第8話 魔王と布団
ある日、魔王が上京してきました。
魔王の寝る布団がなかったので、通販で一万円の布団を買いました。
担当者が言うには
「まだ配達日が、確定していないので、今週の木曜日に、配達日をお答えします」
との事でした。が、金曜日になっても、返事が来ません。
心配になって、子魔王が確認の電話を通販会社すると
「うちじゃ分からないので、運送会社に聞いてください」
「なに~!いいかげんな!」
係の人に文句を言ったのですが、のらりくらり逃げるだけでした。
「困ったなあ」
魔王は明日の土曜日に来るのです。
「どうしよう……あっ!」
いい考えが浮かびました。
「もしもし」
「なんだ!?」
「あんたの布団が届かないって言われたけど」
「なに!!!」
大魔王に電話しました!
「これから電話する、どこの通販だ?」
「ええっと、XXX通販」
「よし、わかった!」
がっちゃん!
「通販会社の名だけで、担当者の名前が分からないけど、大丈夫かな?」
しばらくして、通販から電話がありました。
「私、xxx通販の管理部門のXXXです、今回はうちの不手際で」
全然、対応が違います!しかも責任者からです。
「明日必ずお届けいたします!」
「間に合わない場合は、別の商品になるかもしれませんが、必ず!」
「うーーん、この対応の差……魔王は何をやったのだろう?」
さっそく魔王に聞いてみる。
「もしもし、通販会社に何をしたの?」
「xxx通販のおれの担当者に電話した!」
つまり、前に魔王が買ったときの担当者(今回の件とは無関係)にに電話して
「お前の会社の担当者は、どうなってるんだ!」
当然、魔王の担当者は
「えええ?えーと、すみません、担当ってだれですか?」
となりました。その言葉で魔王は魔界モード全開へ移行。
「おまえは……自分の会社の社員も知らないのか!」
「す、すみません。すぐ、お調べいたします」
……五分後
困った担当者は、管理部門の人に電話を繋ぎました。
「息子様の布団ですが、なにせこの大雪で宅配が遅れています」
魔王は頷き答えました。
「わかった」
「わかって頂けましたか!」
「お前の住所教えろ」
「ええ?こちらの発送センターは新潟で……そちらは秋田ですよね?」
「今から車で取りに行くから、覚悟して待っていろ!」
そうゆう事で、布団は次の日に無事に届きました。
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