日常??

零兆

第1話 日常

とある平日

もうすぐお昼だと言うのにすやすやと寝息をたてている女の子

名前は智亜美 

日常高校に通う見た目は小学生なロリっ子である。

トントン カチャリ

「チャミちゃん、もうお昼だよーそろそろ起きなきゃ」

兄の奥さんの瑠璃が智亜美を起こしにきた。

「んーむにゃむにゃ ん?瑠璃さん?

デザートは何ぃ?」

どうやらまだ寝ぼけているようである。

「デザートは起きてからにしようね」

瑠璃はそう言うと智亜美の布団をバサッとめくった。

「ぷぎゃっ、お、おはよー瑠璃さん」

自慢のツインテールが寝癖でひどい髪型になっていた。

「ほら、チャミちゃん皆さんにご挨拶しなきゃ」

智亜美は寝ぼけた顔で挨拶を始める。

「みなさん初めまして。私は智亜美、日常高校に通うキュートでセクシーでクールな女子高生だよっ♪」

挨拶を聞いた瑠璃が呆れ顔で突っ込む。

「あらあら、いきなり自己紹介でデタラメな発言をするのねチャミちゃん」

まさかの突っ込みに驚く智亜美。

「ぷぎゃっ!る、瑠璃さんまだいたのねっ」

慌てた智亜美は話題を変える。

「ところで瑠璃さんっ、実はこの前教えてくれたダイエットのことで聞きたいことがあったのっ。あのね、瑠璃さんの教えてくれた半身浴!あれって右と左どっちでやっても

耳とか口にお湯が入ってきちゃってうまくできないよー。うわーーーん」

ヒクヒクと顔をひきつらせる瑠璃。

(チャミちゃん・・この子、おバカなのはわかっていたけど、侮れない。でも、私がここで優しく教えてあげなくちゃ)

瑠璃は気持ちを切り替えて智亜美に優しく話す。

「あのねチャミちゃん、半身って言うのは左右じゃなくて上下のことよ。わかった?」

智亜美は頷いて答える。

「なあーんだぁ♪瑠璃さんはお湯が入っても平気なんだすごいなぁって思いながらやってたよー」

智亜美は少し考え込む。

「ん?と、言うことは?ねぇ瑠璃さん?

上下でやるのは分かったんだけどね

下半身の時はいいとして、上半身の時はどうやって息をするの?」

再び瞼がヒクヒクする瑠璃

(こ、この子・・!侮れないどころか免許皆伝の達人おバカだわっ!)

さすがに瑠璃も今回は返す言葉が見つからなかったようである。

「あれ?瑠璃さんが動かなくなっちゃった」

全てを凍らせたおバカさんに乾いた残念な音が鳴り響く。

ちーーん

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る