第150話 邪な計略…… (6)

 特にこんな大きな祭典の日などは、あちらこちらの木の隅……。暗闇などで無礼講が多々おこなわれているぐらい~。


 それに~? 古き時代の祭りはとは、だいたいこういった物だと思われる~? 何処の異世界でもね~? 実際日の本の国……。健太が産まれ育った国でも。祭りと言う物は~? 男女がお互いの伴侶を触れ合いながら探す場なのだから~。


 ウォン自身も、此の国の丞相閣下であるシルフィーを強引に奪った件で、此の国の女性陣から人気こそ落とし。次期王候補であり、ウォンのライバルの一人でもある健太に、此の国や今回の祭典のアイドルの座を奪われはしたのだが。


 比の国の女王ルインも彼を、自分の財産に加えようと身を委ねたことがあるように。他(ほか)の国での彼の人気は未だ衰えてはいない。


 だって~? この度の祭典──。格闘相撲大会の最中──。ウォンが出場した時の男女含めて歓喜はね~?


「本当にウォンさんは、凄い人気だなぁ~」


 と。建太が驚嘆を漏らし。女王アイカが、「やった~! やった~! 流石~! 私のウォンだ~!」と。自身の周りには、健太の妃達がいること自体を忘れるほど興奮……。我を忘れながら歓喜の声をあげるほどの人気ぶりな、ウォン自身だから。彼と一夜を共にしたいと申してくる女性は後を絶たない……。


 まあ、そんな彼だから女性に関しては不自由をしていない……どころか? ウォン自身も大変に困っている最中なのだ。





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