94話 異世界人集結!


「やはりな、顔に面影があると思ったが……まさか本当にお前だとはな、高橋剣斗」


「あっ! ちょ、おま!?」


「しかし何故生きている? オレは直接見てはいないが、お前の死はあの時大勢の人間が確認している。それが五年も経った今こうして奴らと関わりなく過ごしているのは何故だ、高橋剣斗」


「いやだからちょっと待てって!」


 なんだ? やけに焦っているな。

 もしや星夜が女神政権の手の者だと勘違いでもしているのか?


「あの……ケント様? 先程からあの方は何をおっしゃっているのですか? それにタカハシというのは……」


「い、いや! なんでもない、なんでもないからクレア!」


「はは、ケントくんって動揺するといつも顔に出るよねー」

「ホント、わかりやすい。また人には言えない『隠し事』かな」


「ラン……リネリカさんまで……」


 後ろにいた弓を担いだ女の子と剣士風の女性もこちらにやってきて話に混ざってきた。

 どうやらこの様子だと、ただ単にハーレムなだけでなくそれなりの信頼はあるようだな……それでも羨ましいが。


 しかしなるほど、『隠し事』……ねぇ。

 もし本当にこいつが星夜の言う“もう一人の異世界人”だとしたら、なんとなく察しがつく。

 辺りの人だかりも何事かと騒ぎ始めてきたし、ここは私が場を収めるとするか。


「何をそんなに焦っている高橋剣斗?」


「だぁ~かぁ~ら、それ……!」


ピピー!


「そこまでぇえええええ!」


 このままでは拉致があかない二人の問答に割って入り、スマホのホイッスルアプリを起動させ会話を強制終了させる。

 ちなみにこのアプリは[instant magical]のものではなく以前からすでに入っていたものだ。


「え!? スマホ!? は? ……なんで?」


「はい! 皆さん疑問や質問などあるでしょうが、ここはひとまず落ち着いて話ができる場所まで移動する……というのはどうか?」


「え? ……あ」


 私の提案に全員我に返ったようで、やっと辺りのざわつきに気づき始めた。


「少々騒ぎすぎてしまったようですね……ひとまず城の中へ入りましょう。あなた方もそれでよろしいですか?」


「もちろん」


 やったぜ、渡りに船とはこのことだな……まぁ問題はまだまだ残ってるようだが。


「すまない限、あまりの出来事に流石に取り乱してしまった……」


 取り乱してたのか、私には結構冷静に対処してるよう見えたんだが。

 まぁ普通死んだと思った人間が突然現れたらそりゃ動揺するだろうし仕方ないだろう。


「気にすんな、結果オーライだ」


 こうして私達は勇者一行に連れられて城に入ることに成功した。

 勇者と接触してしまったことで一時はどうなるかと少々焦ったが、どうやらいい方向に向かってるようだ。




「勇者様がお帰りになったぞ!」

「勇者様、お帰りなさいませ!」


 城内に入ったはいいものの、城の中でも勇者のこの人気っぷりである。

 おいおい、これじゃまた落ち着いて話をできる状況じゃなくなってしまうぞ。


「皆さん、お疲れの勇者にあまり詰め寄ってはいけませんよ。……ケント殿、姫様、皆様、お帰りなさいませ」


「あ、メレスさん。ちょうどよかった」


 奥から歩いてきたメレスと呼ばれた青年が声をかけると、取り巻いていた人々が蜘蛛の子を散らすように持ち場へと戻っていく。

 つまり、彼はこの城で偉い立場にある人間ということか。


「おや、ケント殿、またお仲間が増えていますね。しかも男性を二人も一緒など珍しいではないですか」


 そう言うメレスの顔はかなり驚いたような顔をしていた。

 その驚きようからしてこのケントという勇者がどれだけ女性を連れ込んだのかがよくわかる。


「"また"ってことは他にも何度か連れてきたことはあるんだな……。それにしてはパーティーメンバーが少ない気がするが?」


 ケントが勇者として名を轟かせたのは結構前のはずだ。

 それなのにハーレム……もといパーティーの女性が三人なのは結構少ない気がするのだが?


