第236話 機動戦士ガンダム 第08MS小隊 その9 豪華声優編

 08小隊も9回目、今回はサブヒロインのキキ・ロジータほか、残りのキャラについてまとめて語りたいと思うのですが、そこで一番気になったことが、声優陣が無闇に豪華なことなんですよねえ。それで、今回のサブタイトルはこうなりました。


 さて、まずはキキなのですが、08小隊が駐留するあたりの地元の村の村長の娘……というのは表向き。実は村自体が武装ゲリラのアジトで、村長はゲリラの頭目という。元は普通の村が自衛のために武装してゲリラ化したのか、元々非合法な武装組織の隠れ家的な村だったのかはわかりませんが。


 この村長というかゲリラの頭目が病気がちなので、事実上のリーダーとしてゲリラを仕切っているという。外見上、結構幼いのかなと思ってたら、Wikiなどによると設定年齢は花も恥じらう十七歳でした。これって、ガンダムシリーズのヒロインだと結構年長の方だったり(笑)。


 水浴びしてるところをシローに目撃されるというラッキースケベ遭遇だったのですが、シローの好人物かつ破天荒なところに惹かれてモーションをかけるという。シローの方もその好意には気付いていたものの、アイナのことを思っていたので応えられず、かといって突き放すこともできないでいたので、ミケルあたりからは優柔不断を誹られています。


 恋には破れたものの、本編では最後まで生き残り、特別編『ラストリゾート』では、そのミケルと組んでシローたちを探して回り、最後には会うことができました。


 この子、ググってみると検索候補に「小説版」とか「最後」とかが一緒に出てくるんですよねえ。08小隊の小説版は読んでいないのですが、ググった情報によるとアニメとかなり展開が違っていて、中でも一番悲惨な目にあうのがキキだという。


 なお、声優は西村ちなみで、後年に『スマイルプリキュア』でキュア・ビューティーこと青木れいかを演じていたのをおぼえています……って、おしとやかで知的な生徒会長という、まるで正反対のキャラだな、コレ(笑)。


 さて、そのゲリラ村の村長でキキの父親にあたるのがバレスト・ロジータ……って、この名前ググるまで知らなかったよ(爆)。しかも、キャストを見て広瀬「ランバ・ラル」正志とあったので驚愕したという。そりゃゲリラ戦と言えばランバ・ラル、ランバ・ラルと言えばゲリラ戦なんですが、大して出番も無いこの親父に広瀬正志とは……。ちなみに、本編ではトップのザク部隊との戦闘に巻き込まれて戦死しています。


 その部下のゲリラについても、つらつらWiki読んでたら何とキャストに『0083』でモンシアを演じた茶風林も居たという。後年、永井一郎から波平さんを引き継ぐことになる名声優じゃないですか。なお、名前は「ヒゲ」とニックネームだけですが、ストーリー上ではゲリラ部隊の事実上の副官役で、戦闘もこいつがキキのピンチを見て命令したことで始まっています。


 そのほかの豪華声優というと、何と言っても既に書いたオデッサから逃げてきたジオン軍ザク部隊の指揮官のトップ少尉でしょう。この村がゲリラとは最初は気付いていなかったようですが、穏便に済ませようとはしていました。しかし部下のアスの横暴のせいで戦闘になって初めてゲリラと気付いたという。この凛とした歴戦の美人部隊長を演じていたのが、あの榊原「ハマーン・カーン」良子なんですねえ。


 このあたりまでは、まだ豪華な理由がわからなくもないんですよ。出番は少ないですが、一応ストーリー上では重要キャラだったりしますので。ベテラン声優で脇を締めてるんだなと。


 ところが、完全に脇役でしかないユーリの秘書官(兼愛人)に本多「エルピー・プル」知恵子、07小隊の女性兵士に松井「ルー・ルカ」菜穂子という豪華声優が起用されてたりするんですねえ。


 このためかキャラデザも美人だったりするのですが、08小隊って女性キャラはモブまで美人が多いという。実は以前にも「ケルゲレン子」という名前は見かけたことがあったのですが、何だろうとは思っても調べてはいませんでした。そうしたら、今回08小隊について調べていて、はじめてケルゲレンのオペレーターの女性兵士のことだと知ったという。これがセリフが二~三言しか無い完全なモブなのに、妙に人気が出てゲームなどのオペレーターに起用されてるみたいなんですね。全然知りませんでしたよ。なお、声優は荒木香恵で、『美少女戦士セーラームーン』で主演の三石琴乃が病気の間の代演をしていたほか、のちに「ちびうさ」でレギュラーになっていたことが有名です。これまた、結構名のある声優をモブで使っているという。


 このあたり、前回でも少し書いたように、現在とは声優のギャラのシステムが違うからなのかなと思っていたのですが、実は既に年功序列型のランク制になっていたようで、91年にギャラが大幅に上がっているとWikiに書いてあったんですね。


 ただ、よく考えてみると、本多知恵子や松井菜穂子あたりは、この頃はまだランクがそれほど高くない時期なので、モブ的に使われていてもおかしくはないんですね。それでも、榊原良子は既にランクが上がっていた頃かなと思いますし、広瀬正志はじめ初代『ガンダム』のキャスト陣はかなりランクが上がっているだろうと思えます。やはりOVAということで声優にもそれなりに予算を割けたということなのでしょうか。


 などと書いていたら、少しキャラを語り残してしまいました。次回は、最後にユーリ・ケラーネとイーサン・ライアーのほか、主題歌について語った上で総評をして締めたいと思います。

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