スリリングな展開や、目を見張るような驚きが待っているわけではありません。じわじわと取り込まれていき、気づいた時には読むのを止められない……まさに魅入られてしまう物語です。この妖しい魅力に憑かれてしまい、全81話を一気読み。まさに疲れてしまいました。(^^;)最終話の主人公の想いには、個人的に共感してしまう点があり、少しブルーな記憶が浮かんできそうに……。このやるせない気持ちも感じて欲しい、そんな作品でした。
作品に憑かれる、という感覚を味わうことができます。それほど怖くないホラー、ライト文芸だと思って読んでいると、世界観にいつの間にか引きずり込まれています。作品に憑りつかれたのか、はたまた作中のとある人物に憑かれたのか。読んでいる最中、きっとあなたは自分の背中が気になることでしょう。