第38話 機動戦士ガンダム その18 蘇る機動戦士編
ガンダム語りもようやく終わりが見えてきた18回目。今回はプラモ編なのでサブタイは当時のプラモのCMのフレーズから。このあとの「バンダイのプラモデル」にしようかなとも一瞬思ったんですが(笑)。ちなみに、クローバーの「ガンダムーイン! ガンダムーフォロー!」とかやってる玩具の方は、一度たりとも欲しいと思ったことが無かったり(笑)。
ということで、ガンダムがここまで語り継がれているのは、というか未だに商品価値があるのは、当時何度も再放送されてアラフォー世代に刷り込まれてるからなのですよ。そして、TVで再放送するにもスポンサーが必要なわけです。で、スポンサーについたのはどこか?
バンダイですよ。バンダイが「灼熱のバトルフィールド。オデッサからジャブローへ。蘇る機動戦士」とかCM流してくれたから何度も見ることができたわけで。いや、カバヤのジューシーとかのCMも流れてた気はしますが、刷り込まれてるのはこっちの方でして(笑)。
もちろん、CM流してお釣りが来るくらいにプラモが売れたからこそ、バンダイもスポンサーについたワケです。Win-Winですな。喜んでプラモ買ってた当時の子供も含めて。え、親? あんな安いモンで子供が満足してくれるんなら御の字だって、親になった今なら思いますぜ、旦那。キュウレンジャーとか、一体いくつDX超合金ロボ出してるんじゃい!(笑) あ、もちろん全部買ってあげたりなんて甘いことはしてません。だから、うちの息子は学研のニューブロックで戦隊ロボや戦隊ヒーローの武器を再現する天才です(笑)。この前は厚紙と画用紙に色鉛筆で絵を描いてセロテープで切り貼りして
1/144スケールで三百円、1/100スケールで七百円。子供の小遣いでも買える値段で得られる満足。まだ色プラなんかになっていない一色成形だし、今みたいにスナップフィットじゃなくて接着剤使わないといけなかったんですが、それでもガンダムのMSを自分の手にできるという満足度は高かった。
小学校低学年的には、デザイン的には色々と不満があっても、やはり1/100ガンダムの遊べるところは捨てられなかった。腹のコア・ファイターがむき出しですけど、一応合体については再現してましたから。ビームサーベルは先っぽ見えてても背中に挿すことができたし。ただ、やっぱりあのアニメに無いスプリングで飛ぶミサイルランチャーはいらない子でしたが(笑)。そして、肩の構造が複雑で、すぐ壊れるから結局肩は胴体に接着剤で直付けしてしまうという(笑)。
この1/100ガンダムは、壊れて買い直して何体か同じプラモ持ってた人も多かったんじゃないかと思います。そういう人は知ってるかと思うのですが、改良されてるんですよ。最初期型はシールドの連邦マークがデカールだったのに、次に買った版だときちんと連邦マークが立体的にモールドで再現されてたという。
あと、ガンキャノンはできが良かった! こいつはきちんとガンダムカラーで色を塗った覚えがあります。やっぱり肩は壊れやすかったですけど(笑)。ほかの部分は比較的頑丈だったんで、長いこと遊べましたね。
ザクが好き、と言ってた割には、プラモできちんと買ったのは1/100「リアルタイプザク」が一番最初という(笑)。でも、この「リアルタイプ」シリーズは良かった。成型色が渋めで、ガチ軍用って雰囲気が漂ってましたし、そういう雰囲気のデカールも付いてた。いやまあ、後世のより本格的なのに比べればリアルとか言っても全然大した事ないんですが、小学校低学年に「雰囲気」を味わわせるには充分でした。
そして、この「リアルタイプ」シリーズがのちの「MSV」=モビルスーツバリエーションシリーズにつながっていくんですよね。
このMSVについては、雑誌媒体などの影響も大きいのですが、残念ながら当時はコロコロ派だったので、あまり見ていない。
ただ、タイトルも忘れてしまったのですが、ガンプラの作例集の写真集は持ってました。これ、MSVに多大な影響を与えてるんですよ。
