2 狼の悟り

「ここは…どこだ?」

錆びた鉄の匂い。鳥肌が立つほどの寒さ。暖房を入れてないにしては寒すぎる。うっすらと目を開ける。目の前には人が…人?一気に視界が輪郭をなした。

「なんだよ…これ」

白い息が上がる。何故こんなにも寒いのか、透は頭の中で全てを理解した。そして、悟った。自分が今危険な状況にあるということに…

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