第68話〈ちょっと息抜き番外〉牛乳屋さん

メグミの朝は早い、5時位には起き出して動きやすい恰好、今日はTシャツにジャージのズボンを着たら庭に出る。

 10分かけてストレッチを念入りに行い、15分ほど訓練用の重い剣で素振りを軽く行う、比較的ゆっくりとした動作で丁寧に、一振り一振り筋肉の動き、体重移動などの確認を行いながらその基本を確認していく。そして休憩を兼ねて又5分念入りにストレッチをする。

 それが済んだら15分全力でカナデと対戦している心算つもりで剣を振るう。何度も負けるが、偶にこちらの攻撃が届く、この異世界に来てから届く回数が増えているが、あまり増えすぎると思い描くカナデの強さを引き上げる。自分が成長しているなら当然カナデも成長している筈だ、過去のカナデに勝っても駄目なのだ、常に最強のカナデに勝たなくてはならない。そうでないと戦った時に勝てない、そう思いながらカナデの強さを上げていく。

 最後に又ストレッチとマッサージを10分かけて行い、家に入ってお風呂でシャワーを浴びて汗を流す。このトレーニングはこの異世界に来てから欠かしたことが無い。前に『カナ』の製作中に徹夜明けで行った時には、シャワーを浴びようとした段階で倒れたことが何回かあるが、まあ気にしても仕方がない。『カナ』が完成すればこの訓練も、もう少し捗る筈である。

 

 その後、着替え終わったメグミは朝食の準備中の『ママ』から容器を受け取り、家の近所のとある店屋にイソイソと出かける、これは毎朝の自分の仕事だと、メグミは自分に言い聞かせている。店の名前は『特濃ミルク、搾りたて』、そう牛乳屋さんだ。

 この異世界、乳牛を飼っている所がないらしい、らしいというのはそもそも居るのかも怪しいからだ、牛の様な魔物は居る、野生の猛牛も居る、だが乳牛は見たことも居ると聞いたこともない。開拓村等ではヤギの様な家畜と羊の様な家畜は居るらしい、ヘルイチ地上街の郊外にも放牧されているところはあるし、肉牛だろうか? バッファローの様な野生の猛牛を飼いならした家畜を飼っているところはある。しかし見習い冒険者寮で出されていたミルクは不味くはないが、メグミの良く知る牛乳では無かった。恐らくは前述のヤギないしは羊の乳だと思う。

 しかしメグミはこの家に来てから見つけてしまった、そう見つけてしまったのだ。その牛乳を売っている店を。懐かしさと馴染みの牛乳を見つけた嬉しさで飛び込んだ店の牛乳は、日本で一般に売られている牛乳より高かった。コップ一杯で150円程した、しかし、その牛乳は美味しかった、ほんのり甘く、それでいてとても濃いのだ、一度日本の旅行先の高原でジャージー牛の搾りたてミルクを飲んだ事が有るが、それを上回る美味しさと濃さなのだ、生クリームの一歩手前位だ。少し位の値段の高さは気にならない、今メグミが持っている容器は2L入るがこれで700円、安いものであろう。この店には牛乳以外にも乳製品が色々置いてある、バターは無塩も有塩も置いてあるし、チーズ各種、生クリームと多彩だ、中にはシュークリームもありこれも絶品だった。夏にはソフトクリーム迄販売されるらしい。今から楽しみで仕方がない。

 店に入るとメグミは店員さんに声を掛ける、毎朝訪れるのですっかり顔なじみだ、


「アリアさん、おはようございます。今日もお願いしますね」


「あらメグミちゃん何時も早いわね、じゃあ容器は預かるわね、リズは奥の何時もの部屋でお待ちかねよ」


アリアがメグミから容器を受け取りながら笑顔で返してくれる、


「ありがとう、よろしくね」


 メグミは返すと、慣れた様子で店の奥に向かっていく、そこには扉が並んでいて、何時ものリズの居る部屋に着くと、扉をノックする。


「はーい、メグミちゃんね? 待ってたわ、入って」


 少し幼い声がする、


「おはよー、リズ、今日も来たわよ!」


 メグミが扉を開けるとそこには12歳の女の子が椅子に座って待っていた。大変愛らしい少女だ、水色の髪の毛を首の両側でお下げにしている、可愛いたれ目が優しい印象を抱かせる色白の少女だ。


