ヒューマノイドと星の見る夢

setsu

プロローグ 星に願いを

-我々ヒューマノイドは、人間の欲に忠実だった


「心拍数、血圧、共に異常なし」


-我々が、人間から最後に残された言葉は

-『人類の、できる限りの繁栄と、存続を』


彼女は操作板に左手をかざした。

その設備は建物を揺らす律動を刻み始め、やがて彼女の身体を振動させるまでになる。

深い眠りから覚めたその設備、コールドスリープマシンは、ゆっくりと白い息を吐く。

やがて霧は晴れ、願いの結晶を浮かび上がらせる。


「長旅、お疲れ様でした」

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