第2話

 きみはいまみてる。

 わたしが書いたこの文字を読んでいる。

 起きて、息をして、目を閉じる。

 目を開けて、息を吐いて、眠る。


 感じる。


 生きている。



 生きるということは、全ての事象の責任を自分の名の下に負うということ。


 割合的には悲しくて悪いことの方が多い。


 そんな時きみは泣いたり、怒ったり、原始的な反応をするだろう。


 でもそれは咎められるべきものじゃない。

 大事なこと。大切なこと。

 その感情を大切にしてほしい。


 だれかが遺した想いに涙を流すことも、胸を締め付けられるようなきもちになることも、どうしようもなくなって消えてしまいたく思っても、悪いことじゃない。


 わたしだけはきみの全てを肯定してあげられる。

 きみを理解して隣を歩いてくれる人はきっと現れる。


 きみはあらゆるものを持って生まれてきた

 選ばれし人間なんだ。


 どうか、挫けることなく前へ進め。




わたしの名はK

今はただ、それだけを記す。













  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る