 この世界には『獣人』と呼ばれる人間と獣の特徴を併せ持つ人々が居る。彼らのルーツはさまざまな説が有る。魔物から進化した説、自然繁殖によって魔結晶を失いながらも独自の種族となった説。また古代帝国などによって、人間と獣のキメラとして人工的に生み出された種族であるといった説、他にも諸説あるが、獣人の種類が多すぎて一つには絞り切れない、メグミは色々なルーツが各種族それぞれに有り、種族ごとに違うと言う説が正解だと思うが違うのだろうか?

 ともあれその多くの種類の獣人の中に『牝牛人族』と言う種族の獣人が居る、特徴は名前の如く女性しかいない種族で、他種族と交配して子孫を増やすが、女性しか生まれない。これだけ聞くとオーク等の女性版に聞こえるが、それは別に『雌豚人族』と言う、それこそオークの女性版の様な種族が居るのだ、だから此方こちらは違う。

 『雌豚人族』は精力旺盛でサキュバスと同じく娼館に住んでいることが多い女性だけの種族である、別に豚のように醜い訳でなく、大変可愛い女性の多い種族で、特徴として少しぽっちゃりしているだけである。ただ太っているわけではなくプリプリしているのだ、だらしなく太っているわけでなく肌に張が有り大変触り心地が良いらしい、聞いた話ではどんなに鍛えてもその脂肪が落ちなくて、適度に脂肪の乗ったぽっちゃりになるらしい、見た目の特徴は人間の女性と全く変わらない、少し耳が丸いかな? 位の違いで、ぼっちゃり好きな男性に大人気らしい。

 話が逸れた、『牝牛人族』に戻そう、この種族の特徴は何といってもその圧倒的な胸にある、爆乳が当たり前、既に奇乳、魔乳と呼ばれる領域に居るものが数多くいる種族である。普通そこまで大きくなると形が崩れたりして大変残念なことになるのだが、この種族、美乳揃いなのだ、この大きさで、まさに奇跡、いや、作為しか感じない。胸の大きさゆえに戦闘力が非常に低く、しかもその胸の所為せいで、殆ど走ることも出来ない。他の種族の庇護下でしか存在できない種族。明らかに何処かの段階で人工的に造られたとした思えない種族なのである。

 この『牝牛人族』は胸が大きいだけではない、その胸からは『大人の女性』のアレが始まると、子供も産んでいないのに母乳が溢れ出る。

 目の前のリズも12歳の年齢にも関わらず、その胸は既にノリコ並の巨乳、そして今もメグミの前で服の前を開き、ブラを外している最中だ。


「メグミちゃん、苦しいの、今日もお願いね」


 ブラを外したリズが切なそうにねだって来る、メグミはまだ男性と付き合ったことすらない処女なので、授乳経験もない、だからその苦しみはよくわからないが、寝ている間に母乳が溜まって、朝は胸が張って大変痛いらしい。そんな幼い美少女にお願いされては、メグミに我慢など出来る筈もない。


「じゃあ今日も頂きます、喉カラカラなのよね」


 そうメグミはこの為だけにトレーニングが終わってからも水分は一切補給していない。ローティーンの、背に不釣り合いな美巨乳、その綺麗なピンクの乳首に吸い付くハイティーン女子、変態である。見た目は限りなく犯罪である、紛うことなき変態がそこに居た。

 しかしメグミに優しく吸われて気持ちよさそうにその表情を緩めるリズを見ていると、もしかして人助けなのか? と思わなくはないが、冷静にその姿を脇から見たら変態行為にしか見えない。ある程度右の胸を吸うと今度は左胸を吸うメグミ、そしてそちらも暫く吸うと口を離して、