「それは新しい女性が加わる度に姫様が無言の圧力をかけて耐えられなかった人達が多く……と、この話は置いておき。ケント殿、そろそろ私の紹介をしてもらいたいのですが……」


「ああそうだった! この人はメレスさん。この国の宰相を任されてる偉い人だ」


「いささか贔屓させてもらっているところはあると思いますがね」


 宰相か、たしかに見た目的にどこかインテリ系の雰囲気が漂う空気を醸し出している。

 眼鏡をかけて、いかにも"できる男"って感じのイケメンだ。

 ちょっと若すぎる気もするが、そこは先程言った贔屓されているというのが関係しているのだろう。


「それでこっちが……えーっと」


「伯手 星夜です」

「えと……ミ……コ……です」


 ミーコはどうやら緊張しているようだ、まぁお城の偉い人への挨拶なんてわからないよな。

 しかしそれに比べて星夜はかなり丁寧にお辞儀も済ませたな、……もしかしてそういったマナーも訓練してたりするのか?


「私は魔導師ギルドからやってきたムゲンという者だ。この二人は私の旅の護衛と言ったところで。城の前で立ち往生していたところを勇者殿に助けていただきまして」


「そうだったのですか、ギルドより話は伺っております。入城の件では申し訳ございませんでした。こちらも現在は慌ただしくなっておりましたゆえ……」


「いやいや、忙しい中来たこちらにも非はありましたから」


 とまぁこれにて私達は晴れて正式に城の客人として招かれることに成功できたようだ。

 さて、そろそろ本題に入りたいところだが。


「それではケント殿、早速王へ帰還の報告へ参りますか。魔導師殿達は私が案内しておきますので」


「あ、いや……ちょっと待ってくれメレスさん。できれば先にしたいことがあるんだけど……」


「なんでしょう?」


「なるべく外に会話が漏れないで、落ち着いて話ができる部屋に案内してほしいんだけど……。できれば部屋が二つ繋がっているような」


 先程から後でじと~っと見られている視線に冷や汗をかきながら最後の言葉を小声で伝えるケント。

 彼女らにはもう片方の部屋で待ってもらい、まず私達とキッチリ話をつけようということだろうな。


「ふむ、わかりました。では奥の会議室を使いましょう……理由は、聞かないでおきます」




 メレスに案内された部屋には中心にきらびやかな長椅子が向かい合うように置かれ、その間には机が一つ。

 周りの装飾品もやたら豪華だし、偉い人達の密談にでも使われているような部屋なのだろう。


「はぁ~、やっと落ち着いて話ができる」


 部屋に私、星夜、ミーコ、ケント、後ついでに犬だけ……つまり異世界人の事情を知る者だけになった途端に長椅子に力なく腰掛けるケント。


「何故そこまで気を張る必要があった? 彼女達はお前の仲間だろう。部屋を別にする理由がわからないんだが」


「……あ~っと、それはだな」


「彼女らには自分が異世界人であることを伝えていない……ってとこじゃないか」


 私が考えていた理由を述べると、ケントは驚いたように目を見開いてこちらへ顔を向けた。


「思わぬ方向から正解が飛んできたな……けど、どうしてそう思うんだ魔導師くんよ?」


「推測で語らせてもらうが……五年前自由になったあんたは自分が異世界人だと知れ渡ればまた連れ戻されるだろうと考えたんだろう。だから苗字も名乗らずやっていく内に今の“勇者”が定着した……」


「凄ぇな、合ってるぜ……」


 まぁ苗字に関してはただ単に『ダサい』から名乗らなかっただけってとこもあるだろうけどな。


「しかし、異世界人召喚された奴が死んだと思ったら生きていて、おそらくピンチのヒロインをチートで救ってハーレム形成されていって、今では勇者か……。次はなんだ? 宿敵の魔王でも和解してさらにハーレム増強とか?」


