アイドル先輩


私には、大好きな先輩がいる。





それは、彼氏とは違って


それは、恋愛とは違って


それは、まるでアイドルで


それは、まるで先生で





すごく好き。大好き。


でも、付き合いたいわけじゃないっていう人。





前は好きだったけど、今はもう、好きじゃない人。


過去に好きだった人。


今も好きだけど。


今は、恋愛感情じゃない人。





「あれ、おつかれ。バイト?」


「です!ヘルプで先月今月ずっとですよ~。」





だから、先輩に会えるかなっていつも期待してます。


会えないけど。





「そーなんだ。大変だな。頑張れ。」





そう言って、頭をポンポンと軽く叩き、先輩は休憩室を出ていった。


私と先輩が唯一会える場所。


バイト先は違うから、休憩室でしか会えない。


も少し先輩と話してたかったな。


でも、残りラストまで頑張れる。





先輩は、ずるいな。


にやにやしちゃう。











ラストまでおわり、入金をすまして、店へかえろえとする。


前方から先輩発見。ロックオン(笑)





「お疲れ様です!」


「お~おつかれ~。あれ、ヘルプなのにラストまで?」


「そーなんですよ~疲れました~」


「おつかれさま。ん、あげる。」





そう言って差し出された手には、甘い甘いチョコレート。


私の大好きな、ミルクチョコレート。





「くれるんですか?!」


「あげる。これ好きでしょ確か。」


「よく覚えてましたね!さすが!」


「まぁね。気をつけて帰んなよ。」


「はーい!ありがとうございます!」





先輩と私との関わりなんて、一年もなかったのに。


それでも、好きなものを覚えてくれていた。


嬉しくて嬉しくて、その後店長がやらかしてたのなんて気にならなかった。


ほんと、先輩大好きです。





アイドル的存在ですけど。


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