ちっちゃなメイドが世界を救うハメになりました。

ネコヅキ

序章

一でち。

 むかーし昔ある所に、それはそれは大きな御屋敷に、それはそれは小さなメイドさんが居ました。


 そのメイドさんは、フェアリー種を除けばこの世界で最も小さなフェリングと呼ばれる種族で、大人で長身のフェリングでも背丈は一ルメトとちょっと。身長さえ除けば、人と全く変わらぬ姿をしています。


 彼女達フェリングは長寿命です。この世界で最も寿命が長いのがエルクと呼ばれる森の種族で、千年は生きられるそうです。山の種族ドルワフは七百年と云われています。そしてフェリングは五百年の寿命をもっています。


 エルクは森の種族、ドルワフは山の種族です。そして、フェリングは草原の種族で、緑豊かな草原に居を構え、互いに忌み嫌うエルクとドルワフとの交流を持っていて、彼等の仲介役も担っています。


 姿を見れば口論ばかりを繰り返すエルクとドルワフも、互いに作り出す品物には賞賛の声を惜しまず送ります。そんなエルクとドルワフ、そして人との間に立ち、物の売り買いを効率よく行い、ほんの少しだけお金をちょろま……コホン。手数料を頂いて、細々と暮らしている。フェリングはそんな種族なんです。そして、それ以外でも、人の世に出て働いているフェリングが大勢いるのです。


 ◇◆◇◆◇◆



 大きな御屋敷の裏手から側に流れる川に向かって、その体格に似合わない大きな、枯れ草と樹の皮を編んで作った籠を頭に乗せて歩くメイドさんがいました。彼女の名前はカーテローゼ。カリンという愛称で慕われています。見た目は小学校低学年にしか見えませんが、御年八十歳。十分立派な大人だったりします。そんな彼女は人の世に出たフェリングの一人です。


 他の使用人達と共に、お昼を済ませたカリンは、自分の仕事である洗濯をしにやってきました。きつくなり始めた陽の光に、水の流れに乗って爽やかに吹く風は、カリンにとってなんともいえない心地良さ。大陸の辺境に位置するこの地にも、もうすぐ夏がやってきます。


 カリンは両腕の袖を捲り、枯れ草を編んだ紐で落ちてこないように縛ると、たまった洗濯物を処理しに掛かります。暫く洗濯物を洗っていると、何処からか、奇妙な声が近付いて来るのに気が付きました。


 どんぶらこー、どんぶらこ。


 どんぶらこー、どんぶらこ。


 そんな声と共に現れたのはおはぎの様なモノ。それが二つで垣根の向こう側に浮き沈みしているのです。


「「どんぶらこー!」」


「何ちてるでちか? あなたたち」


 垣根の向こうから現れたのは双子のミーナとネーナ。近くのお屋敷に住む小さな女の子です。彼女達はここを自分達のお散歩コースと決めているようで、こうしてちょくちょくやって来ます。


「あ、カリンねーちゃん」


「お船のモノマネだよ」


「そうでちか。川に落ちない様に気を付けるでちよ」


「うん!」


「じゃあねーお姉ちゃん」


 元気良く手を振る彼女達に、カリンは微笑みながら手を振ります。そんな微笑ましい彼女の背後から近付く人物が居ました。


「また来てたんだ、あの子達」


「シルビア」


 彼女はシルビア=ハートミル。カリンのメイド仲間です。人族である彼女とは、この屋敷に一緒に雇われた時から、ずっと共に働いてきました。種族の垣根を超えて二人は大の仲良しです。


「川べりは危ないから近付くなって言ってあるのに……」


 シルビアは川良に降りては楽しそうに燥ぐ双子達を、手を額に当てて陽の光を遮りながら見ていました。


「どうちたんでちか? 何か御用でち?」


「ああ、そうそう。執事のバールさんが呼んでいたわ。何でも至急に頼みたい事があるんですって」


「分かったでち……」


 あのバールさんが至急とは珍しい事だと、カリンは思っていました。主の傍らに控え、何事も卒なくこなすスーパー執事なのですから。しかし、と、カリンは洗いがけの洗濯物に視線を向けます。洗い物を残せば、カリン達メイドの長、マッコ婦長に怒られてしまいます。


