贋物の温度
望月命花
第1話
今日もいつもと同じ朝がやってくる。
ふかふかなベットから1日が始まる。
メイドと執事が大勢。
食事は一流シェフのフルコース。
天井を見上げればシャンデリア。
正直、私はそこら辺の人間と違う。
お父さんは大手企業の社長。
お母さんは私が物心つく前に行方不明になっていた。今もまだ見つかっていないが、17歳にもなればもう見つからないだろうと分かってしまう。
私の言う事は絶対。ココの家系の姫だから。
それでも、唯一手に入らないものがある。
それは、真物の愛情。友情。
もちろん私の周りには多くの人が集まってくるわ。
だけど、周りのメイドや執事はあくまでお金を稼ぐ為に働いているだろう。
裏では私のワガママに対する愚痴も言っている。実際に聞いたことあるし。
友達も、私がお金を持っている、という理由で集まってくる。都合の良い人ばかり。
愛人だって...真物の愛をくれない。
お父さんも、簡単に会えない。
お母さんなんか…絶対に会えない。
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