第16話 秘密結社に入りました
締め切ったとある一室。そこまで広くない室内は暗闇に溢れ、家具などは一切設置されていない。
その代わりに中心には淡い吊花色の炎を灯らせた蝋燭がポツンと置かていた。
そしてその蝋燭を囲むように座る4人の人間。皆、漆黒の外套を深く被り、背中には真っ白な少女の絵柄の刺繍が施されていた。
少し体格の大きな外套の者が言った。
「うふふふ~。ついに作戦を実行する時が来たね……」
隣に座る風船のように丸まった身体の者が言った。
「ぶひぶひぶひ。ついにだね……」
さらに隣に座る者が言った。
「うひょっ! やったるでぇ……ねぇ隊長っ!!」
最後に一際背の高い者が言った。
「焦るんじゃない。まずは心を落ち着けるんだ……」
『ふぅ……はぁ……ふぅ……はぁ…………ぐへへへへへへっへ』
我等はこの異常な世界において、女性の保護・育成・研究を努める秘密組織――――――『カウパーズ』。
わっちこと下野智久と菊川浩太は、我等が参謀竜二の命により、お金を稼ぐためにきた。
しかし、わっちたちには関係ないっ! わっちたちには使命がある。世の中の天使を守るための――――――
以前の自由行動で偶然、カウパーズの創設者の2人に出会った。わっちは直ぐに加入し、今ここにいる。
それでは自己紹介をしよう――――――――まずは、菊川浩太。又の名を『スペースレンジ』。
宇宙のように広いストライクゾーンを持つことから与えられた。役職は『観察者』。あらゆることを観察し、情報を集める。
次はわっち――下野 智久。又の名を『YO☆U☆ZYO!!』。幼女が好き。開拓したい。幼女の幼女による幼女だけの幼女であるために、与えられた。
役職は『特攻隊』。どんな危険を前にしても一番初めに特攻する役目だ。
次は創設者であり、副隊長の男。『SMマシン』。あらゆる工具を使いこな(提供)して攻める(自分自身を)ことから与えられた。役職は『敏腕ディレクター』。無限の可能性を秘めているお腹を揺らしながら激を飛ばす。
そして最後が――創設者であり、カウパーズの隊長を務める男。『ホワイトチョコより、ビターチョコが好きなように、独身女性より人妻が好きです君』。名もさることながら、背もあれも大きい。
役職は『総監督』。この人の手にかかれば世の中の女たちは――――くうぅ~。いかす~
我等が『カウパーズ』はこの4人のメンバーで構成されている。我等は世の中の女性を助け、救うことを信念としている清き組織。脆弱な豚(イケメン)共とは心意気が違う。全く違う。幼女と熟女の締まりの如く違うのだ――――――
そして、俺たちは歴史(犯罪の)に名を残すであろう偉業を成し遂げんとしている最中だ。
今日はそのための最終調整が目的。早速隊長のありがたきお言葉を頂こう。
「よしっ。まずはYO☆U☆ZYO!!隊員。あの素晴らしき計画について説明してくれ」
「前戯っ。我々が長年の歳月を費やして計画しようとしてきた――聖職者ギルドの女神たちを救済して、新たな楽園を築こう計画。略して新聖女救済計画を遂に遂行する日がきましたっ!」
そうっ――わっちは諦めなかった……あの女神(幼女)をっ!! あれから、聖職者の鬼達はあの方を徹底的に守った。彼女を失った悲しみをわっちは忘れない――――
「よろしい。それでは次にスペースレンジ隊員。現段階の状況を頼む」
「前戯っ。うふふ~現在の最有力ターゲットは、バータルで女神の偉業を持つ幼女様。その幼女様がこのトレダール第6地区の師として異動になったことがわかりました。まだ異動日は未定。しかし、近いうちにくるでしょう――――うふふふ」
「よろしい。次はSMマシン副隊長。敵の戦力についての情報を頼む」
「前戯っ。幼女様の防御警戒レベルはSSSクラス。さらには、Sランクくらすのギルド隊員が守っているという噂だ。ぶひぶひぶひ……そう簡単には突破できないだろう」
「やはり、そう簡単にはいきそうにないか……」
場に重苦しい空気が流れた。刹那――隊長顔を激変した。
「――――――エマージェンシー。エマージェンシー!!」
「ぶひっ! どうした!?」
「うひょっ!! 落ち着いてください隊長!」
「うふふ~そんなに大変なことなのぉ?」
「おまえら…………聞いて驚くんじゃないぞ? 絶対に心を落ちけよ――。実は今信頼できる情報筋からテレパシーの緊急連絡が入った。そいつがとんでもないことを言いやがった」
『とんでもないこと……?』
静寂が場を支配し、息をのむ音が鮮明に聞こえる。そして隊長は天地がひっくり返る程を事を言ったのだ――――――
「――――幼女様のおぱんTが秘密オークションに出されることになった……」
『――――――――――――――――――――――うひょおおぉぉおおぐへへへへっへぶひぶぶふおうふふふふふふふふふふふふうひょうよ』
次回っ!! 暗黒に呑まれた世界に女神の神具が降り立つ。
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