「どう? 大分楽になったかな?」


「ありがとうメグミちゃん、大分楽になったわ」


「そう、なら今度は消毒して搾ろうか?」


「うん、お願いね」


 すると徐におもむろに備え付けの容器をメグミは取り出し、リズはその間に胸を消毒のアルコールの含まれた布で拭く、


「ううっ、冷たい」


「んふっ、我慢よ、折角絞るんだから、キチンと処理して清潔にしないとね」


 メグミも手を備え付けの手洗いで殺菌石鹸で綺麗に洗う、


「準備できた?」


 清潔なタオルで手を拭きながら聞くメグミ、


「できたよメグミちゃん、よろしくね」


 それを聞いたメグミはリズの背後から両手で胸を救い上げるように持つとゆっくり丁寧に優しく絞っていく。


「痛かったら言いなさいね、どう? 大丈夫?」


 リズの乳首から出た母乳が、リズが両手で持つ容器に勢いよくピューピューと注がれる。


「んっ、大丈夫、やっぱりメグミちゃんとっても上手ね」


「そう? ありがとう、この後ジェシカとサンディの所も回らないとだから、痛がらないで居てくれると助かるわ」


「メグミちゃん人気だものね、この間メグミちゃん倒れてこれなかったとき別の人にやって貰ったら痛かったよ。泣いちゃったもの」


「ああ、あの時はごめんね、急に休んじゃって。徹夜しちゃってね、そのままトレーニングしたらぶっ倒れちゃった」


「メグミちゃん無理しちゃだめだよ? はあぁ、気持ちいい、やっぱりメグミちゃんが一番よ」


 他愛無い会話をしながらキッチリ絞り切る。


「ん、これで終わりね、じゃあ私は次に行くわね」


「ねえメグミちゃん、夕方も来れたら来てね? お願いよ」


「ん、早く帰ってこれたら又来るわ」


とメグミは手を振りながら出ていく、そのまま数個隣の扉をノックすると、


「あ、メグミ? 遅いわよ、早くーー」


 返事がするので扉を開ける、そこには褐色の肌に金髪のセミロング、綺麗な爆乳を晒した美女が椅子から立ってメグミを迎える。普通褐色肌で有れば乳首も茶色いと思うのだが、種族の特徴なのかこのジェシカのは目の覚める様な綺麗なピンクだ。年齢は17歳との事だがメグミとは学年が違う、背もメグミよりも高くてキリッとした瞳が印象のお姉さんだ。そのジェシカはメグミが扉を締めると同時に、抱き着くようにメグミの頭を胸に抱える、


「ほらメグミ、今日もパンパンよ!」


 そう言いながら胸を押し付けてくる、


「分かったから、ちょっと待って、って、うわ、顔に掛かってる、顔じゃあ飲めないわよ」


 メグミは顔の位置をずらしながら、位置を整えると、手でその大きな胸を掴んで両乳首を寄せて口に含む、チューチューと吸いながら、


(爆乳ならではよね、私のなんてどんなに寄せても乳首同士がくっつかないわ、ああっ、でもやっぱりジェシカのは濃いわ、リズのも美味しいけど、ジェシカのは特濃ね、『牝牛人族』にも細かい種族が有るのかしら? リズはホルスタインでジェシカはジャージーって感じよね)


