Chapter7 『いつもの朝』 7-8

「夏っちゃん。」


「ん?」


「彩君から、今日は、外出して良いってね。」


「菖蒲君と気を付けて行っておいで。」


「ああ。 ありがとう。」


(聖は、夏樹の少しくせづいた深い紺色の髪と、深い紺色の瞳を見つめてから。)


(両手をテーブルの上で組んだ。)


「さて、皆に報告がある。」


(組んだ両手の指に光る、いくつもの銀の指輪と同じくらいに。 聖の瞳が鋭く光った。)


「新しいターゲットが決まった。」


「風見市だ。」


***


サァァァーッ


「んんっ、良い天気っ。」


紫苑しおんは二階の自分の部屋で、ベランダの窓を開けた。)


(強い風が吹き込み、部屋に流れ、紫苑の長く明るいベージュ色の髪を

軽やかに揺らした。)


(大きな茶色の瞳に、ピンクに色づく頬。 青空にさらさらとなびく髪は、

腰まで届き。 重さを感じさせないほどに軽やかだ。)

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る