「おお! いいなそういう展開! てかそんな異世界召喚テンプレを知ってるお前は何者なんだよ!?」


 おわ、適当に愚痴の感覚で話していたのに急に食いつきがいいな。


「なぁ星夜、こいつなんなの!?」


「興奮するのはいいがまずは座れ、そして声のトーンを落とせ。そこで覗きながら聞き耳を立てている彼女達に聞かれるぞ」


「え?」


 後ろをちらっと見ると、先程の三人がドアの隙間からこちらを興味津々に覗いていた。

 ま、自分の想い人の隠し事なんてそりゃ気になるよな。

 特にあのお姫様はどうにか私達の話を聞けないかと必死だ。


「クレア達ってば……」


「本当に話を聞かれたくないのならオレ達と同じぐらいまで声量を落とせ。後座る位置はもう少し右だ、オレの体がドアの隙間とお前の姿が丁度重なるようにな。まぁただの保険だが」


「保険?」


 うーん、おそらく星夜の指示は読唇術を考慮してのことなんだろうが、彼女らに使える者なんていない気がするけどなぁ……。


「あ、ケントくん隠れちゃった」

「むぅ……これでは口の動きが見えないぞ」

「ケント様……一体何を話されているのでしょう。とても気になります」


 いるんかい。

 流石星夜、異世界の密談でも培ったエージェント魂は抜けきっていないってとこか。


「さて、星夜もいろいろ聞きたいことはあるかもしれないが、まずはこちらのことから話す。それでいいか?」


「ああ、オレはそれでいい」


「こっちも構わないぜ」


 先に私達のことを知ってもらっておいた方がケントも腹を割って話すことができるだろうからな。




「ほへ~、つまりムゲンは転生者で、この世界には巻き込まれて戻ってきただけってことか。すげ~、やっぱ転生とかもあるんだな」


 私達の話を聞いてうんうんと納得していくケント。

 こういったことに関してはラノベなどにどっぷり浸かった日本人は飲み込みが早いから説明が楽でいい。


「そんでもって星夜は異世界転移のテンプレよろしくやってたわけか。ハーレムじゃないけど奴隷ヒロインとの二人旅ってのもいいもんだよな」


「ひ……いん?」


 ミーコがなんのことでしょうといった感じで首をかしげている。

 大丈夫、きみはまったくもって知らなくていいことだ。


「オレは別に異世界転移のテンプレなど行っていたつもりはない」


「そんなこと言っちゃって~、さっきの話を聞いてる限りお前に好意を寄せてるコは多そうじゃん。しかも最近女の子を助けたら『旅に同行させて』って言われたんだろ」


「ただの家出娘なだけだろ」


「いやー、私としてもそれは明確な好意を寄せられてると思うぞ」


 同意権の私とケントはうんうんと頷き合う。

 そう、何を隠そうこの男、私達と出会うほんの数日前に魔物に襲われていた女の子を助けたんだと。

 そしたらその子が一目惚れ、旅に同行したいとまで言い出したので巻いてきた先で丁度護衛任務を見つけたとのことだったらしい。


 だからあの時はあんなに疲れていたんだな。

 あーあ。私も嫌になるほど沢山の女の子に追い回されてみたいよ……。


「……とにかく、オレの話はもういいだろう。剣斗、次はお前が話す番だ」


「わあったよ、俺があの時なんで死んでなかったかって話だろ」


 星夜の話や特異点から召喚された者に関しての資料ではケントの死は多くの人間に確認されたことになっている。

 それが今どうしてその素性を隠し勇者などやっているのか。


「どう説明すっかな……そう、俺はあの時すでにあの女神ちゃんの言う"力"に目覚めていたんだ、実は。それであの場を切り抜けたってわけ」


「なに?」


 なるほど、セフィラは力を持つ相手を見てもそれが覚醒しているかどうかわからない。

 だからどうにかして力が覚醒していない時に死んだと思わせたことによって確実に関心をなくすことができる。

 ……が、多分ケントはそこまで深いことは考えていなかっただろう。


「王道スタートよりも、ネット小説でよくあるドン底スタートからの成り上がりをしたかった……ってとこか?」