 などど若干失礼な事を考えながら吸っていく、ある程度吸ったら乳首を離して、今度は交互に息継ぎを挟んで吸う。


「プハッ、今日も抜群に濃いわね、ご馳走様、そろそろ搾ろうか?」


「そうなの? まだまだ出るから遠慮しないで吸っていいわよ?」


「この後サンディのも吸わないとダメだから、あんまり吸うと、お腹タプタプになっちゃうわ」


「メグミは欲張りさんだよね。リズのも吸ってるから3人だっけ?」


「そうね、他の娘のも吸いたいんだけど、流石に3人で限界ね、偶にたまに誰かと入れ替えてみるかな?」


「私は嫌よ? この間休んだ時だって困ったんだからね? 絶対他の娘には譲らないわ」


「リズは外せないしな……あの子は、最初が私だったみたいで、他の人だと、この間泣いて大変だったみたいだし」


「そうなのよね、店長からは若い娘優先でメグミを回す様に言われてるからね、リズは外せないでしょうね」


 胸を消毒しながらジェシカが肩を竦める、メグミも手とついでに顔に付いたジェシカの母乳を洗い流しながら、


「サンディもね、外すの難しいんだよね、あの味は病みつきになりそう」


「何よ? 私じゃ不満だとでも言うつもり?」


「そんなことは無いんだけど、一番わかってくれそうなのはジェシカじゃん? 偶にたまには他の娘も味見したいんだよね?」


「メグミーーー、だから嫌だってば、あっ! そうだ吸う量を減らせば4人行けるんじゃない?」


「でもある程度吸わないと痛いし出づらくて皆嫌がるじゃん? じゃあジェシカのを今の半分でもOK?」


「なんで半分まで減らすのよ? 3等分で良いじゃない」


「リズは痛がりだし、まだ慣れてないから減らせないよ、ジェシカとサンディに頑張ってもらうしかないね」


 とか話していると準備が出来た、搾乳はお乳がパンパンだと痛いらしく、この店のマニュアルとして幾分吸ってから作業を開始するように定められている、またメグミはこの搾乳作業が非常に巧みで、痛いどころか気持ちいと評判である、ジェシカの背後に回ったメグミは両手でその爆乳を持つとピューピューと母乳を絞っていく、


「ああっ、んぅ、やっぱりメグミは上手いわね、気持ちいいわ、以前の子は力任せだったり、力が弱すぎたりで、本当にダメだったわ、んんっ、そうそこ、あっ、良いわ」


「ねえこれって男の人に開放したらどうなの?」


「メグミ、これは風俗じゃないのよ? それに女の子にも評判が良いのよ、このバイト、胸が大きくなるって評判で、だから人手は足りてるからね、男に開放する気は無いわ、それに私達だって嫁入り前よ? 男性に胸を吸われるのって流石に抵抗が有るわよ」


「そう言うものなのね、まあリズの胸を男が吸ってたら通報するわね、間違いなく」


 自分の姿も、通報されるラインを軽々と飛び越えているのを棚に上げてメグミは言う、そしてこの胸の大きくなる効果、これはメグミも実感している為、女の子に大人気のバイトと言うのも納得である。

 メグミは此処にアルバイトに来るまで、CカップとBカップを揺れ動いていた、運動し過ぎるとBカップに萎むのだ、胸から痩せていく、まあ他に殆ど脂肪の付いていないメグミの体で、唯一の脂肪の塊である、痩せるならそこしかないであろうが……まあそんな感じだったのだが、此処にアルバイトに来てからはCカップから萎むことが無いどころか、最近はブラがキツイのだ、測って貰ったらもう直ぐDカップ、イヤ、少し緩いがDカップでも良いのではないか? っと店員さんに言われた。最近は気をよくして結構運動しているのに萎む気配すらない。それどころかDカップに向かって一直線である。このまま後半月もここでバイトしたら晴れてDカップにクラスチェンジできそうだった。


