夢の通い路:本編
トゥールーズ・ブラニャック空港は、しんと静まり返っている。航空機の往来も1月に比べたらまるで嘘のようだものな、と思ったところで、違和感に気づいた。
人がいないのだ、どこにも。いくら厳戒態勢で運行も縮小中といっても貨物便は飛んでくるし、医療関係者やインフラ関連等、必須労働者向けの便だって少ないながらある。空港内を清掃・消毒して回る清掃の人だっているはずなのだが、私以外人っ子一人いなかった。空港脇の弊社工場に目をやるが、低速なれど稼働を再開しつつあるはずのそこにも、動きは見られない。まるで時が止まってしまったようだ。見上げると青空に鳩が一羽、微動だにせず、ピンででも留められたように翼をひろげていた。
頬をつねってみる。痛くなかった。
このところの疲れでよく眠れていなかったとはいえ、いざ寝て見るのがこんな寝た気のしない夢というのもうんざりする話だなと思う。どうせ誰もいないのだからとエプロンに出てみるが、風すら無い。並ぶ航空機たちすら灯火は消え、眠ったようにじっと沈黙している。
このぶんなら雨も降らなさそうだし、スーツが汚れる心配だってあるまい。夢の中で二度寝するのも悪くないだろうと芝生まで歩いていこうとしたところで、いきなり一陣の突風が吹き過ぎた。思わず目を閉じ……
「ただいま、父様」
瞬きをする。目の前に立っていたのは、いつか私の元から去っていった、愛娘の一人だった。
「夢でまた、会えるなんてな…」
「そうなのよ! 今ってほら、国境跨いだ往来なんて私達でさえ容易じゃないものね。久しぶりに会えて嬉しいわ、父様」
戸惑う私の眼前、安堵した様子で娘はにこにこと話す。彼女、A380の静強度試験機のMSN5000が解体されてから、かれこれ13年経つ。はずなのだが、諸般の事情で彼女は「幽霊」のまま現世に居残り続けていた。隣国の貨物航空会社の、A380のライバル機種だったはずの747-8Fの隣で。
遠距離便を取り扱う貨物航空会社にいるが故にむしろ隣の国には行きづらいらしく、2・3年前に私の元を去ってから彼女と会うのはこれが初めてだ。夢で会うのを、会った内に入れるならだが…、それにしても、これは私の見ているただの夢なのだろうか?
娘ははにかんで言う。
「私、このところのニュースを見るたびに父様のことが心配で、いてもたってもいられないのに空港にいるほかどこにも行けなくて、寝入りしなもずっとその事考えてたら、なんだか夢路が繋がっちゃったみたいね」
夢路が繋がる、か。ファンタジーな話だが、そういわれるとそうかもしれない。私も私なりの理由で、このところA380のことを毎夜考えていたのだ。
「父様、お加減のほうはどうなの」
「平気だよ」
不安げにする彼女に思わずそう答えたが、嘘だった。日夜刻々と変わる状況の中、なんとかゆっくりと途切れないように生産を続けようと試みているが、人も物も身の回りから世界のあらゆる場所まで滞った状態ではそれもまるで思い通りにならず、時差の大きなサプライヤーや顧客、支社、労組とのやりとりもひっきりなしで、満足に眠れなかった。今日寝入ったのもよく覚えていないが、何日ぶりだっただろう? 法人はヒトではないから不眠で死ぬことはないとはいえ、消耗は感じる。あるいは私が眠れない事自体が私という企業をなす人々の消耗そのものなのだろう。
加えてこのところ、時々めまいや立ちくらみ、人間でいう貧血のような症状が出ていた。理由はたやすく想像がついたが、鉄分を摂ったところで治るものでもないし、だいたい鉄分の方はアルストムが持っていったし、いやそういうことではないにせよ、今後さらにひどくなるのは目に見えていて、私一人ではどうにもならないので考えるのをやめた。そのうち国からの輸血もくるというが、今すぐにでもほしいくらいだ。
