羽化

指の隙間から息が漏れて

嗚咽のような悲しい音


わたしの体は惨めにゆがみ

ぱらぱらと皮膚が剥がれ落ちる


そうしてわたしは羽化をして

真っ更な心で生まれ変わる


触れれば敗れるような翅を持ち

ぴりぴり痺れる宙へ舞う

遠くで光る稲妻がわたしの羽化を祝福する

骨を、筋肉を思い切り広げ

わたしはいま、飛び立つのだ

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