夜
「……ねえ?」
「何?」
「最近顔見せてくれなくなってきたよね?今だって私の腕の中で背中向けてるし……何で?」
「……別に、意味は無いけど」
「じゃあ、こっちむいてよ」
「うぅ……それは……」
「……恥ずかしがってるの?」
「違う‼︎恥ずかしいわけじゃ……」
「じゃあ〜……ゆうきって、背中弱いよね?何?背中いじめてってサイン?」
「ちっ!違う‼︎……確かに背中からこうされると落ち着くけど……それだけじゃ……」
「……感じてる顔見られるのが嫌?」
「…………」
「……何で黙るの?」
「…………」
(――ペロッ)
「そ……そうだよ‼︎恥ずかしいんだよ‼︎決まってるだろ⁉︎背中舐めるな‼︎」
「ふふっ……背中のホクロの数教えたげよっか?」
「いらんわ‼︎お前が‼︎毎日毎日、泣くほどいじめるからだよ‼︎普通恥ずかしいだろ⁉︎泣き顔見られるのは‼︎」
「そりゃぁ、恥ずかしいけど……」
「ホラ‼︎ましてや男だぞ?泣かされる身にもなってみろ」
「そう……だったんだ……」
「そうだよ……だから」
「ゆうきって、意外と乙女よね?」
「……か弱いっていいたいのか?」
「……男としてそれも嫌?」
「そうだよ、先に言うな」
「私はいいと思うよ?か弱くても、守ってあげたくなるっていうか……可愛いし」
「世間的に見たら恥ずかしいの……ってか守ってあげたくなる可愛いやつを毎日いじめて泣かしてるのはどこのどいつだ?」
「……ちょっと焼けたね、ほら、腕とか」
「あっ、あんまり触るな‼︎話題変えたな⁉︎」
「……感じちゃう?」
「おい……耳元で囁くな」
「耳も弱いよね……でもこういうことしやすい体制になってるのゆうきだよ?こっちむいてくれないから」
「クッ……何をやってもいじめてくる鬼畜め‼︎……もういっそ殺せ‼︎これ以上生き恥を晒すのは嫌だ‼︎」
「アハハハハ‼︎よいではないかよいではないか〜‼︎」
「回すな回すな‼︎」
「だぁってぇ〜、ゆうきの泣き顔みたいんだも〜ん」
「ギャァァァ‼︎結局こうなるのかよ⁉︎離せ‼︎クッソなんでビクともしないんだ⁉︎」
「逃げられまい‼︎このまま好きにさせてもらう‼︎」
「噛むな‼︎つねるな‼︎痛い痛い痛い痛い‼︎」
「はあぁぁぁぁぁぁぁ〜……癒されるわぁぁぁぁ……」
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