Happy Valentine’s day ! 其の四

 「大丈夫だから、ミケちゃん」きつねこちゃんが言った。「黒ちゃんにも白ちゃんにも、『ありがとう』も『大好き』もちゃんと届くから」


 「だって」


 「ブラウニーにまかせておいて。サンタクロースの名において、ブラウニーが伝えてくれるから!」


 「えっ?」


 あたしには、きつねこちゃんの言っていることが、わからない。

 ブラウニーって、妖精さんの方?

 どうして、サンタクロースさんが出てくるの?

 どうして、妖精さんが遠くに行っちゃった黒ちゃんや白ちゃんに、伝えてくれるの?


 「集荷でーす」

 聞き覚えのある声がする。


 「来た来た!」

 きつねこちゃんが嬉しそうに立ち上がった。


 三毛猫 ミケ

(続く)

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