「もうずっとカーゴルクスさんも彼も働き詰めでね……私達飛行機はウイルスなんか平気だから良いけれど、アルコールなくて薄めた漂白剤使ったら手がガサガサになっちゃって、こんな季節なのに手が荒れて仕方ないってカーゴルクスさんとこの人や空港の人たちもぼやいてたわ。父様のところは消毒液は足りている?」
「いや、こちらも十分ではないんだよ。工場で働く従業員のためにも安定確保したいんだがね」
「やっぱり、どこもそうなのねぇ……」
はー、と彼女はため息をついて肩をすくめた。
「生産も進めようとはしてるんだが、エアラインの方も厳しくてこのとおりだ。たとえ出来上がっても受け取れないとか、良くて受領を延期してほしいとかばかりだよ」
ここトゥールーズ工場を見渡して、並ぶ飛行機の数がいつもよりも多い気がするのは気のせいではない。キャンセルさえまだマシな方で、飛行機を受け取りたくないからと電話にすら出ない会社もいるのですっかり参っている。
「ストレージに入った妹弟は、ちゃんとお世話してもらってるのかしら…」
「ターマックに任せている。ピレネーの麓はいつも晴れていて、嵐をやり過ごすのには向いているからね。こんな静かな嵐でも」
現在、エアラインが保管状態に置いている航空機は数知れず、A380もその殆どが留め置かれている。欧州において彼らの多くを管理するのが、私の弟とも言うべきターマック・アエロセーブだ。ターマックの名を聞いて、娘は少し目を見開いたようだった。
「…そう、彼がついていてくれるのなら安心ね」
「誰もいないし、目が覚めるまで見ていってもいいでしょう、父様?」と言う娘をとどめる理由があるわけもなく快諾して、私達は連れだって歩き出す。トゥールーズの変わったところ変わっていないところに、彼女は目を輝かせて駆け寄り、時に懐かしげに見上げては話をした。
唐突に、あ、と声を上げて、彼女は並ぶ飛行機たちの向こう、遠くの建屋の一つを指差す。L34と呼ばれている巨大な格納庫で、彼女はその一生のほとんどを過ごした。思い出深い場所なのだろう、懐かしそうに目を細める。
「私のおうちだったとこまだあるのね…、主翼の耐荷重テストのときのこと、父様も覚えているでしょ? 私も結構頑張ったのだけど、5%足りずに主翼が砕けちゃって、夜になっても泣いていたら、お父様が側でたくさんお話を聞かせてくれたこと」
「あのときはすまなかった」
「いいのよそんなこと」
試験は苦痛に満ちていたはずなのに、くすくすと笑いさえしながら娘は話す。
「今はあそこは何に使っているの?倉庫?」
「ベルーガXLの生まれるときには使わせてもらったけれど、今後の使いみちはまだ検討中だね」
「大きいベルーガちゃんたち元気にしてる?」
「もちろん」
「ふふ、よかった」
「医療物資輸送にも使えればいいんだが、あの特殊さでは対応できる空港も限られているからなあ」
言ってしまってから、まずいことを言ってしまったと思った。娘は顔を曇らせた様子こそなかったが、仕方ないわよと苦笑しながら首を振る。
「ドリームリフターも、トランプさんいざ使うって言ったものの現場は大変だったみたいじゃない、向き不向きってものがあるわ。……父様も、きっと知ってると思うけど」
私は俯いたまま頷いた。
新型コロナウイルス流行に伴う旅客輸送需要の壊滅は旅客機市場全体に大きな打撃を与えたが、その中でも特に影響が大きい機種のひとつが、他でもないA380だ。これまでに230機以上生産されたうちのほぼすべてが保管に入り、予定より早く退役することになったものもいる。現在運用状態にある機体はほんのわずか、おそらく片手に収まるほどだろう。
