第35話 ウチの師匠は
ネットの武術格闘技の掲示板とか見ると、「ウチの師匠は〇〇で~」っていう武勇伝がよくあるじゃないですか。
だからオメーは何なんだよって思うのですが、今日は私もウチの師匠の武勇伝でもしちゃいましょう。
最初のキックボクシングの師匠(焼肉屋経営で頬骨のエラ張ってる)はAジムの会長でしたね。
クズでした。
もう。クズっていう他にありませんでした。
いつも酒浸りでオバチャン連れてオレらにいきがってました。
そのオバチャンがジムメイトのZ君の友達のお母さんだった時もありました。
かつての私の友人のZ君は、今は私と敵対関係にありますが、彼は本当は可哀想な奴なんです。
前にも書いたと思いますが、彼はファイトマネーとご祝儀を全額ネコババされてました。
しかも、後日、祝勝会で全員2万円づつ払わされ、そのお釣りをぼくらに返してくれませんでした。
アレはS山兄貴の試合でしたかね、その時はプロ試合に出場する選手は連盟を通してスポーツの保険に加入するよう言われてたんですが(努力義務)、会長は「金を払え、保険金は死亡しないとおりない」と言ってました。
S山兄貴はその試合を最後に引退しました。
私ねぇ個人的なツテで、連盟の関係者に確認したんですよ。
そうしたら「おたくの会長が何を企図してるかは知りませんが、アレは怪我したら見舞金とか出ますよ」って言われました。
私も、よくイチャモン付けられて殴られてましたねぇ。
憂さ晴らしに殴られて、綺麗な星空でしたね、スーパーカブに乗って帰ってたら、左目から涙が一粒ポロってこぼれ落ちました(*゚▽゚*)
他にも色々あるんですが、ウチの師匠はそんな感じでした。
どこのジムもそんなもんでしょう、みんな練習が辛くて、殴られるのが怖くて辞めるとかじゃないです。
そういう金銭トラブルとか暴力とかが人間関係のトラブルに発展して辞める人が殆どでした。
みんなキックボクシングが大好きですからね。
いい奴はみんな辞めちまった。
ジムから消え失せた後に悪口を言われて。
だから、師匠自慢してる武術家の人達を見ると、私はとても微笑ましく思います。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます