ただの……

「……で?」(じ〜……)

「ん?」(にぎにぎ)


「な……何しにきたんだよ?ここ学校だろ?勝手に入っていいのかよ?」(にぎにぎ……)


「あ?ああ、あんまりよくないな」(グリグリグリ……)


「……痛いわ‼︎ってかよくないんかい‼︎」(離れる)

「当たり前だろ?今誰かにバレたら普通に不審者扱いだな。」(恋人繋ぎ)


「おい⁉︎」(二重の意味)


「だ、大丈夫だろ?いざとなったら盾もあるし」(ガクブル……)


「そうなのか?何も持って無いように見えるけど?」(キョトン……)



「ん…………」(繋いだ手)


「私かよ‼︎」(しかも離れない‼︎)


「しーっ‼︎大丈夫だ‼︎誰にも見つからなければ問題ないことだから‼︎だからお前は黙ってついてこい‼︎」(キリッ‼︎)


「あっ……はい……」



「ちょっと⁉︎そこのあなた達‼︎」


「…………おい、見つかったぞ?」


「……終わった」


「あきらめ早っ‼︎」


「こいつです‼︎こいつに無理矢理連れ込まれましたぁ‼︎」


「おい‼︎売るのも早いな‼︎」


「ほら‼︎離れろ‼︎これ以上罪を重ねるんじゃない‼︎」

「離れるか‼︎絶対に離さないからな‼︎」

「くっ……この……熱烈なアプローチしてきやがって‼︎恥ずかしいわ‼︎」

「この期に及んで何言ってやがる‼︎ここまできたらもう最後まで一緒だからな‼︎死んでも離すか‼︎」


「ちょっと⁉︎そんなところでいちゃつかないで‼︎彼氏いない歴早一年の私にはなかなか辛いものがあるから……」


「…………?」

「――――っ⁉︎」

「ゆ……ゆうき君⁉︎」


「……えっ?何?知り合いなの?」


「あっ……ああ……」

「うそっ‼︎うそっ‼︎ゆうき君だ‼︎ゆうき君だぁぁぁぁぁぁぁぁぁー‼︎」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る