憧憬

あなたの爪先が弾いた夢は

転がる事なくぱちんとはぜた


あっと声を出す間もないほど

それは呆気ない出来事


あなたは何もなかったかのように

遠くを見つめている


私が此処にいることさえも

気づいていない遠い眼差し


はぜた夢の欠片を思い

誰かが何処かで胸を痛めても


日溜まりの中で微笑むあなたは

罪を知らずに微睡むのでしょう



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