第18話 vsクラヴ・マガの先生

「いや~GWは白神山地に山篭りに行ってましてねぇ~、

冬眠から目覚めたクマは気が立っているんで、いい練習相手になるんですよ~

熊相手なら殺人罪も成立しないしぃ~(^O^)」

とか自分でもびっくりするほど饒舌な嘘八百が口を突いて出た私です。

まぁ世の中には自称8戦8勝6KO(本当は公式戦3戦1勝1敗1分・ムエタイで1敗)で自称日本ライト級7位の経歴詐称野郎とかいますしね、許されるんじゃないでしょうかこの位なら。

お前のウソは周囲に全部バレてんぞ。


本当は「試合と実戦」について書こうと思ったのですが、やめました。

その前に一つ。

ジムにクラヴ・マガのインストラクターの方がいらっしゃいまして、私はマススパーを挑んだわけです。

とても頭の良い方ですし、海外の国際式ボクシングの話題とか詳しく語っていらっしゃる方だったんで、それなりに強いかなぁと思ったら全然でした。


他の皆さんとはイキイキとマススパーしているのに、私が手合わせをお願いすると突然パンチだけにしてくれといい、手首を痛めてるから軽くやるフリだけにしてくれと言われました。


私もこの歳になってガチンコ勝負とかイヤなので、軽くやったのですが、彼はすごく怯えている様な子犬の様な目をしていて、全然打ち込んできませんでした。

多分私の何かをすごく恐れていたようです。


でも待ってください。

私ジムじゃ人前でイキがったり、本気でぶん殴ったり、乱暴なところは絶対見せないようにしているじゃないですか。

この人は、なんか私を警戒している人たちの一員っぽいんですが、私の何が気に食わないのか、教えて欲しいです。悪いところがあったら直しますから。


たぶんアレだと本気でやってきても、私には勝てなかったんじゃないかと思います。

しかし、クラヴ・マガが実戦の護身術として発展してきたものなので、キックボクシングのような殴る蹴るに特化した競技とは違うのも事実です。


この度のマススパーをもって、「私の方が強い」とかいうのは、意味がありません。

だいいち私はそんな事はどうでもいいです。

日本武道ならアレですが、クラヴマガに恨みはありません。


次は彼にワルサーPPKのモデルガンを持って襲いかかってみようと思います。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る