「やっぱり貴方達のミルクって豊乳効果が有るの?」


「そうみたいだね、特に直で飲める、ここのバイトは効果が高いみたいよ? 売ってるやつよりも新鮮だからかな?」


「朝の一番搾りだからじゃない? 何か特別な成分が含まれてるのかも、私も大きくなってきたし」


「あら? そうなの? じゃあメグミも将来こっち側?」


「無理でしょ? どうやっても、どう頑張ってもジェシカの様には成れないからね、普通の人族だし、種族が違うから」


「私達と、人族の差ねえ、胸位じゃない?」


「その胸が最大の特徴でしょうが! まだ若いジェシカでこんなよ? アリアさんなんてもう魔乳レベルじゃない」


「そうなんだよね、これから益々大きくなるのかと思うと気が重いよね、子供の頃が懐かしいわ」


「そうよね、子供の『牝牛人族』って殆ど人族と区別がつかないよね」


「まあ胸が膨らみ始める10歳位から明らかに差が付くけどね、あのころまでね元気に走れるのは」


「ジェシカは結構体、胸以外は締まってるよね? 何かスポーツしてるんじゃないの?」


「ああ、それはねプールに行ってるのよ、温水プール。良いんだよね水の中は胸の重さが気にならなくて、まあ胸の抵抗で早くも泳げないけどね」


「へえ、プールかそんなのあるのね、しかも温水か今度行ってみようかな?」


「行きたいの? 割引チケットも有るし、会員になると更に割引もあるよ、今度紹介しようか? 紹介した方にもされた方にも特典が有るし」


「そこら辺、本当に日本と一緒ね、どうせプールも日本人が造ったんでしょ?」


「そうよ、日本人の人が経営してるわよ、けど消毒や、水の浄化が最近はゼリースライムの御蔭で随分楽になったって、結構安いのよ?」


「そうなの? じゃあ今度紹介してよ、みんな誘っていってみるわ」


「ん、じゃあ行くときに声を掛けてね」


 そんな話をしながらジェシカの母乳も搾り終えた。メグミは、


「じゃあ、サンディの所に行ってくるわね」


「明日も絶対に来てよね? 浮気したらダメだからね?」


「分かってるわよ、他の娘に替えるなら事前に言うわ」


「絶対だからね? 約束破ったら酷いわよ?」


「はいはい、じゃあね」


 手を振りながら扉を閉めて次の部屋に向かう、サンディの部屋は隣なので直ぐだ、扉をノックすると、


「メグミちゃん遅いーーー!」


 サンディの不満そうな声がする、扉を開けて、


「ごめーーん、サンディ遅くなったよ、って、いつも通りだよね?」


 目の前にはピンクのフワフワの長い髪を無造作に垂らしている、女神が居た。すっごい美女である。絶世の美女がその巨大な魔乳を晒して立っている。色白の雪の様な肌、漫画の様な大きな胸なのにとても形の良い美乳、ピンク色の綺麗な乳首、まさに乳の女神である。その女神さまが目に涙を浮かべてメグミを非難する、


「ねえメグミちゃん、ジェシカちゃんと順番交代できないのかな? いっつも私が最後って酷くひどくない?」


「けどサンディが一番お姉さんじゃない、だったらここは我慢するべきなんじゃないかな?」


「うううっ、でもね、偶には良いんじゃないかと思うのよ? 週に1日だけでも良いんだけどな、ダメなの?」


「今度直接ジェシカに相談してみてよ、ジェシカが良いなら私は構わないわ」


「ジェシカちゃん、この間メグミちゃんが休んだだけで激切れしてたのよね……直接私が言っても聞いてくれないと思うわ」


「うーーん、さっきさ、ジェシカにも相談したんだけど……」


「メグミちゃん取り合えず、ほら、あーーん」


「うぷぅ、分かった、分かったから押し付けないで、んふぅ」


 サンディに押し付けられた乳首を吸う、そして一口吸うと夢中になってメグミは吸う。サンディの母乳はまさに極上、こんな美味しい飲み物が地上に存在するのかと、最初に飲んだ時メグミは思った。まさに甘露、ほんのり甘く爽やかなコク、すーーと消えていくような喉越し、吸い込まれているんじゃないかと思うほどに口に含んだとたんに消えていくのだ。サンディの搾乳担当の倍率は非常に高い、この店一番である。さもありなんという極上の母乳をサンディは持っていた、先程のジェシカとの会話を思い出し、


(この母乳を飲む量は減らせないわ、あの倍率を勝ち残ったのよ? 今更サンディを他のバイトになんかあげられないわ、絶対死守よ、断固死守)


 ジェシカに泣いて貰うしかないか? とか考えながらメグミはサンディの母乳を吸う、プハッっと乳首を離したメグミは、


「やっぱりサンディは極上ね、凄いわ」


「そう? ありがとう、私もメグミちゃんは極上だと思うわよ? 他の子に比べて隔絶したテクニックよ」


「そう? このバイト始めてから何だか凄い上達した気がするわ、もうねどんな胸でもどんとこいって感じね」


「んふっ、じゃあ搾乳もお願いね」


 サンディが消毒を始めたので、メグミも手を洗う、お腹の具合を確かめながら、


(朝食を抜けば、もう一人くらい飲めるかな? でも『ママ』の食事も美味しいのよね。それに最近サアヤが殆ど食べないから『ママ』寂しそうだし、どうするかな?)


