第39話 気合&根性なのである

実は最近、ジム会員の高校生・大学生の若者達からよく教えを乞われます。

みな、私のビッグマウス全開の教え方に何か大切な勝負のアレがあるんじゃないかと感づいたようです。


春頃から、どんくさい大学生の若者「報復兵器V1号」がいつもしばかれてるのを見かねて、首相撲といくらかの試合技術を仕込みました。

その間、私に敵対的な態度を取る人間のチャチな妨害はありましたがね、

先月ぐらいに、いつも報復兵器V1号をしばいてた連中の一人を文字通り血祭りに上げてました。

やった本人もビビってましたが、まぁそれは当然の結果です。


私と報復兵器V1号が練習に取り組んでいるところを見て、だんだん人が集まってきたという事です。

もちろん、会長が若者らに何か言ってるのかもしれませんが、わたくしいつもニコニコしながら、ちゃんと実証してみせて行動で示すようにしてたんですよ。

報復兵器V1号を練成する際に、よくある「それじゃダメだ」と否定から入って口先だけでああしろこうしろってのは、やらないようにしてました。


こういうやり方は、小学生の頃に合唱団に入っていた時に、「猿田先生」というよぼよぼの先生のやり方から学んだものです。

猿田先生は戦後すぐに郷土の音楽教育の復興振興に尽力された立派な方でしたね。

猿田先生はどんなクソガキ相手でも、絶対に子供を否定せず、歌の上手い下手で子供をランク分けするような事もしませんでした。


私もデキの悪い子供でしたが、でも猿田先生の事だけは悪くは思っていませんでした。

猿田先生が引退した後にそこの合唱団の指導者に就任した、イタリアに音楽のなんかで留学してたとかいうBBAはそりゃひでえモンでしたが。


だから私も同じ事をしたワケです。

子供の頃に立派な方から頂いた善意は、連鎖させなければなりません。

わたしゃもうオッサンなんですから。


先日はプロレスマニアの高校生が蹴り足を掴んでドラゴンスクリューを仕掛けてこようとしたので、すかさず投げ飛ばして、そこで褒めチギりました。

「おめぇは本当に面白い奴だなぁ~発想が素晴らしい!

そうだ、ついでに毒霧も練習してみ?そのうち役に立つ時が必ず来るぜ!」


…とまぁ、そんな感じです。


私は教える時、パンチや蹴りのフォームとかには、うるさくありませんよ。

本当に強い人は意外とフォーム汚かったりするので、そんな事はとやかく言いません。言ってるのは「気合&根性」と「殺すつもりでやらんかい」です。

つまり「どうやるか」ではなく、「何をすべきか」って事だけです。


でも、そういうやり方は、教える本人にある程度の知識と経験があって、何度も挑んで負けて立ち上がり、悔しい思いや辛い思いもしてないとできない事です。そうでないと、若者は言う事を聞いてはくれません。

若者を頭ごなしに否定して支配するのは、最も悪い育て方です。


ド素人相手に達人ぶってるアホ共に、なんとなく薄っぺらさを感じる時があると思います。

それは、そのへんの問題です。


つまり、どういう事かと申し上げますと、我が首相撲軍団を錬成した暁には、この若者達を使い、ジム内のボクテク軍団と体幹トレーニング党を全員血祭りに上げます。


続報をお待ち下さい。

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