴です。
特徴的な武器はMA形態でもMS形態でも使える「アトミックシザーズ」です。これはMSの腕とは別についている大型のハサミ状クローの付いたアームで、ビーム砲も搭載しています。
MA形態の機動力が高く、またヴァサーゴを乗せて飛行することも可能です。
こいつはガンダムアシュタロン・ハーミットクラブに強化改造されますが、強化ポイントはバックパックで、やたらと大型になります。それでMA形態も大きくなり、重装甲化されたほか推力も増強されて機動性もアップし、アームのハサミも大型化した「ギガンティックシザーズ」にパワーアップしています。
何より、こいつらパワーアップ後には合体攻撃ができるようになっています。何と「サテライトランチャー」という増設型サテライトキャノンが使えるようになっているという。MA形態のアシュタロン・ハーミットクラブの上にサテライトランチャーを載せて、それにヴァサーゴ・チェストブレイクの集光板で受けたマイクロウェーブのエネルギーを注ぎ込んで発射するんですね。
それで、最後はこの二機による合体サテライトランチャー攻撃で新地球連邦の旗艦と宇宙革命軍の旗艦の両方を吹き飛ばしたあと、DXのツインサテライトキャノンとの撃ち合いになって、相打ちとなって双方とも大破して物語は終わります。
こいつら、悪役ガンダムとしては実にイイ味を出してまして、『X』登場のガンダムの中では特に好きな機体ですね。
さて、次回はガンダム以外の強敵ということで、ニュータイプ専用MSなどを語ってみたいと思います。そこで、作中に出てくるニュータイプの中でも一番印象的だったカリスのセリフがサブタイトルになっている第10話のサブタイをいただきましょう。ということで、次回……
「僕がニュータイプだ」
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