第17話 愛のディストピア

先進国は日本に限らず軒並み少子化である。


このまま子供は減少する一方らしい。


それにしても、最近の若い人の恋愛離れは進み約6割の若者が童貞らしい。


女性の社会進出により、道徳、国家などは事実上意味を成さないものになってしまった。


いまや50代の男性の4人に一人、女性の7人に一人が未婚である。


欧米のフェミニストですら以下のように言ってる始末である。


男たちはセックス戦争において新しい静かな犠牲者だ。彼らは、抗議の泣き言を洩ら


すこともできず、継続的に、女たちの貶められ、侮辱されている。(Doris Lessing


「Lay off men, Lessing tells feminists,2001)


現在の真の社会的危機は、男のアイデンティティである、――すなわち男であるとい


うのはどんな意味かという問い。女性たちは多少の差はあるにしろ、男性の領域に侵


入している、女性のアイディンティティを失うことなしに社会生活における「男性


的」役割を果たしている。他方、男性の女性の「親密さ」への領域への侵出は、はる


かにトラウマ的な様相を呈している。( Élisabeth Badinter ーーージジェク、2012よ


り孫引き)


この圧倒的な孤独な人たちを作り出した女性解放運動は本当に正しかったのか一考すべき時であろう。


身近にそんなフェミニストいないというかもしれないが、注意深く観察してみると、


多くの女性がこの愛に毒を盛る考えに多かれ少なかれ感染している。


保育園、金で雇われた女が子供を育てる施設は、子供の権利の侵害である。


しかし、現代社会は特に女性の人権は神聖化されていて政府の要人のなかにも、それ


を規制する力を持つ人はいないそうだ。


老人たちによる若者の権利の侵害もこの国では特に甚だしい。


さんざん重荷を背負わされた挙句、草食系だ、云々言われて馬鹿にされるのだからた


まったもんじゃない。


そんな原因を作ったメディアの人たちはふんぞり返って、いぶかしげに社会問題を論


じる。


このままいくと、将来、これまでかつてなかったような闇に地球規模で突入するのは


間違いない。


英雄ポロネーズを弾きながら世界を憂う。


今こそ必要なのは世界教師である。


人類を助け導いてくれる英雄が必要だ。


キリストの再臨を人類は必要としている。


君たち詩人がのんきに詩を書いてる間に世界は沈没寸前である。


いつ、世界の虐げられた貧しい人が武装蜂起し、大国を巻き込んで核戦争になるかも


わからない。


目の中に限りなく青い空が浮かんだ。


私の孫の孫の世代までが、この青い空をまた見れるようにこの地球をまもりつづけな


ければいけない、そう思わせるほどそのブルーは美しかった。


そうその青は、限りない悲しみである愛の色だった。


野心の船はどれだけ高価でも穴が開いてる。


愛の船はどれだけおんぼろでも、必ずあなたを目的地に到達させてくれる。


あなたにほんの少しでも野心に汚されてない愛があればそれが最後にはあなたを救う


だろうということだ。


われわれは荒海のなかで、処女による救済をまつさまよえるオランダ人だ。


暗黒の時代における愛の意義


愛だけを見続けなさい。


ああ! 島が見えた! 欲しくてたまらなかった安らぎが見える!



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