そんな、河川敷のベンチに腰を下ろしている自分の横を1人通りすがる。

 彼はおそらく女性だ、顔は見えなかったが細い腕と脹脛…あとワンピースと麦わら帽子を着ていた、これでカマだったら萎える。

 彼女はその細い腕で重そうなトランクを持っていた。

 すると、そのトランクを芝に置き、トランクを開いた。

 中には、遠目ながら札束がぎっしり詰まっているのが見えた。

 彼女は、札束を一つ取り出し、帯を指で切り宙へ投げた。

 花びらの様に舞う札束、その下で彼女は高笑いをしていた。

 

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