プロローグ的な第1話を抜けると、第2話冒頭から端的な描写や「汚れた炎」という特徴的なワードで、核戦争的なものを経たポストアポカリプス的世界観なんだなっていうのがバシッと一発で伝わってきて小気味いいわけですが、じつは「汚れた炎」の正体とは……という一捻りも加わって独特な舞台設定を形成しています。
同じ世界観で複数の作品が書けそうな広がりを感じさせますが、物語は逆にここからギュッと「僕」と「兄」の関係にフォーカスされていく運び方もニクく、「幻想的」で生々しい筆致も相まってぐいぐい引き込まれる作品でした。
「天使」とは、なんだ?