第8話 スーパーロボット レッドバロン(1973-74年)
初の特撮作品です。特撮で巨大ロボが活躍するものは、戦隊シリーズを含めると膨大な量になるのですが、番組タイトルにもなっている主人公ロボとなると数が少ない上に、私が見ているものも少ないので、あまり多くはご紹介できないかと思います。
このレッドバロンにしても、リアルタイムでも地上波の再放送でも全然見たことは無く、その存在を知ったのはケイブンシャの大百科でした。『全怪獣怪人大百科』だったような気がするのですが、『ヒーローロボット大百科』だったかもしれません。
しかし、後年CS放送が見られるようになったとき、ちょうど再放送がかかったので、前半は見ています。ところが、折しも結婚と引っ越しが重なり、そこで見ている暇がなくなりました。少し余裕ができたときにチェックしたところ、ちょうど最終回の放送をしていたので、前半と最終回だけ見ているという、かなりいびつな視聴をしています。
ロボのデザインとしては、かなり古くさい感じです。Wikiによると企画自体はマジンガーより先行していたとのことですが、放送が先行していたマジンガーの影響を受けていることは、ロケットパンチを模したバロンパンチなどに見受けられます。目も黒目は無くなっていますが、全体的な体格は寸胴で頭のでかい鉄人体型です。これがリファインされるのは次作のマッハバロンになってからですね。
ただ、マジンガーより先鋭的な部分もあります。例えば操縦者が指紋と声紋の認証登録をされて他人は操縦できないというのは、巨大ロボの盗難防止として合理的ですし、主人公しか操縦できない理由付けとして説得力があります。
また、必殺武器エレクトリッガーもサンダーブレークに先行しています。ただ、序盤の話で既にエレクトリッガーが通じない敵ロボが現れるなど、ウルトラマンのスペシウム光線的な「これが出たら終わり」のフィニッシュ感はありませんでした。
追加パーツで飛行可能になるというのはマジンガーに遅れを取りましたが、宇宙に行くというのはグレンダイザーに先行しています。
ちなみに主題歌に「百万馬力」と歌われており、マジンガーの六十五万馬力よりパワーが上です(笑)。まあ、身長も四十メートルと倍以上あるんですが。
バロンパンチは要するにロケットパンチなんですが、両腕が組み合わさって飛んでいくという妙なスタイルです。それも、鋼鉄ジーグのナックルボンバーみたいに手を組んでいるのではなく、両腕を揃えて腕がくっついた形で飛んでいくという変なスタイル。しかも発射時には書き文字で「バロンパンチ!」と出るという演出(笑)。
ネタとして、スポンサーのコインクーラーのCMに出ていたというのは『怪獣VOW』あたりで読んだ覚えがありますが、当然ながら未見です。
前期オープニングでは、なぜかタイトルバックに溶鉱炉から流れ出してくる溶けた鉄を機械で鍛造している映像が使われてるんですが、これが無意味にカッコ良かったり(笑)。
ちなみに全三十九話しかないのに、オープニング、エンディングとも二クール終了時に曲が変更になっています。前述のように、後期オープニングとかは一回しか見たことがありませんが(笑)。
ストーリー的には主人公の兄が殺されていたりと結構ハードな面もありますが、コメディリリーフの熊野警部(その割に格闘能力は高く意外に有能)とか、ヒロインのパンチラ上等のアクションとか、そのハードさを緩和する要素も多く見受けられます。
それで人気作になったにも関わらず、スポンサーの都合で三十九話打ち切りという話は知っていました。ただ、最終回を見た限りでは、打ち切り感は全然ありませんでした。その前に急転直下で敵の本部に殴り込みという形になったのかもしれませんが、きっちりと敵である宇宙鉄面党総裁を倒しており、前述のバルディオスとか後述するレイズナーのような露骨な打ち切り感はありませんでした。
なお、ロボット名で番組タイトルのレッドバロンは、今だとバイク中古販売の会社にも同じ名前がありますが、大元は第一次大戦時のドイツ空軍の
なので、私の処女作『ブレバティ』に登場するシャアへのオマージュに溢れるライバルキャラ、リヒト・ホーフェン(←我ながらヒドいネーミングだ)の乗機はレッドバロンそっくりというネタに使っていたりします(笑)。
また、後年になってアニメ版も作られましたが、こちらは完全に未見のため、このエッセイでは取り扱いません。
それから、後継作品の『スーパーロボット マッハバロン』についても、残念ながら未見のため取り扱いません。……未見の割には『ブレバティ』の敵側博士のネーミング元にマッハバロンのラスボスの名前を頂いてたり、リヒトの乗機がマッハバロンそっくりに改修されたりといった小ネタに使っていたりするんですけどね(笑)。
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