「あ、それは私がやるよ。そう言われているし」


「そうでちか。ありがとうでち。それじゃ行ってくるでちよ」


 いってらっしゃい。と、シルビアはにこやかにカリンを送り出しました。



 小さな脚をいそいそと動かし、カリンは来た道を戻ります。背が低く歩幅の狭い彼女は、いつだって競歩となんら変わりません。そのお陰で彼女は太る事無く、細い身体を維持する事が出来るのです。


 カリンは勝手口の扉を開け、厨房を通ってバールさんの元へと急ぎました。執事であるバールさんは、旦那様の側に控えてる筈なので、カリンの向かう先は旦那様が執務を行う執務室。扉の前まで来たカリンは荒い息を鎮めるため、大きな深呼吸を繰り返します。そして、乱れた身なりを整えて、扉をノックしました。


 トントン。


 ガチャリ。


 扉が開かれ中から二ルメトはある背丈の、ほっそりとした身体つきに、整った顔立ちの四十歳くらいの男の人が顔を出しました。彼が、カリンのご主人様の執事バールさんです。温厚な人柄で、尚且つイケメン顔なものですから、メイドの間でも頻繁に話題に上がります。


「おお、カリンか。呼び出してすまない。実はな、折り入って頼みたい事があるのだ」


 カリンはチラリと中を覗くと、旦那様は執務を行う机には居らず、隣の談話室の扉が少しだけ開いている事から、そちらにお居でなのだろうと思っていました。


「もう間もなく客人がおいでなさる。私もうっかりしててな、お茶に出す菓子を切らせているのを忘れていたのだ。だからカリン、急いで村まで行って名物のメープルワッフルを買ってきてくれ」


 頼んだぞ。と、言い残して、バールさんはカリンに金貨を一枚(金額にして一万ドラル)を渡して扉を閉めました。

 幾つ欲しいのか個数も何も言わない場合、暗黙の了解に従って買い物をします。渡されたお金で買えるだけ買い、余ればお小遣いとして貰って良いのです。カリンは子供の様な笑顔で、廊下を走り出しました。



 ◇◆◇◆◇◆


 この近辺では、周囲に自生しまくっているメープルの木から、メープル樹液がそれこそ売るほど取れます。木に傷を入れて滴り落ちる樹液を桶で受け、それを工房に持ち込み、大きな釜で煮詰めてゆくのです。そうして出来た甘い甘いメープルシロップは色々な食べ物に使われています。その内の一つが、メープルワッフルです。


 メープルワッフルは領地内外で特に人気の高いスイーツです。王族や貴族、庶民に至るまで、安価で手に入れやすく、そして美味しい。まさに神がかった食べ物といえます。それを開発した製作者に、グッジョブの称号を惜しみなく贈りたい所です。


 ◇◆◇◆◇◆



 カリンはお屋敷から延びるメープル並木の街道を通って足早に村へと急ぎます。お客様がいらっしゃるのならば、紅茶とセットでお出ししたい所。しかし、村はすぐそこといえど、二キロルメトはあります。普通の人ならば歩いて三十分くらいになりますが、歩幅の短いカリンではもう少し掛かってしまうのです。


 カリンが一生懸命歩いていると、ガタゴトとカリンに近付く物体がありました。木製で出来た荷台に白い幌を被せた荷車を、馬が二頭で引っ張っています。街道では歩行者は馬車や荷車に道を譲らなくてはなりません。後ろから荷車がやって来た事を知ったカリンは、道から僅かに外れて道端へ降ります。