「その通りだぜムゲン! まぁここまで成るのに五年もかかったが、今では誰もが認める勇者様さ」


 それでさらに定番の異世界であることを伏せて世のため人のためってか。


「それで剣斗、お前の力は結局なんなんだ?」


「お、それ私も気になる」


 セフィラの力は七美徳で構成されている。

 勇気は犬、救恤は星夜……枠としては後五つの内のどれかということになるが。


「ようし、じゃあ今から披露してやるからしっかり見てろよ」


 ケントがスッと立ち上がりポーズを取り始める。

 なんだろう……この中二病がそのまま成長したらこうなりますよっていう図を見せられてる感じは……。


「ハッ! 我が愛の導きよって現われよ『愛の写し身ラバーズ』!」


「……これは!?」


 ケントの体から光が発生した次の瞬間、その光がみるみるうちに一つに収束し形を成してゆく。

 そして光が収まり、その場に現れたものは……。


「「どうだ、これが俺の力さ」」


 もう一人のケントだった。

 どこをどう見ても元いた方と瓜二つ、たとえ双子でもここまで似ることはないだろう。

 しかも、さらに凄いのは。


「中の魔力の質が全然違わないな……いや、本物? の方が全体の魔力量が多いか?」


 代わり見ならば私も魔術を使えば作れなくもない。

 しかしそれは所詮魔術で作ったものなので人と同じように魔力は流れていない上、ここまでハッキリとした感情を持つこともない。


「そうか……剣斗はあの時こいつを身代わりとして逃げたのか」


「イエ~ス。こいつは外見や人格をそのままコピーして生み出した俺の分身さ」

「まぁ能力は3/4まで落ちるし、丸一日しか存在できないけどな、コピー元が消さない限りだけど」


 だがその代わりに死体になってまでも丸一日なら残り続けられるのか。

 二人で交互に喋るな、どっちが本体かわからなくなりそうだから。


「これは凄いな、一度に何体でも出せばそれだけで相手をリンチにできるってばよ」


「ところがぎっちょん、そんな多重○分身のようにうまい話でもないんだよ」


 この日本人男子特有のネタが通じる会話久々だな。


「実はこの能力で俺が作り出せる分身は一体だけなんだ」


「ワウ?(え、それ弱くないっすか?)」


 流石にそこまで都合のいいチートはないか。

 しかし一体だけ……なるほどそういうことか。


「多くても二人までか……使いどころが難しいな」


「いいや違うぜ星夜、この力の真骨頂はここからだ……お願いします俺」

「任せろ俺。いくぞ、我が愛の……『愛の写し身ラバーズ』!」


 あ、面倒くさいから省略した。

 さて何が起きたかというと、先程ケントが生み出した分身がまた女神の能力を発動したのだ。


「「「どうだ!」」」


「これは……どういうことだ、一度に生み出せる分身は一体ではないのか?」


「ああ、そうだぜ。"俺"が作り出せるのは一体だけだ」


 つまり、ケント自身は分身を一体生み出して終わりだが、その生み出された分身もまた女神の力を使うことができるわけか。


「まぁ徐々に能力値が下がってくんだけどなー」

「なー」

「出し過ぎると立つことすら出来なくなるまで弱くなるしな」


 生み出した分身の力は3/4まで落ちるということは、あの三人目は約半分近くの能力しか持たないからどんどん弱くなっていくのか。


「呼吸の感覚から瞬きの速度まで同じ……確かにこれなら奴らの目を欺くことも容易か」


「そゆこと、じゃあお前ら戻っていいぞー」

「「オッケー」」


 ケントの合図によって分身達が消える、消すのは一瞬でいけるんだな。


 まぁともあれ、これで星夜も納得したようだし、これで晴れて異世界人集結ってとこかね。

 ただ聞きたいのは……。


「なんでこの能力が“愛”なんだ?」


 ケントの美徳は先程の無駄な詠唱から推測できる。

 ただ分身を生み出すだけだしな。


「ふっ……わからないかムゲン、体がいくつもあると何ができるか」


 なに? まさかこの力にはまだ私の知らない使い道があるというのか!?


