水色の恋22 しばらくして吉川が部屋に入ってきてすみませんと鳥越に頭をさげた、まあ座りたまえと席を勧め、USBメモリをゆうこさんから私に内緒で買いとった、


水色の恋22


しばらくして吉川が部屋に入ってきてすみませんと鳥越に頭をさげた、まあ座りたまえと席を勧め、USBメモリをゆうこさんから私に内緒で買いとった、

理由を聞かせてもらおうかと質問すると、わかりました、しかし信用金庫の裏事情をお二人に知られる事になりますがと吉川がいうと、


構わんいいたまえ、君が余計な事をするのでゆうこさんに私が自分の息子を手にかけたと思われているんだと吉川を睨みつけたのです、吉川がそれは、

まつたく誤解です、実は茂るさんが亡くなる前日に電話があり理事長に話しがあると言ったんですが出張でおられなかったので、いないと答えると、


高松物産の迂回融資に香南信用金庫が係わっててるだろうと聞くのでそん事実はないと答えたのです、信用できない、本当の事いわないと、

香南信用金庫の裏帳簿をコピーしてある、これがおおやけになってもいいのかと言うので、どんな裏帳簿かと聞いたら、


政治家・有力者に融資して焦げ付き、不良債権化しているリストだと茂さんがいい、明日家によって理事長に直接聞くと電話を切ったのです、

なに何だそれはどうせ回収できないから使途不明金で勘定科目にいれてあり、とっくに処理は終わっているはずだろうと鳥越がいうと、


もちろん処理はおわっています、しかし記録がないとご存知の通り権力をかさに来て借りた金を返しもせず、また貸してくれと言ってくるやから、

です、記録があれば何月何日に融資しておりこれを返さないと難しいとはっきり断ることができます、全てを破棄しては断るのが難しくなります、


しかしそのまま記録にのこしておけばどこかに漏れるおそれがありますのでその情報を裏帳簿にしたのです、茂さんがなくなってカバンを始め、

遺品が見つかっていないので、ひょっとして幸子さんの友達であるゆうこさんに渡したのではないかと後を追ったのですが、


面識がありませんのでなかなか言う機会がなく、幸子さんの通夜には参列するはずなのでこちらから行こうと思ったんです、しかし茂るさんのお通夜、

に来られたので声をかけたらUSBメモリを預かっているという、やっぱりコピーしたんだと思い中身を消去する為に買いとったのですと話したのです、


ゆうこさんはご存知ないと思いますが、事業を営めば表に公開できない支払い等がありますその場合、使途不明金として計上してもいいと認められて、

います但し100%経費では落ちず、利益として見られ100%の税金をはらわなくてはなりません、ようするに国は渡した者か受け取った者のどちらかから、

でも税金を取ればいいというわけです、


ところでUSBメモリの中身はその裏帳簿だったのかと鳥越が聞くと、まだ分かりません、通常は金庫室に保管してありますのでセキュリテイはかけて、

いなかったんですが、中身はセキュリテイがかかっており、専門家にたのんでいますがまだ分かりませんと答えたのです、


高松物産の不正融資の件で政治家等と係わった事はないんだなと聞くと、断じてありません、そのような重大事項を理事長に相談をせずやる、

わけがありませんと言ったのです、わかったもういいよ、私は2日3日休むから信用金庫をたのむと言うと、失礼しましたと本店にかえっていった、

のです、


ごらんの通りです、ゆうこさんの持っているデータが解析できればはっきりしますね、解析して教えてくださいというので、わかりましたと答え、

1000万はお返ししますというと、いや警察は自殺の方向でかたをつけようとしているみたいです、独自で調べるとなるとお金がかかるでしょう、

どうぞ茂と幸子さんの為にお使いください、しかし決して危険な事に首は突っ込まないで警察に頼んでくださいと言ったのです、


もう一つ聞きたい事があるんですがとゆうと、なんですかなんでも答えますよと言ったので、なぜその当時香南信用金庫がいち早く不良債権の処理、

が終わったんですか、不良債権を買い取るのは国がやっている為、財務省に大きなどコネが必要でしょう、それは働きかけの裏献金のおかげでは、

なかったんですか、


ほうそこまで知っているとはたいしたもんです、銀行関係者か財務省関係者が教えなければわからないはずですがというので、情報のでどころは。

いえませんというと、まあいいでしょう、それは香南信用金庫は比較的不良債権がすくなかったからです、バブルのとき銀行を初め金融機関は、

不動産関連ならたいした担保もとらず多額の融資をしたのです、


なんといっても不動産の価格が暴落するなんてだれも考えていなかったんですよ、しかし私はいずれはバブルは崩壊すると思っていましたので、

不動産関連の融資を積極的にやらなかったのです、わたしの信用金庫が融資しなくても他の金融関係はこぞってやったわけですから顧客は、

こまらなかったのです、なるほど良くわかりましたと答え、


茂の位牌に焼香を済ませ、それでは失礼しますと鳥越宅を後にしたのです、今の事が鳥越と吉川の芝居だとすればすぐに大物の政治家の耳に入る、

はずである、もし二人が関係ないとすれば、茂が不正融資の件を高松物産高知営業所長にいったはずだからもうすでにそのルートから大物政治家、

の耳に入っており、


どこからか私達を狙っているかもと純一にはなし、これからどうする、わたしはもう一泊こちらに泊まってUSBメモリの裏帳簿を解析してみるわ、

というと、僕も付き合うよ、なんたってゆうこちゃんの用心棒だからと言うので、頼りにしていますと抱きつくと、かれはまかしといてとギュ~と、

抱きしめたのです、


それではいいホテルがあるんだよ、高台にあるから津波の影響はうけていないはずだ、瀬戸大橋のみえる景色のすばらしいホテルだよというので、

車で向かったのです、






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