第208話 新機動戦記ガンダムW その3 その名はエピオン編

 W語りも三回目になります。今回は「二号主役ロボ」(笑)にしてラスボス機である「ガンダムエピオン」(以下エピオンと略記)や、ほかの主役格ガンダムについて語りたいと思います。ですので、サブタイトルはエピオン初登場の第34話からいただきました。


 さて、「二号主役ロボ」と書いたのは、ヒイロがゼロよりも先にこいつに乗ってるからです。しかも、のちにこいつの正パイロットとなるゼクスよりも先に(笑)。


 とはいうものの、実の所ヒイロって結構色々なMSに乗ってるんですよね。「ガンダムヘビーアームズ」についてはトロワの愛機を借りているので、いわばアムロがガンキャノンに一度だけ乗ったようなものですから、二号主役ロボ扱いにはしないでいいと思うのですが、「メルクリウス」についてはヒイロが最初に乗ってるという意味ではエピオンと同じなんですよねえ。ただ、ガンダム顔はしていないので主役ロボ扱いはしなくてもいいかなと(笑)。


 それに対して、エピオンの方は立派なガンダムだったりします。ただし、色は小豆色主体に黒が混じり、デザイン的には悪魔っぽさを感じさせる、完全な「悪のガンダム」系列のMSではありますが。ウイングと同じように大型の翼を持っています。武装としてはやたらとトゲが付いているヒートロッドを装備しているのが特徴です。また、腕部に格闘用のクローも装備しています。


 基本的に近接格闘戦に特化しており、ビームライフルのような遠距離攻撃用の強力な武装がありません。そういう意味では遠距離砲撃が強力なゼロと対照的なMSと言えるでしょう。


 ウイングやゼロと同じように変形もして、双頭のドラゴンのような形になります……が、両脚を背中に折りたたむって変形方法は、どう考えてもハンブラビなんですが(笑)。なお、ヒートロッドが尻尾になります。


 こいつも、ゼロシステムと同等の装置を積んでおりまして、パイロットを狂わせます。最初に乗ったときはヒイロも狂いかけていました。


 五機のガンダムのデータを元にして作られたという意味では、作中で最新のガンダムです。前回書いたように、最初はヒイロが乗っていますが、ゼロと交換する形でゼクスの愛機になり、ラスボスとしてヒイロの前に立ちはだかるという。デザインからしても本来ライバルロボでありラスボスなのは当然なのですが、その前に主人公が乗って主役ロボしているという非常に珍しい例なんですね。


 最後はゼロに敗れて破壊されますが、パイロットのゼクスは死なずに行方不明となります。ゼクスは続編『Endless Waltz』にも登場しますが、エピオンは出てきません。Wikiによると、後年の漫画版ではEW版エピオンが出てきたそうですが、そちらは未見です。


 さて、本作にはウイングやゼロ、エピオンのほかにも主役格のガンダムが四機出てきます。既に「ガンダムヘビーアームズ」(以下ヘビーアームズと略記)と「ガンダムサンドロック」(以下サンドロックと略記)の名前は出てきましたが、ほかに「ガンダムデスサイズ」(以下デスサイズと略記)と「シェンロンガンダム」(以下シェンロンと略記)が出てきます。これら四機とウイングを合わせた五機が本作の初期ガンダムになります。また、この四機はそれぞれ一度自爆したり破壊されたり捕獲されたりしたあと、改良機になって再登場します。


 初期ガンダム五機のうち、ウイングの「01」に次いで「02」のコードネームを与えられたのがデスサイズです。黒と白を中心としたカラーリングで、名前のとおりビーム大鎌サイズがメイン武器です。その武器から「死神」と呼ばれて恐れられていました。パイロットはデュオ・マックスウェルです。


 ほかに、武器を兼ねた盾であるバスターシールドを装備しており、クローやビーム刃を発生できるほか、撃ち出して中距離攻撃武器にすることもできます。バルカンやマシンキャノンも装備していますが、基本的には近接戦闘を得意とするガンダムですね。


 ステルス性が高く、電子機器を攪乱する能力も持っており、相手に気付かれないように接近して戦うスタイルです。そのため機動性も高くなっています。


 作中では、ヒイロにウイング修理用に部品を盗まれたりしていました(笑)。その後、宇宙に戻った際に新型MSトーラスに敗北して捕獲され、見せしめのために公開で破壊されます。


 その破壊された機体を修復されて改良されたのが「ガンダムデスサイズヘル」(以下デスサイズヘルと略記)です。マントのような追加装甲が加えられ、一層「死神」風になりました。ビームサイズも二段刃になっています。


 このマント状の追加装甲は、高速戦闘時には展開して背後にウイング状にまとめられます。要するにマスターガンダム方式(笑)。この追加装甲を装備するためにマシンキャノンがオミットされたので、一層近接格闘戦系になりました。こいつはTV版では最後まで戦い抜いています。


 「死神」の異名があるように、味方ガンダムのくせに非常に悪役っぽいデザインをしています。むしろエピオンと一緒に出てくるのが似合っているという(笑)。


 こいつも『Endless Waltz』ではデザインが変わっていてEW版が存在します。


 といったところで今回は時間切れです。次回は残りのガンダムのうち、ヘビーアームズとサンドロックについて語ろうかなと思います。

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