たとえば、今日「ガルマ専用ザク」と言われている「FS型」。これは角のついたザクの頭にバルカン砲が追加された形式で、茶色っぽいのでガルマ専用ってことになってるんですが、元はその作例集の「シャア専用ザク」をよりリアルっぽく作る作例なんです。頭にバルカン追加して、色を渋めに塗ったという。
あるいは、「ジョニー・ライデン専用高機動ゲルググ」の背面イラスト。これも、その作例集に「シャア専用ゲルググに追加する高機動バックパックのアイデア」ってて感じで載ってました。だから、本体の色はシャア専用ゲルググのピンクで、ジョニー・ライデン専用高機動ゲルググの真紅と黒のツートンとちょっと違うという。MSVの本では「後で塗り直した」とか苦しい説明付けてましたけど(笑)。
こんな感じで、あとで設定変えてMSVに取り込まれてる内容が結構あったりするんですよね。本自体はとっくの昔に捨ててしまったんで、記憶頼りに書いてますから違っているところはあるかもしれませんが。
この本だったか、ケイブンシャの大百科だったか、プラモのディティールアップとか写真の撮り方でも凄く覚えてるのがあるんですよ。グフのヒートサーベルは反射テープを貼ってマジックミラー越しに撮るとか、ヒートロッドや動力パイプは細い金属線を棒に巻いて作るとか。子供だったんで無理でしたけど、カッコ良いなあと思ってた記憶だけはあります。
ところで、今の今まで何となく近藤和久『MS戦記』のバックパックが細密にディティールアップされたザクが「高機動型ザク」の元ネタになったんじゃないかなとか思ってたんですが、調べた発表年代からすると『MS戦記』の方がMSVより新しいんですよね。むしろMSVを元にディティールアップしてたのかな。幼少期の記憶なんで、やっぱり結構いい加減ですね(笑)。
あ、漫画って言ったら、ガンダムがトンデモスーパーロボットでアムロが熱血主人公風味になってる岡崎版なんてのがあって、まだ小学生時代に友達の家でオリジナル版のコミックス読んだ覚えがあります。あれは凄かったって記憶しか残ってない。今なら復刻版出てるみたいですが。閑話休題。
あと、忘れちゃいけないのが没水陸両用モビルスーツ。ジュアッグとかゾゴックとかアッグガイとか。これ、本編で没になったデザインをガンプラブーム中にネタがなくなったときに無理矢理プラモにしたんで、実はMSVより先行してるという。正直、カッコいいとは全然思えなかったんで買ってません(笑)。アッグガイなんてモノアイがデカい複眼だし(笑)。もっとも、こいつあとで『ZZ』にレプリカが出てきてるんだよなあ(笑)。
没系でいうと、MSVのあとにMS-X(ペズン計画)ってのも企画されて、52話バージョンで出るはずだったガッシャやギガンとかの変なMSと、ガルバルディαとかの比較的マシなMSが企画されてたんですが、続編『Zガンダム』の企画が持ち上がったのでプラモが出る前にポシャったという。アクトザクとかは『Zガンダム』に登場しましたけどね。
MSVは、やっぱりザク系のバリエーションが好きでしたね。特に「高機動型ザク」はカッコ良く、一番好きだったのは「ジョニーライデン専用」のR-2型。こいつもきちんと色塗って作りましたよ。あとザクタンクとかマインレイヤーも作ったなあ。
MSVの頃になると、プラモの製造技術も進化していて、初期ガンプラに比べるとスタイルはカッコ良いし、可動部分は多いし、壊れにくくなってるしで、非常に進化していました。同じ頃に同スケールの1/144で初期ガンプラの量産型ザクとMSVのマインレイヤーを作り比べてみたら、その進化度は歴然としていましたね。
ああ、ガンプラよ、汝は美しい!
さて、長々と書いてきたガンダム語りも、そろそろ終わりにいたしましょう。ゲーム編もやろうかと思ったのですが、一番書きたかった『ギレンの野望』についてはあらかた書いてしまいましたし、ファミコン時代のはむしろ派生商品『SDガンダム』の系列になるかと思いますので。
長々とお付き合いいただきまして、誠にありがとうございました。次回からは通常運転に戻ってロボ話をちょぼちょぼ書いていきたいと思います。
地球世紀2018、この執筆のあと、結城藍人とガンダムの間に休戦協定が結ばれた……(笑)。
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