第3章予告
>PLAYBACK:START
あの長い雨を、私は当分の間忘れない。
愛した男が居た。
愛した男と別れた。
赤い、赤い雨が降った。
その次に出会った男とは――どういう離別を歩んだのか。私は未だによく分かっていない。
彼は、何故私の前から消えたのか。
結局私は、分からないままだった。
――そう、これは過去形の物語。
一人の女がかつて男と出会い、愛し、そして別れた。
うんざりするほどの雨の中で。
――そう、これは告白。深夜の告白。
ゆめとうつつの狭間に降り注ぐ、ただ一遍の恋芝居。
これを聞いたところで、世界は何も変わらないから。興味のないあなたは、この先の青色に降られないようにすることね。
じゃないと、きっと。
……あなたは、私の慟哭に、呑み込まれて消えてしまうから。
――次章、『シンギング・イン・ザ・レイン』。
あの雨の降った時間に、私はもう居ない。
>TO BE CONTINUED...
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