 そう考えて、先ほどの言葉の続きは言わないことにした、そのままサンディの後ろに回って、その美魔乳を持ち上げて搾る、


「あっ、ん、っあ、やっぱりメグミちゃんが一番ね、あっ、その感じいいわ、んっ」


「そう? サンディの胸もスベスベですっごい柔らかくて弾力が有って良い感じよ? でもこれって貴方達にはどうなの? 家畜みたいな感じで嫌だったりしないの?」


「別に、あっ、そんなの気にしてないわよ? んんっ、搾乳しないでこの母乳捨てるの? そんなの寂しいし、惨めよ? あぅ、一人で、自分で絞ってそれを捨てるなんて、しかも毎日よ、そんなの耐えられないわ、っあん、この仕事なら優しく絞って貰って、それを美味しく飲んでもらえるのよ? こんなに嬉しいことは無いわ、私達はね、これ以外では生きられないのよ、んん、こんな体ですもの、他に仕事なんて出来ないわ、趣味なら色々できるし、そして生理現象をこうして商売に出来る、お金を貰える、何も辛くは無いわ。あっ、まあこの胸が無かったらと考えなくもないけど、けど私はこの仕事に誇りを持っているわよ? 私の母乳を飲んでくれるお客様が居る限り、誇りをもってこの仕事を続けるわ、くぅ、メグミちゃん、お話してるときにそんなに責めるのは卑怯よ、おふぅ」


「そうなんだね、まあ私もサンディ達に辞められても困るんだけど、何だろう? 人としてこれで良いのか偶に考えちゃうのよね」


「メグミちゃん達の世界にも牛乳は有ったのでしょ?」


「そうよ、家畜として乳牛が飼われていたわ」


「私達は別に飼われていないわよ? 自分達で自分達の長所を生かせる仕事をしているだけよ」


「まあそうか、そうよね、此処には乳牛はいないものね、自分達の世界の常識で人を家畜扱いしてるって言うのも変だよね」


「そうよ、私達は普通に生活しているだけよ? 自由にどこにだって行けるわ? 嫌ならこの仕事を辞めても良いもの、けど他の私達が出来る仕事となると、娼館で働いてる子がいる位で、後は趣味で色々やってるだけね、毎日母乳が溜まるから、どこかで出さないとだし、他の仕事は難しいわね」


「まあおかげで美味しい牛乳が飲めるから良いんだけどね」


「んんあぅ、喜んでもらえて嬉しいわ」


「じゃあ一杯出しましょうね、ほら」


「あああぁぁ、もうメグミちゃんそんなに、くぅ」


 そんな感じでサンディの搾乳も終わらせたメグミは、


「じゃあまた明日ね、サンディ、今日は変な事言ってごめんね」


「別に慣れっこよ、日本人の女の子は何故かメグミちゃんみたいなこと言う子が居るのよね」


「まあ常識の違いでしょうね、この世界の常識に馴染んでなじんでないから違和感を感じちゃうのよ」


「そう? まあ慣れてとしか言えないわ、ところでメグミちゃん何か言いかけてなかった最初?」


「ああ、あれね、あれは良いわ、もうちょっと考えてみる」


「ん?? まあ良いわ、明日もよろしくね」


 メグミは扉を閉めて外へ出るとそこにサアヤが居た、サアヤも今扉から出たばかりのようで、


「あらサアヤ、おはよう、どう? もう慣れたの?」


「おはようございます、メグミちゃん、すっかり慣れましたわ」


「まさかサアヤまで、ここでアルバイト始めるとは思わなかったよ」


「何言ってますのメグミちゃん、なんでもっと早く教えてくれなかったんですか! メグミちゃんが倒れて『ママ』に休みの連絡を頼まれるまで、ここを知らなかったんですよ?」


