第21話 洗濯屋健ちゃん(1)

「はぁ、今日も仕事。仕事なのか……」と。


溜息を漏らす健太なのだよ。


だから彼女の妻、妃達が。


「頑張ってあなたぁ~。愛しているはぁ~」と。


此の国の丞相であるシルフィーが、健太に「ふふっ」と、微笑を浮かべ、自身の華奢掌を振れば。


「御方。頑張れ! 頑張れ!」と。


体育会系のお姉さま、女王アイカの妹君で次女のエリエが、自身の掌をギュッと、強く握り締めながら夫健太を鼓舞──。


「浮気するなよ。殿ー! 他の女達に声をかけられても。つい先日みたいについて行くんじゃないぞ。殿ー! わかったかぁっ?」と


女王アイカの従妹であるウルハ嬢が、夫の健太へと自分達以外の女性達に騙され、素直についていくなと釘を刺すのだ。


「本当ですよ。健太さん~。ウルハの言う通りで。絶対についていったらだめ。でまですよ。健太さん~。もしもついていったら。二度と可愛がってあげませんから」と。


ウルハ嬢の言葉、台詞、諫めに対して続くように。女王アイカの妹であり。シルフィーの娘でもある。女神シルフィーに良く似た容姿を持つ、ハーフエルフのプラウム嬢が。やはりウルハのように、夫の健太に素直に、他の女性の後をついていくなと不満を漏らし。

「はぁ~い。健太さん。これぇ~」と。

プラウム嬢自身が夜なべ。愛情を込め。夫の為にと編んだ大きな木の葉や幹の皮を加工して作った篭──。


自分達姉妹の着衣をしている水着なのか、衣服なのかわからない。獣の皮を加工して作った。ビキニ・パレオ仕様の衣服の汚れ物と一緒に手渡す。


「今日も頑張ってね、健太さん~」の労いの言葉もつけ加え。


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