「カリンちゃん。何処へ行くんだい?」


 その荷車の御者が、道端で荷車を通り過ぎるのを待っているカリンに声を掛けました。


「村までお買い物でち」


「そうか。じゃあ、乗りなよ。村まで行くからさ」


 カリンは有り難うと言い、御者の横にちょこんと座ります。御者がピシリと手綱を波立たせると、二頭の馬はヒヒンと嘶き、ゆっくりと歩き出しました。そんなに早くはないものの、これならば歩いていくよりは、かなり早く村に着きそうです。

 カリンが後ろの荷台を見ると、大きな木製の樽が幾つも載せられていて、それはメープルの樹から採った樹液である事に気付きました。


「これは、メープル樹液でちか?」


「ん? ああ、そうさ。今が収穫時期だからね。大忙しなんだよ」


 前の方をよく見ると、この荷台と同じような荷車がもう一台ある事にカリンは気が付きました。こうして森の中にある採取場から、毎日の様に村へと運ばれて行くのです。




「有難うでち」


 御者のオジさんにお礼を言って別れ、カリンはメープルワッフルを売っているお店に急ぎます。


 お店の場所は誰でも簡単に分かります。村が狭いからだけではなく、お店の周辺には甘い香りが漂っているからです。お店の裏手には工房があって、仕入れてきたメープル樹液を、お店独自の製法で甘いシロップに変化させているのです。


 カランコロン。


 カリンがお店のドアを開けると、乾いた小気味良いベルの音が鳴りました。


「いらっしゃいませー」


 そのベルの音に負けず劣らず、明朗快活な声がカリンの耳に届きます。その声の主は、お店の看板娘であるアネット。ソバカスがほんの少し残る十六歳の可愛い女の子です。細身でスタイルが良いのですが、年頃より小さな胸を本人も気にしている様で、毎日のようにヤギのミルクを飲み、大きくなれと念を込めて、胸を揉みしだいているそうです。種族の特性上、洗濯板なカリンから見れば、十分に大きく羨ましい限りではあります。


 お店の中は、甘い香りが充満していて、席は今日もお客さんで一杯の様です。村の女の子や冒険者風の女性、カップルで来ている人もいます。それに、表に豪華な馬車が停まっている所をみると、貴族の令嬢も来ている様子です。流石に王族や貴族の人達は、一般人と同じ店の中ではなく、護衛の観点からも別室にてお持て成ししているので、この場には居ません。


「あ、カリンさん。今日は何になさいます?」


「メープルワッフルを買えるだけお願いするでち」


 小さい足を伸ばし、精一杯背伸びをしてバールさんから渡された金貨をカウンターに置きます。そのほっこりとする後ろ姿に、お客さんからも可愛いと呟きが漏れています。ですが、ほんのりとした空気は、次にお店のドアを開けた人によって打ち消されました。


「たっ、大変だ!」


 その人はメープル樹液を集めている人達の一人で、大層慌てた様子でお店のカウンターに飛び付きました。そんな騒ぎを聞きつけて、お店のマスターが奥の厨房から顔を出します。


「どうしたんだ? 一体」


「あっ、マスター! 大変なんだよぉー!」


「大変なのは分かったから、取り敢えず落ち着け」


「どうぞでち」


 カリンはワッフルが焼き上がるまでの待ち時間に出されたお茶を、慌てふためく男の人に渡しました。そして当然、熱くて吹き出します。あっと思ったカリンですが時既に遅しです。


「ゲフッ、ゴフッ! ……お屋敷から黒煙が」


 男の人の話を聞いたカリンは、慌てて店から飛び出します。村の近郊にはお屋敷と呼ばれる程の大きな家は三つあります。一つはこの王国の重鎮であるベルハルト大臣の別荘。とかく、大臣といえば悪役に思いがちですが、この方は温厚で優しい方です。二つ目は、あの双子が住んでいるセドリノ子爵の家です。そして、三つ目がカリンが務めるお屋敷、エルヴィン伯爵が住まうお屋敷です。


