「こんばんは」

　背後から1週間ほど前に聞いた声が聞こえた私はゆっくりと振り向いた。

「先週の」

「いつもいつも大変ですね。これ、差し入れです」

「これは？」

　先週、理科さんからの伝言をくれたよろず屋の世渡さんは私に小さな紙袋を渡してきた。

「たい焼きです」

「本当ですね。良いのですか？　頂いても」

「どうぞ、僕は毎日のように食べているので」

「ありがとうございます」

　私はとても眩しい笑顔を見せる世渡さんに感謝をして早速たい焼きを口にした。

5月27日　ショウユ

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