「だって、サアヤは元々この世界の住人でしょ? この街に私達より早く住んでたでしょ? なら当然知ってると思うわよ」


「メグミちゃんの胸がここ最近大きくなってきてた秘密が、こんな間近にあったなんて知りませんでした、そもそも、牛乳を知りませんでしたわ」


「でも普通にサアヤ飲んでたよね? ココの牛乳」


「『レターゴート』か『スリーピングシープ』のお乳だと思ってましたわ、とても美味しいから不思議でしたけど、エフルの都には牛乳なんてなかったし、そんなものが存在してるとは思っても居ませんでしたし」


 そんな話していたら、サアヤの出てきた扉からアリアさんが出てきて、


「あら、二人ともご苦労様、どうしたの廊下で? 朝から元気ね」


「いや、サアヤが牛乳知らなかったって言うから」


「ああ、それは仕方がないわね、私達は数が少ないもの」


「そうなんですか? これだけ魅力的な女性ばかりで、しかもこれだけ母乳が出れば一杯子供育てられそうだけど……」


「ん? 私達はね、男性が苦手なのよね、何故かね、そんな子が多いの、だからよっぽどいい人じゃないと結婚しないし、子供も作らないの、だから余り人数が増えないのよ、まあ一度結婚すれば子供は結構生んじゃうけどね。一生独身の子が多くてね、困ったものだけど」


「『牝牛人族』も死ぬまで外見が変わらない種族ですよね? 結構モテそうなのになんでですかね?」


「まあ愛玩用としてね、虐げられた時期が長い所為ね、この地域に自由を求めて移り住んだ人が多いから、それで何となく親からそんな話を聞いて育ってきてるのよね、中々どうにも、その辺は種族の体質として残ってしまっているのよね」


「愛玩用ですか?」


「そうよ、この地域は奴隷は禁止よね?、だけど他はそうじゃないでしょ? 私達みたいな種族はね格好の的なのよ、何せ弱いでしょ、そして走れないから逃げることも出来ないし、勇者の御祖父さん達が頑張ってなければ、私達の種族は未だに奴隷だったわねたぶん」


「ごめんなさい、辛い事を聞いて……」


「気にするんじゃないわ、今は違うもの、自由になんだって出来るわ、だから好きでもない男とはしないの、だからって種族の数が少なくなってちゃ世話ないけどね。まあ結婚した人には精々頑張ってもらいましょ」


「アリアさんは頑張らないんですか?」


「んーーん、意地悪言うのはどの口かな? 私はサアヤちゃんの胸の面倒を見ないとダメだからね、結婚出来ないの」


「えっ、私がいつも一杯吸うからですか! どうしようメグミちゃん」


「冗談に決まってるでしょ! サアヤ落ち着きな」


「アハハッ、やっぱりサアヤちゃんは可愛いわね、私は男より、サアヤちゃんみたいなのが趣味ってだけよ、気にしないでね」


「そうなんですか、良かった」


 ホッと胸を撫でおろすサアヤ、


「いや、サアヤあんた、今の言葉で安心するとか、まだまだ子供ね」


「なんですか! 私の方がよっぽどメグミちゃんよりシッカリしてますわ、子ども扱いしないでください!」


「ね、メグミちゃん、可愛いわよね」


「そうですね、可愛いわよサアヤ」


「んん? 何ですか? なんで? 褒めても何も出ませんよ?」


 アハハッとメグミ達は笑って朝のアルバイトを終えて帰宅する。受け取った牛乳を『ママ』に渡して朝食を食べるが、最近サアヤはアリアの母乳を限界まで飲んでいるのか食べる量が少なくて『ママ』を悲しませる。


「サアヤちゃん、最近調子が悪いのかしら? 食べる量が前より少ないわ」


「大丈夫よノリネエ、だって朝以外は普通でしょ? それに以前より元気そうよ?」


「そうなのよね……何が原因なのかしら?」


 ノリコは不思議そうな顔をしながらパンを食べて、牛乳を美味しそうに飲む。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る