第210話 新機動戦記ガンダムW その5 トールギス破壊編

 W語りも5回目、今回はライバル機である「トールギス」やそのバリエーション機について語りたいと思います。なので、サブタイトルはトールギスがフィーチャーされた第18話のサブタイをいただきました。サブタイどおりに自爆する回ではあるのですが(笑)。


 このトールギスは前半のライバル機です。もともと、W世界で最初に作られた戦闘用MSということで、二十年前の機体です。にもかかわらず、カタログスペックはガンダム以外では最強という扱いになっています。こいつが高性能すぎて誰も使えない代物だったので、デチューンして量産機のリーオーを作ったということになっています。


 また、こいつはガンダムを開発した五博士も開発に加わっていたので、ガンダムシリーズの元になった機体でもあります。要するにW世界の全MSの始祖であり、すべてのMSの設計はこいつを元にしているんですよ。やたらとMSの部品の互換性が高くて修理しやすかったり、派手にぶっ壊れても修理されちゃうのは、そのせいでしょうか?(笑)


 重武装、重装甲と高機動を両立させるために、かなり大型機になっていますが、大型機のくせに非常に加速力が高く、そのためパイロットを選びます。というか、作中でテストパイロットが死んでます。並みの人間じゃ使いこなせないどころか死ぬという殺人機なんですよ。


 ところが、ゼクスはガンダムに対抗するために、このトールギスのリミッターを外して使用し、しかも使いこなしてしまうんですね。ゼクスの超人ぶりがうかがえます。


 武器はドーパーガンという大型ビームライフルとビームサーベルというシンプルな構成なのですが、どちらも威力が規格外という。ドーパーガンは設定が曖昧なので実体弾扱いされることもあり、ビームと実体弾の両方が使えるという説もあります。あるいは、同じデザインでビーム弾と実体弾の二種類のドーパーガンがあるのかもしれません。


 あと、Wikiによるとオープニングだけ「幻のライフル」を持ってたという話なんですが、そんなのおぼえてませんでした(笑)。


 デザイン的にもシンプルなのですが、カラーリングはガンダム以外で白主体という珍しいライバル機だったりします。本作の強MSにしては珍しく、シールドは盾としての役割しか持っていません(笑)。いやね、「なろう」の方の感想返しでも少し書いたんですけど、作中に出てくるガンダムって、シールドを持ってないヘビーアームズ以外は、ことごとくシールドにクローとかヒートロッドみたいな武器が付いてるか、投げつけたり打突武器として使ったことがあるんですよ。


 ……って書いたら、「なろう」の方の感想欄でヘビーアームズはガトリングガンに小さなシールドが付いてるとご指摘を受けました。これでガンダム系は武装シールドコンプリートです(笑)。まあ、ヘビーアームズの場合は武器に盾が付いてるという方が正しいんでしょうけど。


 作中では、とにかく強いライバル機として存在感がありました。重装甲というだけあって装甲も頑丈だったりします。これについてはチタニュウム合金という設定なのですが、ガンダニュウムを一部使用しているとか、ガンダニュウムの試作合金だとか、諸説あるようです。


 最後は、ゼクスの操縦に反応速度がついていかないという初代ガンダムばりの事態に陥り、無人MSトーラスに囲まれたところでゼクスによって自爆させられました。その隙にゼクスは無人で漂流していたウイングゼロを奪ったという。


 このトールギスのバリエーション機として、ラスボス格のトレーズの愛機「トールギスⅡ」があります。


 こいつ、リアルタイム時に見てたときは、少しはパワーアップしてるのかと思ってたんですが、Wiki読むと設定上はまったくの同型機みたいですね。


 ただ、カラーリングは胸から肩にかけて青色になっています。これ、トレーズの私服と同じカラーリングではあるのですよ。しかし、配色的にはまさにガンダムという(笑)。


 あと、頭にトサカ状の飾りが追加されています。それ以外はトールギスと同一です。


 性能も当然同じなのですが、それをあっさりと使いこなしてしまうトレーズ閣下(笑)。しかも、改良後のアルトロンガンダムと互角以上に戦えてしまうんですよ。その点だけ見ると、実はゼクスより操縦上手いんじゃないかとか思ったり。


 まあ、最後はアルトロンガンダムに敗れて爆散するんですが、これが自殺同然に手抜きをしたような敗死だったものだから、相手をしていた五飛が「バカにするな!」と怒ったという。


 続編『Endless Waltz』に登場するバリエーション機が「トールギスⅢ」です。こいつは、武装が変更されており、メガキャノンという右腕に取り付けた大型ビーム砲と、ヒートロッドが一体化したシールドを持っています。ああ、やっぱり盾に武器が付いたよ(笑)。


 あと、頭部が変更されていて、バルカンが追加装備されているほか、妙にガンダムくさいアンテナが追加されています(笑)。カラーリングもトレーズ機ほどではないものの青色が追加されているという。


 こいつは、誰もが知ってる謎の人、生きていたゼクスと正体バレバレの「火消しの風」プリベンター・ウインドが操縦します。


 こいつは性能が向上しているようで、ウインドの操縦に追随しています。ネットで調べてみるとゼロシステムに近いものを積んでる説と、積んでない説がありますが、積んでると考えた方が自然でしょう。


 作中でも最後まで生き残りますが、ガンダムたちと違って平和になったあとに破壊された描写はありませんでした。


 トールギスはWのMSの中でも特に人気がある感じで、ゲームとかでも結構出番がある印象があります。


 さて、次回はほかの量産型MSについて語りたいと思います。

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