エルフの焼き鳥屋#4

「いらっしゃい」


 店にやって来た天使と悪魔の目からは光が消え失せていた。


「つ……か……」


「れ……た」


「ゼバ、ユースケ、どうした?」


 何があったのかはわからないが、ぐったりとカウンターに身体を預ける2人に私はコップ一杯の水を渡した。


「ありが……とう」


「ござ……います」


「串は私が疲労回復できそうなものを選ぶけど構わないか?」


 ゼバとユースケにそう問いかけると、返答は無かったが2人同時に右手の親指を立ててその右手を私に見せた。



5月2日 アロエ

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