第3話 マジンガーZ(1972-74年)

 今回は少し前に戻って、元祖スーパーロボットがお題です。さすがに記憶はありません。ただ、超合金を持っていたので、見てはいたと思います。だから、マジンガーについての印象は、再放送のときに見たものと、復刻した原作漫画を読んだもの、そしてスパロボ内でのイメージが主になっているかと思います。特に、アニメの再放送はそんなに熱心に見ていなかったので、スパロボの影響は大きいかなと思います。


 さて、元祖スーパーロボットではあるのですが、巨大ロボというなら前例はあります。鉄人28号を始め、ジャイアントロボとか、アストロガンガーとか、巨大なロボは何体もいますし、カラーアニメ、乗り込み型という類型でも、わずかながらアストロガンガーの方が先行しています。


 にも関わらず、マジンガーが元祖スーパーロボットと言われるのは、そのビジュアルイメージが斬新だったこと、全身に強力な武器を内蔵していたことではないかと思われます。


 それまでの巨大ロボになかった「黒目の無い角張った目」は、これ以降のロボのビジュアルを完全に変えました。


 また、体型的にも、それまでの鉄人の寸胴型から、逆三角でウエストが締まったボディビルダー型に変わってきています。ただ、これが目立つ形で変わるのは次作のグレート以降で、本作ではまだ鉄人体型に近い感じです。


 そして、何と言っても一世を風靡した「ロケットパンチ」! ある意味、マジンガーの象徴とも言える武器です。これのせいで、これ以降のロボットの玩具は設定上飛ばないものまで腕が飛ぶギミックが付けられていました(笑)。


 ストーリー的にも、ジェットスクランダーというオプションパーツの導入による中盤のパワーアップという、大抵のロボットアニメで踏襲されるパターンを導入しています。もっとも、途中から飛べるようになるというのは、元祖『鉄人28号』も同じだったりはするのですが。


 また、サポートロボの存在も印象に残っています。弱いアフロダイAとダイアナンAという女性型ロボと、役に立たないボスボロット。とにかく、前座として敵にやられる役を担当していたので、弱い弱い(笑)。元からポンコツのボスボロットはコメディリリーフなのでいいのですが、アフロダイとダイアナン、そして次作グレートのビューナスAも含めて「女性型ロボは弱い」という印象を徹底的に叩き込んでくれました(笑)。この印象が払拭されるのは、スパロボのヴァルシオーネまで待たないといけませんでした。


 意外に印象に残るのは漫画版の方で、有名な「神にも悪魔にもなれる」とかは、実は漫画版オンリーのセリフだったりします。永井豪らしくヒロイン弓さやかが下着姿で磔にされるとかエッチな描写もあったし(笑)。


 そして、これを語るときに書かせないのが玩具。ジャンボマシンダーは持ってませんでしたが、超合金は持っていました。うちはなぜかジャンボマシンダーは一切なく、超合金オンリー。親がかさばる玩具を嫌ったんじゃないかなと推測しています。


 その超合金を語る上で書かせないのが「腕が無くなる」こと(笑)。しまいには、バネを取り外してセロテープで発射装置部分を巻いて、腕が飛ばなくなるように工夫したりしてましたよ(笑)。


 あと、何気にパイルダーも結構無くなりましたね。記憶に残っているのが、買って数年後のマジンガーなんで、頭と手が無いマジンガーが標準デフォルトだったり(笑)。


 ただ、何と言っても、私の記憶は本作終了の数年後から始まっているので、「初めて」のインパクトが弱いのですよ。そして、既に『グレートマジンガー』や『グレンダイザー』というパワーアップしたものを見た上でマジンガーを見てしまっているので、どうしても「古い」「弱い」という印象があったりするのです。


 このあたり、わずか二~三年の違いしかないと思いますが、ダイレクトにマジンガーを体験している世代とは印象が違うかなと思ったりします。


 もっとも、その印象の方も、さらに後にはスパロボや『真マジンガー 衝撃!Z編』などの印象で塗り替えられたりもするのですが。


 今月(2018年1月)の13日には、新作映画も公開されるというマジンガー。初登場以来46年にもなりますが、まだまだ現役ですね。

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