「ん? 普通に戦闘や身代わり、囮や潜入捜査にも使えそうだが?」


「星夜は天然だなぁ……」


 ん? 天然な星夜にはわからない使い方……つまり。


「お、その顔はどうやら理解したようだな。そう! 俺はこの世界でハーレムを築いている! しかぁし、俺の体は一つ、それでは一人ひとりかまってあげられず何人もの女の子を待たせて寂しい想いをさせてしまうことになるだろう……。んだが! この力があれば!」


 一度に数人の女の子と交際が可能になる!

 なんてことだ、盲点だったぜ!

 確かにハーレムものでは出番が少なかったり、出番が少なくなっていく子がいることもしばしば存在する。

 しかしこれならそんな問題も解決だ!


「なるほどな……確かにその能力は“愛”だな」


「わかってくれたか……」


 私とケントはがっしりと握手を交わす。

 なんだ、聞いた話ではもっと嫌な奴かと思ったが結構私と気が合う……。


「いやー、だから毎晩のようにみんなから体を求められてさ、相手をするのも……」

「そぉい!」

「どわぁ!?」


「ワウン……(綺麗な一本背負いが決まったっすね……)」


 前言撤回、やはりケントと私は分かり合うことはできないだろう。


「ケント様! 大丈夫ですか!」


 あ、勢い余ってドアの方まで投げちゃったからケント軍団(仮)が心配して出てきちゃった。


「すまん、ちょっとカッとなってしまった」


 反省はしていないが。


「あてて……大丈夫だよクレア、ちょっと組手をしただけだからさ、ははは」


「まぁケントくんならいつものことだしね」

「ランは少しはぐらい心配してよ」


 くっ、結果的に彼女らにケントを介抱する名目を与えてしまったか。


「それはそうとケント、さっきの会話にチラホラと異世界がどうのこうのって聞こえたけれど……」


「あ」


 まぁ途中からケントがヒートアップしてたせいで駄々漏れだったからな。

 さて、ここはどう切り抜けるのが正解かな。


「わたくしも聞きました、つまりケント様は……」


「えっと……その……」


 ケントがもの凄く焦った顔でこちらに助けを求めている。

 しかしこれはケント自身の問題であって、今日出会った私がどうこう言える立場じゃない。


「ケント様に昔から『隠し事』があるのは知っています。教えてください、たとえどんなことでもわたくしは目を背けることはしませんから」


「お、俺は……」


 ケント自身、今まで隠してきたことを今から打ち明けるのは勇気がいるだろう。

 最初は少々うしろめたい程度だろうが、秘密という重みは月日を重ねるごとに大きくなっていくものだから。


「俺は……」


「剣斗、オレにはお前達の関係はわからない。けれど、もう自分を偽らない方がいい。お前に本当の“愛”があるなら恐れることはないはずだ」


 意外なことに、道を示したのは星夜だった。


「星夜……そうだな。俺は、みんなを……そして俺自身の“愛”を信じる」


 どうやらケントは吹っ切れたみたいだな。


「それじゃ私達は隣にいるから、話が済んだら声をかけてくれ」


 これ以上ここにいるのは野暮だろう。




 そして数分後、先程と変わらぬ調子でケント達は出てきた。

 いや、さっきよりも全員少しいい顔……かもな。


 あー……ちくしょう、羨ましくなんてないんだからなこのヤロー!


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