せっかくだから『友人関係を考えなくて済む方法』を提示してみる
お疲れ様です、
今回のタイトルを見て
『……宗教かな?』
とか
『あー、遂にマルチ勧誘っすか、
と思われたそこのあなた! 無理もありませんが、違います。どちらでもない。
むしろここで創作活動をされている方にうってつけと思われる方法を、かつて私が無自覚に行っていたので、その効果も説明して行こうという回であります。
『あ、分かった。自分の分身を作るっていうあの謎セミナーみたいな奴でしょう?』
と思われた方。惜しい。作るのは分身に近いですが、独立した個人です。得体の知れないセミナー参加も、ドクターが全力疾走して来てストップをかけそうな謎の苦行も必要ありません。
また、共通する部分がありますので、先にこのエッセイの『せっかくだからキャラクターの作り方について考える』を読まれておられますと、話が分かりやすいかもしれません。
で、その方法ですが、
『自分のサイトがあると想定して、そのナビゲーターとしての人物キャラクターを作り、舞台と物語を用意して動かす』
というものです。方法の段階としては作家さんがあとがきなどで
『自作キャラクターとやり取りをする』
というのをされている場合がありますが、あれを更に掘り下げてみる、というものになるかなと。
世間では
『痛い』
で片付けられてしまうそれですが、なあに、そんな感想を投げて来るのは、そこで思考停止している他人です。
宗教、裏社会、ドラッグなどにどハマりするくらいなら、よほど健全な方法ですよ! 実質無料だしね!!
さて、ここは前述の話で説明したので手短にお話ししますが、ご自身の公式サイトがあったらどういうコーナーを作るか、なども必要なら考えて頂いて構いません。自分が出来たらいいなと思うジャンルのコーナーを仮定するのもいいでしょう。その上で、
『そこを案内するナビゲーターキャラがいたら、あなたはどういう人に任せますか?』
という所から設定を考えて行くのがやりやすいかと思われます。そういう話を、上の『キャラクターの作り方』の項ではしました。
そのキャラクターに好みを取り入れていいのは勿論ですが、人数を5人程にばらけさせる事。そして要素のバランスは各自で取って下さい。何故なら多くの要素を少数のキャラクターに凝縮し過ぎると羨望の対象にしかならなくなり、その溝は深くて幅が広くて、そのキャラクターに手が届かないレベルになってしまうからです。
同性と異性の先輩格に当たる年上のキャラクターも用意して欲しい所です。
『先輩って言われても、どういう人か想定した事ないし』
という意見もおありでしょう。当然です。
ヒントとしては、あなたの得意なジャンル、興味のあるジャンル、これから調べてみようかと思うジャンルの先駆者くらいでいいです。何がきっかけであなたが次の趣味に足を踏み入れるのかは分かりませんから、興味のあるジャンルを持って来るのが、とっかかりとしてはいいでしょう。キャラクターの方が新たな趣味を始めるかもしれませんし。
後、キャラクターとの肉体関係はあるのかないのか、あるならどんな感じなのか、という所もきっちり決めましょう。そこまで具体的なキャラクターとして考えて欲しい。後々関係が育まれてもいいですけれど、でないと、タイトルの部分が条件として埋められなくなるので。
キャラクターとしてただ登場させるだけではなく、人物との相互関係の設定もきっちりさせるのは、そういう理由からです。
それであなたはそのキャラクターに作者として関わるだけではなく、一人の登場人物として、その舞台の中で接しましょう。舞台は例えば専用社宅、立場は簡単な所で言えば大家さんとか雇用主です。これくらいならビジネスライクな立場からのスタートなので、下手に王様的なキャラにあなたがならなければ、破綻は避けられます。
また、そういうキャラを目指すなら、当然発生するあれこれもきちんと描写しましょう。
こう書けばもうお分かりかと思われますが、
『自分だったらどうするか』
を別のキャラクターを用意して投影するのではなく、まさしく自分にやらせるんですね。
ここで、最初頑張って決めた以上に、話を書いて行く内にそれぞれとの人間関係が作られて行くはずです。
あなたのサイトのナビゲーターとして、また個人として、彼らがあなたや他のキャラクターとどう関係するのか。それぞれのおはようからおやすみまでを見つめるレベルでの描写と、書きたいエピソードをシャッフルし、お祝いイベントも、キャラクター達のトラウマや悩み事に関わるイベントも、なるべく網羅して行くのがベストです。
『やり過ぎて引かれないかな~』
と思われる方も勿論いるかと思われますが、あれです、メーカーさんがキャラクターのお誕生日イベントとかを催してますよね? あれと変わりません。むしろ
『は? 好きなキャラのお祝いイラストとか描いたり、お話を書いたり、お祝いして何か問題ある訳?』
ってくらいには、そこらで沢山開催されています。問題ない問題ない。
こうする事で喜怒哀楽イベントを書き連ねて行く内に、愛着も湧き、
『このキャラのここは勘弁して欲しいんだが』
という部分も克明になって行く事でしょう。
こうして、キャラクターの人間臭さがきちんと構築されて行く、という訳。
ほぼ友達です。脳内会議にもれなく参加しているレベルになります。
この辺りで、彼らについて考える事の比重が、それに比べたら恐らくはるかに少ないであろう現実の交友関係より、とても大きくなっているはずです。
何も知らない他人があなたとそのキャラクターとの関係についてコケにしようもんなら激怒するレベルになります。
何故なら、この時点で彼らはあなたが精魂込めて作り上げた作品となっており、そればかりか、悩みに関してもそれぞれのキャラクターなりの意見を出してくれる程に近しい関係なのですから。
『アドバイスをくれる、苦楽を共にした友人と、単なる他人、どちらが大事かな?』
と聞けば、答えは言うまでもありますまい。そこで
『寂しい奴』
だとか
『キモい』
とか、
『社会不適合者』
とかいう何の役にも立たないコメントが出て来れば、そりゃ切れますよ。
この後、あなたがどこまで彼らとの関係を描くかは自由ですが、そこで、キャラクターそれぞれの人生と、それぞれの事情がある、という所から来る、ままならないイベントもきちんと描こうという責任感が、あなたの中に生まれているはずです。
いつかは訪れるキャラクターとの別れ。そこを考える事で見送ってあげる。
ここは創作として例えるなら一番の醍醐味なのですが、経験した立場としましては、もんのすげー辛いです。めっさ疲弊して心が折れそうだし、考えただけで泣けて泣けて仕方がない。
キャラクターらしさを出せば、そのキャラクターなりのラストになる。それは時には辛いラストにも当然なり得ます。
『ここまで過酷でなくても』
という展開にもなるのです。
個人的には、
『せめて最後くらいは救われてもいいんじゃないか』
と思って、花を添える感じのラストにしたいと考えています。
どうでしょうか。宗教にも謎セミナーにも地獄の苦行にも参加せず、あなたが今後創作をして行く上で、書くか書かないか、という状況に至っても、寄り添ったヒントまでくれる友人の完成です。
依存がどうとかいう話が出て来る昨今ですが、
『交友関係に悩むなら、自分で関係を用意すればいいじゃない』
というお話でした。
あなたにも、素敵なアドバイザーを兼ねた生涯の友人が出来ます様に。
ではまた(`・ω・´)ゞ
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