 お店のドアを破るようにして表に出たカリンは、青い空にモクモクとした雨雲の如き黒煙をそのつぶらな瞳に捉えました。その根元にあるお屋敷に、カリンの視線が落とされるのと同時に、脱兎の如く走り出そうとしました。しかし、背後からガッチリと誰かに掴まれ身動きが取れません。


「放ちて下さい!」


「ダメだカリンちゃん! アンタが行った所でどうにもならない! 村の男衆を呼ぶから待っててくれ!」


 お店のマスターは、先程駆け込んできた男の人に他の人達を集めるように頼みました。その隙をついて、カリンはマスターからのしがらみを抜け出して駆け出しました。


 脚を目一杯前に出し、飛び跳ねるように村の中を疾走します。そして、村の入口に着いた時、一人の女の子が立ち竦んでいました。その女の子は、着ている服が彼方此方破れ、膝や腕に擦った様な跡があり血が滲んでいます。


「シルビア!」


 シルビアは、カリンの姿を潤んだ真っ赤な目で捉えると、一目散に駆け出しました。そして、カリンに抱き付いてワンワンと泣き出したのです。


「旦那様が……バールさんが……お屋敷が……」


 泣きじゃくり耳元で呟くシルビアの言葉に、やっぱりあの煙の元は旦那様のお屋敷だったと確信していました。ですが、シルビアを放り出して行く訳にもいかず、カリンはシルビアが落ち着くまで短い腕を背中に添えてあげました。お店のマスター達村の男の人達は、急いで荷車に馬を繋ぎ手綱を付けてゆきます。


「カリンちゃん、準備が出来た。乗りな」


 お店のマスターが泣きじゃくるシルビアを抱き抱えるカリンに伝えると、カリンは頷きシルビアの背中をポンポンと叩きます。


「乗るでちよ」


 シルビアはコクリと頷き立ち上がると、おぼつかない手で荷車に乗り込みます。そして、カリンとシルビアが乗った事を確認したマスターは、手綱をピシリと波立たせて馬を走らせました。



「一体何があったんでちか?」


 お屋敷へと移動する荷車の中、だいぶ落ち着いてきたシルビアに、カリンは事の真相を訪ねました。カリンと同じメイド服はずぶ濡れで彼方此方が破れています。それに、手も脚も擦り傷だらけ。服に木の葉や蜘蛛の巣などが付いていることから、森の中を大慌てで走ってきたと推測していました。


「わだし、川で残りの……グスッ。洗濯をしてたの。……そしたらヒック……そしたら、真っ黒な馬車が何台もやって来てヒグッ……大勢の人達がそこから降りてお屋敷の中へ入っていったの……そしたら……そしたら……うう、わあああ」


 シルビアは何かを思い出してしまったようで、再びワンワンと泣き出しました。カリンは椅子から降りてシルビアの前に立つと、小さな手をシルビアの頬に向けて振り抜きます。シルビアは涙を流しながら頬を抑え、びっくりした表情でカリンを見つめました。


「しっかりするでちよ! シルビアがそんなんでどうするでちか!」


 カリンに叱咤されたシルビアは服の袖で涙をグイッと拭うと、しっかりとした声で事の真相を話し始めました。



 お使いに出たカリンがやるはずだった洗濯物をシルビアが代わりに洗っていると、漆黒の馬に繋がれた黒い馬車が何台もやって来たそうです。そして、馬車から降りた大勢の人達が屋敷の中に入ると、すぐに屋敷の中から悲鳴が聞こえ始めました。怖くて脚が震え動けないシルビアにも魔の手が襲いました。勝手口を開けて外に出てきた不審者がシルビアの存在を知り、朱く染まった抜き身の剣を携え、恐怖に怯えるシルビアの元に近付いてきたのです。シルビアは己を奮い立たせ川に飛び込みました。そして、無我夢中で森の中を走ったのです。


