地下6

「ソコノ2名、止マリナサイ!」

2人の横に停車した車両のスピーカーからの機械的な音声が2人を呼び止めた。

黒いつや消し塗装が施された車両にはロボットアームが取り付けてありそれぞれに自動小銃が握られていた。

「コチラハ地下鉄警備しすてむデス。警告シマス。線路上ハ立入リ禁止えりあデス。直チニ退去シナサイ」

武装車両は銃を2人に向けて迫った。日向は慌てて平沢に懇願するような目を向けたが平沢は落ち着いていた。

「データベースへ照合しろ。私たちは事務局の立入許可を受けている」

「IDヲ」

2人がIDカードを見せると武装車両は銃を収めて走り去っていった。

「でーた照会…、事務局長名義ノ通行保証書ノ存在ヲ確認」






「なんでこのタイミングで検問に合うんですかね?」

「確かに妙です。少なくともスラム街のホームを通過した時点では我々の侵入を感知していたはずです」

「この先が5層であることと関係があるんでしょうか?」

「サスケが通信が集中していることはわかっても侵入できなかったのは検問が厳しかったからでしょうね」

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