第7話

魔口 ( まこう )には、二匹ずつ植物型ゾンビが入っていて胴から上が外界に出ていた。

息つく暇も与えず六体がルージュに攻撃し続ける。 防御し、汗をかき、後退りをするしかなかった。

左背中を切り裂く、左中指と小指を噛まれ、引きちぎられた、指に目が行った隙に二体の魔口から、アキレス腱を続けざまに切られる。

「うっ・・・」

左腕と右足をつかまれ、左側の首を噛まれた。

「ゲ〜ッ、あアあアッ・・・」

そして綱引きされた。  叫ぶ暇を与えず胴体が真っ二つに引き裂かれる。

グッシャキュ〜、プツ。 鈍く、変な、小さな音がする。

ルージュは、口から血を吐き、赤いボロ布にさせられ即死させられた。 ゆっくりと波紋が広がっていく。


「オイッ、もう終わりかよ、口ほどでは、無いな~・・・小バカにするからバチが当たるのよっ。 あ~あっ、床を汚しちゃって~。  フフッ」 ス~。

血が床に吸われ綺麗になくなった。 

可愛らしく美女は、首を傾けて微笑んでいた。 唇を右中指で拭く。


ヤクザのやり手の若頭 早乙女 武士は、タバコをふかし、右手に銃を持って相手に向けていた。

「おい、そこに居るのは、判って居るんだよ。 早く出て来いよ。 関谷さん」

落ちついた声に対して、落ちついた態度で ゆっくりと廊下から部屋の中央へ歩いて行く関谷 涼次刑事 二十七歳 だった。


「両手をゆっくりと上げて出て来いよ。 下手なマネをすると死ぬ事に成るよ・・・・・」

「・・・よっ、お久しぶり・・・」

「フフッ・・・」

「まっ、何を考えているのか判らないが、周りを見ても誰もいないし、俺を殺す事も出来るし」

「フフッ、面白いね〜」

「俺にも一服させてくれよ・・・ナッ」

「フフッ、いいだろう。 でも、ゆっくり動けよっ」


両手でタバコとオイルライターを取り出し、一本取り 火をつけた。

「相変わらず、オイルの香りを楽しんでいるのか〜・・・」

「フ〜、美味いね〜」

互いに目を合わせて微笑んだ。


「最後のは、美味いか」 改めて銃を構えた。

キンキンッ、ブルブルブルー。 タバコの先が床に落ちる。 カンカラカン〜・・・・・・!?

銃口の先も床に落ちた。 二人 眉をしかめ、床を見る。


そして揃って二人共 天井を見た。 蛍光橙が有った。

ドアがゆっくりと閉まる。

行き成りドンヨリとした黒目の雲に変わり、生物みたいに動き出した。 カシャ。 一瞬にして晴れる。 そこには、点対称の部屋があり、黒スーツの男がタバコを吸っていた。

呆気に取られていた。


ドアが開いて三人!? 入って来た。

タバコを吸う。

中国服の女とゾンビと羽と尾のある悪魔だった。

四体が話をしたりし、笑いながら一斉にタバコを吸い始める。


キンキンキンと床にナイフが。 煙がナイフに変わり、通り雨に追われる破目に。

「うわっ」

「クソッ」

パンパンパンッ、パリンパリンパリリーン、銃を撃つ関谷。

半壊されたドアを開けようとした。

「クソッ、バカな開かない」

「どいてろっ」

ピンッ、手榴弾を投げた。

ドアを破壊し、二人共 一瞬 同時に天井を見て出て行ったのだった。

四人は、立って見送っていた。

「あ〜あっ、私の蹴ったヤツ〜」

床には、槍みたいなオブジェみたいな長く鋭いヒールが刺さっていた。


プロ級の技術を持っていた。 カウンター気味に右の拳が関谷のボディーブローに肝臓に入っていた。

「うううっ・・・」 ひざを付いた。

間髪入れず左ショートフックを、関谷のあごに入れた。 一切 声を出させずに倒し寝かせる。


「チェッ、手間かかせやがってぇー、

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