他の機種については、航空貨物輸送需要の急騰から元から貨物機であったものはこれまでに輪をかけて忙しく世界中を飛びまわっており、また旅客機であったものも座席をすべて取り払う即席の貨物化改装を行うことでマスクなど軽量の物資を運ぶ任についている機体もあるが、A380でそれを行うのはあまり現実的ではない。私がA380を純然たる「旅客機」として生み出したことが、そこに大きく関係している。
A380はあくまでも旅客機であって、そもそも荷運びには向いていないのだ。10年以上前に貨物型の開発を凍結したときには、もうわかっていた。総2階建てのこの機種は、構造上「2階の床」を取り払うことができない。貨物運用をするとしたら専用機材が必要で積み下ろしが大変なのは言うまでもないし、積み込める貨物ひとつひとつの大きさも制限される。ヒトと違って荷物は勝手に乗り込んではくれないのだから、その巨体に貨物を収めるのも取り出すのも、中・小型貨物機とは比べ物にならない人手がかかるだろう。
また「ある程度スペースをとるがそれほど重くはない荷物」であるヒトの航空輸送を前提とした彼らは、機内の快適性についての評価は高いが、その大きな体の割には非力だった。たとえ座席をすべて取り払ったところで、見た目ほど多くの荷物を積むことができない。容積を埋めるより先に最大離陸重量の制限に引っかかってしまうのだ。もちろん輸送費は割高になる。
現在チャーター機会社の1機が貨物輸送の任に就いていて、それ以外ではルフトハンザが貨物化改装の仕事を請けたというが、客はどこか不明だ。たとえ割高で手間がかかってもいいからどうしてもA380を貨物機として使いたいという需要は、私から見ても低い。
かたやボーイングのほうの747は、旅客型の退役は早まりこそすれ、貨物機は今やまるでヒーローのように持て囃されていた。もとより貨物輸送を前提としたそのつくりは他の小・中型貨物機の対応できない大型かつ大量の貨物の輸送にはぴったりだったし、もとより彼らに対応できる空港も多い。パンデミックさなかの航空輸送でも、彼らはそのポテンシャルを遺憾なく発揮できたのだ。カーゴルクスのところの747達も、もちそんそうだった。ひょっとしたら今そのへんの店に並んでいるマスクも、彼らが運んできたものなのかもしれない。
「747の彼とは上手くやっているかい」
「…まあまあね。彼ったら忙しくて眠る暇もないってぐったりしていたから、私だけこうやって寝てるのもちょっと気がひけるんだけど」
明晰夢の中では日はあいかわらす陰らないが、なんだか目が霞む気がする。私が目をこすっていると、私の先を歩いていた娘は、敷地片隅に並べてある飛行機の残骸の一つに目を留めたようだった。A380の機首の一部、切り抜かれたようにちょうどコックピットのあたりだけが、無骨な鉄骨の台に載せられて芝生の上に置かれている。
「父様、まだ私の残滓をここに置いているの?」
気恥ずかしそうに彼女は苦笑した。自らの一部だったことが、直感的にわかるらしい。
「勿論さ。お前はA380のさきがけなのだから、金属疲労も経時変化も、他の誰よりも…私よりも早く知っているのだよ」
私もその残骸を眺めた。解体のときにところどころへこんでしまってはいるが、その優しげな目元を見るたび、私はいつもMSN5000のまなざしと、A380の開発の日々を思い出すのだった。少し困ったように娘は首をかしげる。
「じゃあ……、妹弟たちが誰もいなくなるまで、『私』はここにいるのかしら」
「そうかもしれない」
言い切れなかったのは他でもない。そもそも「妹弟たちが誰もいなくなる」のがいつか、私にも皆目見当がつかなかったからだ。当初の見込みよりも、ずっと早まるかもしれないという危機感のせいで。
A380の生産ラインは閉鎖後にA321のライン増設に使われることが決まっていたが、それも新型コロナの影響で一旦保留になった。このぶんではA321の需要の回復にすら時間がかかるだろう。