「黒い馬に、黒い馬車か……」


 その話を聞いてお店のマスターが呟きました。


「知っているのでちか?」


「ああ、恐らくそいつ等は魔王崇拝の関係者だな」


「魔王崇拝……ああ、あのへんちくりんの集団でちか」


「なんだ、カリンちゃんの方が分かってそうだな」


 魔王とは、この世の総てを滅ぼし無に帰そうとする悪い奴。と、云われています。ですが、今現在はこの世界にそんな存在は居らず、あくまで神話上の存在なのです。一方で、大抵の人は神様は居ると信じている偏った考え方をしています。そして、魔王崇拝者とは、信仰心が深すぎた人達の成れの果てなのです。幾ら願っても、神様はなぁんにもしてくれないから、魔王様に願いを叶えてもらおう。そんな小さい子供の思考を持った狂信者集団なんです。


 カリンがまだ里に居た頃に、そいつ等がやって来た事がありました。そいつ等が欲するものは常識を疑うモノばかり。エルクの生首だのドルワフの生き血だのを求めてきましたが、武器食料の仲介役をやっているフェリングといえど、流石にそんなモノを扱ってはいませんし、与えるわけにもいきません。あらゆる手法で以って追い返し、エルクとドルワフにその事を話しておいたのです。その後、表舞台にそいつ等の名前が上がってこなかった為に、カリンはすっかりと忘れていたのでした。




 お屋敷に着いたカリン達は、辛い現実を目の当たりに突き付けられ、唖然とする以外に何も出来ませんでした。魔王崇拝の人達は既にその場には居らず、戦いになるかと覚悟をしていたお店のマスターも内心ではホッとしていました。


 お屋敷は既に焼け落ち、土台や焼け残った支柱がそこに建物があった事を僅かながらに伝えています。涙を流すシルビアに、今度ばかりはカリンも慰めてあげるだけの余裕はありませんでした。


「旦那様……」


 カリンはガクリと膝から崩れ落ち、地面にペタリと座り込みました。先に着いた村の男衆は焼け落ちた建物の中から、幾つかの黒焦げになった遺体を運んで並べています。


「これは一体……、エルヴィン伯はご無事ですの?」


 後からやって来た白い馬車から降り立った女性が、お店のマスターに訪ねます。


「話から察するに、魔王崇拝の手の者による仕業のようです姫。エルヴィン伯爵は恐らく……」


 お店のマスターは畏まりながらも首を横に振りました。姫と呼ばれたこの女性は、この国を治める王様の第一王女エリザ=エルフリート。彼女は十七歳でありながら、大きな魔力と胸を持ち、今も純白のドレスから零れ落ちそうなくらいの勢いで揺れていました。彼女はお忍びでマスターのお店に来ていて、この騒動に出くわしたのです。


「なんて事……。いえ、諦めてはなりません。まだ周辺に生き残っている者が居るかもしれません。捜索隊を編成なさい。それと、襲撃者と思しき魔王崇拝者を捕らえなさい」


 エリザ王女が側近の者に告げると、彼女の護衛としてついて来た近衛兵達にテキパキと指示を出してゆきます。カリンはただ黙ってそれを見ている事しか出来ませんでした。


『…………ょ』


 ピクリとカリンの身体が動きました。誰かがカリンを呼んだ気がしたのです。


『……に応えよ』


「誰でちか!?」


 項垂れていた頭を上げて、カリンは周囲を見渡します。突然声を上げたカリンに、驚いて見つめるマスターとエリザ王女と視線が合いましたが、この声はこの人達のものではないようでした。


「ど、どうしたんだいカリンちゃん?」


「声が……」


「え?」


「声が聞こえたんでち」


「声……ですか?」


 カリンがコクリと頷くと、エリザ王女とマスターが顔を見つめ合いました。カリンはスックと立ち上がり、未だ聞こえるその声の言葉に耳を傾けたのでした――

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