第204話 僕の嫁はオークの酋長達……(28)

 そう~? 動揺を隠せない様子で、健太(白馬の王子さま)は言葉を告げる。


 う~ん、でも彼女?


 まあ、比の国の女王ルインなのだが?


 彼女自身も夫であったカーンを騙す策を練ってまでも強行した婚姻の行動なのだから。


 比の国の女王ルインも後にはひけないので。


「女性に恥をかかせない~、あなた~。だから~。早く~。あなた~。私の下着を受け取って~」


 と、言葉を漏らしながら彼女は~? 強引に健太(白馬の王子さま)へと手渡し──。彼が下着を強く握りしめることに成功……。


 比の国の女王ルインの想いは叶う……。


 まあ、比の国の女王ルインの本気の恋……。健太(白馬の王子さま)の妻にしてもらう夢なのだが。


 彼女の夢はこの時点で~? 実は~? 未だ半分しか叶っていない。


 そう~? 未だ~? 比の国の女王ルインの健太(白馬の王子さま)は~? 彼女が今の今迄着衣をしていた優艶な下着を洗い終わり──。比の国の女王ルインへと、『はい~。ルインさん~。洗い終えましたよ~。どうぞ~』と、手渡しの返却を終えていない状態なのだよ。


 と、なれば~?


 昨年の祭典のように~? ここで~? 邪魔もの……。


 そう~? 昨年は~? ウォンを自身の妖艶容姿と優艶な仕草で虜……。彼を夫の一人に加えて、自国の強化……。富国強兵を実行しようと画策をしたのだが。後少しのところで此の国の女王アイカに邪魔をされ、策が失敗へと終わった実例がある。


 と、なれば~?


 今年は比の国の女王ルインも注意深く、細心の注意を払う必要性がある。


 だって~? 彼女の健太(白馬の王子さま)は~? 今年の祭典のアイドルなのだから~。彼を慕うオークのアマゾネス達……。


 特に先程~? 比の国の女王ルインが目にした~?


 彼女の最大のライバルである此の国の女王アイカの妹君と従妹達……。


 そう~? 此の国の領主であるプラウムとサラ、ウルハ達が健太(白馬の王子さま)との婚姻の儀式を邪魔……だけではないね~?


 そう~? 比の国の女王ルインの元王(主)と呼んだ方がいいの者であるカーンが? 妻と健太(白馬の王子さま)との婚姻……。比の国の女王ルインが健太(白馬の王子さま)に、自身の下着を託したと知れば憤怒──! 怒りをあらわにしながら、二人の婚姻の儀式を阻止することは間違いないのだよ。


 だって~? 健太(白馬の王子さま)が~? 比の国の女王ルインの下着を洗い終えて、手渡せば。健太(白馬の王子さま)がカーンに代わり、比の国の王さまへと昇格する。


 そして~? カーンは~? 比の国の女王ルインの夫の一人として数えられる身分へと降格するのだよ。


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