「私や弟妹たちを生み出してくれた人たちは、これからどこへいくの?」
ぽつりと娘が言う。言葉に詰まったが、「善処はする」と答えた。喉の奥になにかつかえたようで、息苦しかった。それは単なる気持ちの問題と片付けるにはひどく具体的な具合の悪さで、彼女と歩みを進めるほどに足や体が重くなっていくような感覚さえする。
遠くを眺めながら、娘はため息をついた。
「このぶんじゃ、末の妹が飛べるのはいつ頃かしらね」
「……、」
ちょうど今、このトゥールーズ工場ではA380生産の終わりにあたる機体たちが製造に入っている。ただし発注主であるエミレーツはこの発注残5機のキャンセルを検討しており、彼らが飛べるのか、そもそも彼らを飛行機として生まれて来させられるのかさえも私には見通すことができない。白尻尾で生まれきたとして、他にどのエアラインが彼らを迎えられよう。
……5月のはじめ、エミレーツは「A380と747は終わった」と伸べた。その時の衝撃を言い表せる言葉などなかったと思う。彼は世界最大のA380運用社で運用数にして115機、A380総生産数の約半分近くが彼のもとで働いている。A380あってこそのエミレーツ、エミレーツあってこそのA380だった。その彼がA380への思い入れを失いつつあることは、この機種の未来に大きすぎる程の影を落とすものだった。ニュースでは彼が保有するA380の4割の退役を検討しているとすら報じられ、後に彼は否定したが、それでも彼の擁するフリートの前途は杳として知れない。
エアラインそれぞれの経営の厳しさに加え、こういったA380という機種そのものの未来を危ぶむ見方もあったのだろう、ここ暫くで立て続けにA380の早期退役の決定が相次ぎ、そしてその中にはエールフランスとルフトハンザの名もあった。
2社ははそれぞれフランスとドイツのフラッグキャリアだが、彼らがここフランスのトゥールーズと隣国ドイツのハンブルクの2箇所に製造ラインを持つA380をそのフリートに擁していたのは、その機種としてのポテンシャルを評価してのもの”だけではない”のは、知ってのとおり。しかしそれも、彼らのエアラインとしての生存の如何の前には最早荷物でしかなかったというわけだ。
視界がそれとわかるほどにぐらつき、前を歩いていく娘に、次第に追いつけなくなっていく。
「少し、待ってくれないか」
娘は振り返り……、一瞬苦しげに眉根を寄せ、もうなにもかもわかっているような顔をした。私達は立ち止まる。彼女は背こそ伸びてはいないものの、ここを去ったときよりも少し大人びて見えた。エアラインの制服を纏ったならきっと綺麗だっただろうにと、地上試験機の彼女に詮無いことを思う。
A380。
空の女王を追い落とさんと生み出した、私の、最大で最高の旅客機。
A380がその姿を現した時、人はそれを欧州の象徴と呼んだ。国々の協調のもとに生まれた世界一の旅客機、そのロールアウトに合わせて刷新されたエアバスのハウス塗装は、文化の融合と革新を表すものであった。
14年後、A380の生産中止が決まった頃、人はそれを欧州の象徴と呼んだ。イギリスのEU脱退を筆頭とする域内の不協和音、綺麗事ではどうにもならない利害の対立、足並みの乱れ、停滞。輝かしく偉大な理想は、現実に直面しその輝きを失った。空飛ぶ豪華ホテルとも評された機体は、今や白象と揶揄されている。
「ねえ父様、私は、A380は、父様の誇りですよね?」
穏やかに言う娘の顔を、しかし私は、真っ直ぐ見据えることが出来ない。変わってしまったのは彼女ではなく世界や私自身のほうだと、痛いほどわかっているのに。
「お前、は」
