短歌記憶帖8

森の 仲間

1



仕方ないさと笑ってる人たちも日向に出れば翳を生じる




菓子前にハタチと五十路で肩寄せて明日の脂肪を笑い飛ばした



3


愛されたパン屋を閉めた本人も「あのパン、ぼくもまた食べたいナ」



4


「あのパンね、あたしもまた食べたいの」 呟きを消すガラガラぴしゃん



5


お祝いの白百合がほっぺたに寄る(男に乾いた冬のくちびる)




柳の下に幽霊がいる 今もいる君らが気が付かないだけだ




「怖いです」テレビでバンジー始まるよ ピュービューでいきなりの ブツン




君がいなくても人は勝手に救われる何をやってもいいのさ



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