喉の奥から絞り出した声は、無様に掠れている。けれど私は我が子に、どうしても伝えなければいけないと、視界がぐらつく、これは本当に夢なのだろうか、無いはずの轟音が無いはずの脳髄を激しく揺さぶる。硫黄酸化物の匂い、身を引き裂かんばかりの熱風、機械仕掛けの巨獣の息吹、あの子には心臓もなかったはずだ、こんなもの夢の中の錯覚に過ぎないのに、熱い、苦しい、視界が明滅し、赤や黒に滲み始め、
もう、何も見えず、聞こえない、
暗転する刹那。
「……お前は、私の愛しい娘だよ。私の夢だ。お前が生まれてきてくれて、嬉しかった」
固くこわばり、血の気の失せた手のひらで、しかし優しく彼女の頬に触れた。
いまだ陶器のように滑らかな、”製品”の頬。
私の娘。私が、欧州が見た、偉大で輝かしい夢。
私はよろめき、膝をつく。その肩を娘がそっと支えた。音も風も止んで、そこにいるのは他の何物でもなく私の娘だった。もういちど彼女に手を伸べて、彼女が幼かりし頃のようにぎゅっと抱きしめ、「お前は私の誇りだ」と言ってやりたかった。それなのに、体は鉛のように重く、喉から漏れるのは細い吐息ばかりで、一言も発せない。
「…ありがとう、父様」
MSN5000は俯き、しかし、そっと笑った。胸が引き裂かれるような、優しい微笑みだった。澄んだ雨がその眦から降る。そして、夢でも逢えてよかったと独り言のように言って、彼女は静かに踵を返した。
行かないでくれと呼び止められたならどんなに良かっただろう。どさり、芝生に倒れ伏して追い縋る私の頬を風が撫でた。見れば空はにわかにかき曇り、残された青空は小窓のように、いま吹き閉じようとしている。
「次の五十年に私達がいなくても、父様はどうか、元気でいてね」
彼女が風の中に消えていく。私は空を掴むように、最後の力を振り絞って右手を
娘が最後に振り返る。もういちど、燃える四つの心臓を持った、睥睨し咆哮する白く巨大な魔物の姿で。
彼女へ伸ばした右手が瞬く間に炎に包まれる。
全身が燃え上がり、体がばらばらになるような感覚の中、私は絶叫した。
「どうしましたか父様!?」
ソファから飛び起きて目に写った自室を見ても頭は朦朧として、バタバタと廊下を慌てて駆けてくる音とひどく驚いた様子のF-WXWBの声で、やっと目が覚めたのだと覚った。水でもかぶったように私は冷や汗をかいていて、シャツが胸元に張り付き、未だ夢の余韻に手が震えている。
布張りのソファを叩く、ぱた、ぱた、というさやけき音に、私は自分が泣いていることに気づいた。
娘が振り返ったその一瞬、私は幻の炎に包まれながら、彼女…あるいはA380といういつか見た夢そのものに恐れをなして、伸ばしたはずの手を、弾かれたように自ずから払ってしまったのだ。
あれほどまでに愛しながら生み出した私の悲願、A380。しかし一企業として、時流に合致しない製品に拘泥し続けることはできない。最早あのとき描いていた理想像は叶わぬ幻だ。かの機種を愛し続けるなら、夢の背を追い続けてしまうなら、かの機種は企業としての私を、そして他の多くの企業をも必ず財政的に害するだろう。生産停止の決定の折にわかっていたつもりだったこと……自分がかつて夢見たそれが今、重荷どころか私の命を脅かさんほどの脅威のひとつとなっていることを、私は改めて、本能的に悟らざるを得なかったのだ。
「何でもないよ、WXWB」
「しかし…」
悪夢を見たとは言えない。まるで愛娘そのものを悪い夢だったと片付けてしまうようだったから。おろおろするWXWBを安心させようと思ったが、涙は後から後から溢れてきて、止まらなかった。
窓の外、朝のトゥールーズの空は雲に覆われて静かだったが、遠く、鳥が飛んでいくのが見えた。
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